粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

脱原発は争点になるのだろうか

2014-01-09 14:48:38 | 国内政治

細川護煕元首相が東京都知事選挙に出馬を検討しているという。もし出馬するとなると細川氏は脱原発を全面的に争点にして戦う見込みのようだ。最近、脱原発を突然表明し広報活動を活発化している小泉純一郎元首相との連携も模索しているという。

ただ、この報道に接して、本当に脱原発が都知事選挙の争点になり得るか首を傾げる。確かに、ここ最近の自治体の首長選挙を見てみると知事、市長選挙を問わず脱原発を公約にする候補者が多く見られる。しかし、その多くが共産党や社民党候補者が圧倒的に多い。どちらかというと最初から当選がおぼつかない「泡沫候補」が多い。

東京都知事は首都の特別な知事といえ所詮は地方の首長に過ぎない。東電の大株主といっても原発政策を全面的に指導する立場にない。これを東京知事選挙の大きな争点にして選挙を戦う事には相当無理があると思う。

やはり争点は、福祉、雇用、環境、治安、震災対策、そして6年後の大イベント東京五輪への取り組みが主たるものだろう。脱原発関連ではエネルギー政策が具体的に該当するが、原発再稼働などは東京とは直接関係ない。自分自身、地方自治体選挙に原発政策をメインのテーマにするのはいい加減やめて欲しいと思う。

例によって、朝日新聞など反原発メディアが盛んに「細川出馬」に期待を込めて報道しているようだ。二人の元首相がタッグを組んで選挙戦を戦う事の華々しさを期待しているわけだ。実際、細川氏がするかわからないのに。

確かに、今立候補が表明しているのは田母神俊雄氏、宇都宮健児氏、そして舛添要一氏といった保守色、イデオロギー色の強い硬派ばかりだ。細川氏のような「リベラル派」はいないので、それを望む有権者の受け皿になるかもしれない。

細川出馬になれば、知名度が大きく影響する東京都知事選挙に華やかさが備わって大きな関心を呼ぶだろう。さらにあの東国原英夫氏が加わったら。しかし、それによってムード先行で選挙が決まったらそれが本当によいのか、はなはだ疑問だ。