今日は久しぶりの完全オフだった。
仕事も誰かの相手もしなくてもいい日。
たった一日だけど、すごい価値のある一日のように思える。
といっても、いざ時間ができると何もすることがない。
前は一人の時って何してたっけ?などと思いつつ、とりあえず財布だけ持って外に出てみる。
最近は街へ出ていないと思い、電車に乗って(横浜市民なんで)横浜駅へ。
目的もなく散歩をする。
横浜の街中をどんな人達が歩いているのか見てみたかった。
実は、私には少し変な趣味がある。
(もちろん自分では変だと思っていない。)
街の中で人の流れがどうなっているのかとか、どんな表情で歩いているかとか、何を考えているのだろうかとか、そういうことを読み解こうとするのが好きなのだ。
だからついつい行き交う人達の表情や会話に神経を尖らせる。
そんな趣味を持っていると、どこへ行っても落ち着かない。
周りが気になって仕方がないからだ。
気分転換にみなとみらい方面へ歩いていると、いつのまにか日産グローバル本社ができていた。
みなとみらいの最近のマンション建設ラッシュはすごかった。
たけのこのように次から次へと高層マンションが乱立してしまって、すっかり景色が変わってしまった。
申し訳なさそうに急ごしらえされたような公園で子供達が遊ぶのを横目にランドマークタワー方面に向かう。
駅周辺を散歩してみて改めて思ったが、やはり横浜は東京に比べて小さい街だ。
オフィス街も小さいし、東京の周辺都市で、伸び悩むしかないのだろう。
お台場特区もいいが、横浜特区を進めた方がいいのではなかろうか。
今はもう空き地も少なくなったが、みなとみらい地区を特区にすべきだった。
ここに日本の新しい商業都市ができる可能性を摘んでしまったのは実にもったいない。
しかし、横浜は交通の便が悪い。
いや、東京が良すぎるのかもしれない。
東京が世界最強の商業都市であることは間違いがない。
今後、いかに東京圏を伸ばしていけるか、これが日本の浮沈を決める。
地方へのバラマキはやめて、都市と地方の役割分担をゼロベースで考え直す時にきている。
地方にあるリソースのうち、東京圏に移動できるものはすべきだ。
都道府県一律の発展にこだわるのはもう無益だ。
日本全国、全てが同じである必要はない。
自分らしさを追及していこう。
東京みたいなものを目指して衰退した地方が腐るほど在る。
幸せは、幸せを追うことからは決して得られない。
幸福は相対的価値だから、追い求めればどこまでも細分化されて、答えに辿り着く事はない。
まぁ、そんなことを考えながら歩いていたら、横浜美術館が目に入る。
ポンペイ展が開催中なのを思い出す。
そういえば、ルーブル展以来、もう何年も行っていない。
入り口あたりが閑散としていたので、ゆっくり見れるかと思って入ってみる。
だが、チケットを買って展示室に入ると人でごった返している・・
客層は、カップルや夫婦が7割、友達同士で来ているのは2割、1人で来ているのが1割という感じだろうか。
意外に若い女性が1人で来ていて、しかも多くの人が音声レシーバを500円払ってレンタルしている。
綺麗な女性が多い。
最近は内面磨きが流行りなのかな。
北鎌倉あたりにいっても綺麗な女性が多い。
スピリチュアルブームの影響もあったのだろうけど、そういう精神性が好きです私は。
1人で来ている男性はほとんどいない。
やはり男より女の方が文化的な生き物なのかもしれない。
ポンペイというから、てっきり火山系の話が多いのかと思ったが、メインは古代ローマ時代の人々の生活様式であった。
日本が弥生時代だった時に、既にローマには巨大な給湯器があったことを考えると、このイノベーションの差はどこから来るのかなどと思いを馳せる。(交易と多様性だろうけれど)
日本は、まだ卑弥呼もいないし、文字もなかったし、鉄もない。
1時間半かけて全て回ると美術館を出て、駅前に新しく出来たTOCみなとみらいに寄ってみる。
疲れている私にはなお疲れるところらしかったので、ぱっと中を見て回って出る。
あまり充実感もないが、ほどよく疲れたので、みなとみらいを後にする。
最寄り駅で少し早目の夕食を済ますと、帰宅。
パソコンをつけてしまったのが敗因なのだが、ずっとネットサーフィン。
Youtubeのリンクをひたすら追い続ける。
それにしても面白いのは、Youtubeには結婚式で使われたプロフィール紹介やエンドロールが大量にUpされている。
ついつい見てしまってジーンとしてしまっているのだが、やっぱり人間は良いと思ったものを共有したくなるんだな~としみじみ感じ入る。
人それぞれに感動的な人生があるわけで、そしてその人生の上で、とんでもないパフォーマンスを発揮している、いや潜在的なパフォーマンスを持ってる。
この力が結び付けられていない、コーディネーションの失敗は実にもったいないと思う。
インターネットによって情報コストは飛躍的に下がったが、それでもまだ人と人が結び付くための最後のワンピースははまっていないと思うんだ。
環境じゃないんだ、最後はそれぞれの人がどう動くかなんだ。
私はそれを「物語」によって結び付けられると考えている。
まぁ、果てしない野望だ。
生きているうちに実現できるとは思っていない。
その後・・
23時過ぎ頃に小腹が空いたので、うどんをつくり、なぜかワインをあけてしまい、夜中なのに飲み始めてしまった。
気づくと日付が変わる。
明日は早いのだが・・だめだ。
あぁ・・完全オフが終わる。
終わらないで欲しいけど、終わっても欲しい。