旅する小林亜星

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2008-06-02 08:35:58 | 流れ星
冷美男から

「そーだ、何かはなむけに欲しいものありますか?」とメール。

どん引きされてメールがもう来なくなることも視野に入れつつ
ちょっと賭けに出て

「はなむけは・・・なんでもいいなら
 冷美男さんがほしいです」と返信してみた。

冷美男がくれた返事はなんと

「おいっ 犬っころじゃないんですけどー
 どーゆーテンションで言ってんだ??
 そんな安っちいもんがいいなら、いくらでもー」

これはもう日本での最後の甘い思い出を作るべく
いっきに切り込むことにした。

釧路からの飛行機が羽田に到着すると
空港まで冷美男が車で迎えに来てくれていた。

神保町の「鴻」でスープカレーを食べ
車を流してドライブする。

あまりの幸せに眩暈がしたまま。
行き場を失ってドライブが続く。

2回目のデートで

コミュニケーションはここ1週間のたくさんのメールだけで十分ではなく
待ってはくれない一夜の流れに焦りつつもセックスを仄めかすのは難しい。

いっそ無理して身体を重ねなくたっていいじゃないかという思いと
朝までいっしょにいたいという思いがぶつかって

激動のここ1週間の無謀スケジュールで頭が朦朧としてる中

「今日はどこまで冷美男さんにいたずらしていいの?」と切り出してみる。

直接的表現を避けたせいでまどろっこしいことになり
錦糸町のラブホテルにたどりつくまで3時間ほどかかってしまった。

ぎこちなく交代でシャワーを浴びたあと
ぎこちなくベッドに潜り込んだ。

冷美男はあまりにもかわいい顔をしていて
あまりの愛おしさに胸が張り裂けそうだった。

もっちりな下唇にむしゃぶりつく。
肌を重ねる。
肌を味わう。

骨に沿う。
思いっきり身体を巻きつける。

今まで見てくれのいい男には興味を持たなかったけれど
見てくれがいいということはそれだけでひとの気持ちをぐんぐん吸い寄せるのだと。

朝まで身体をくっつけたまま、微睡んだ。

ホテルを出るとき最後にひとつハグをした。
はらっと涙が落ちた。

冷美男からメールがきた。

「たった2回だけだったけどいい出会いだったと思います。
 泣きそうです
 アキ男。さんのキスはドキドキして良かったです。
 いい思い出にします。」

あたしは恋愛初期の一番楽しい時間の上澄みだけをすくって
ごくごくと飲み干した。

ただただ幸せの味がした。
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
は~ (カンナ)
2008-06-03 07:34:36
なんつー、極上の贅沢!

年齢に培われた今のあなたでこそ味わえる、至極の味覚。
そういうことを経験できる女は、神様に選ばれてるのだと、私は思います。

歳をとっても、たまに宝箱から取り出せる良い想い出に♪
返信する
Unknown (アキ男。)
2008-06-05 15:35:27
う、うひひひひひひー。
返信する
Unknown (たまに)
2008-06-06 10:44:06
うふ
わかるわー

うふふ
返信する
Unknown (アキ男。)
2008-06-06 12:54:07
チョコレートを食べたあと
レモンを齧ってるよな気分ですわ・・・
返信する

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