冬のおしゃれなひとはみな
ニットキャップを被ってるという事実を発見した。
ニットキャップが服装に溶けてるのだ。
というわけでここ数年毎回冬がやってくるたびにあたしは
ニットキャップを買おう買おうと思っていたのだけれど
いかんせん自分の顔に自信がないものだから
ニットキャップの店に行って
即席で帽子を似合うよに被り、
鏡の前でにこりと笑う芸当などとてもできぬと
なんとも足が向かなかったわけで。
そろそろ今年の冬も旅立ちのときを迎えた先日
今年もニットキャップデビューできずと思ってたあたしの前に
と、帽子屋が突如現れた。
店先に並べられたインド・ネパール雑貨のニットキャップス。
しかもセール中。
ひととおり眺めたあとで
ひとつ気に入ったキャップがあって
けれどそれでもやはり被る勇気はなかったので
店の奥に入ってくと
ひとりだけ店番の男。
なんとなくなんでも聞けそな雰囲気だったので
「あたしの髪型だとどんな帽子が似合うんスかね」
と思い切って聞いてみたところ
「わかりません」
というまさかの回答。
珍質問だったか。
店番男があたしが手に持ってるキャップを見て
「それ、被ってみまスか?」
とフってくれたので
被り方を教わって恐る恐る被ってみる。
何度かの装着失敗ののち
なんとか頭を入れてみる。
試行錯誤の末、鏡の奥にいたのは
「人のセックスを笑うな」の蒼井優だった。
文句なしのかわいさに即決。
おしゃれさん仲間入りが決まって
余裕ができたあたしは店番男とコミュニケーションしてみる。
番台の下に「社長室」と立派なプレートに書かれた猫小屋があって
それはもう偉そうにミケ猫が毛づくろいしてた。
彼は存在感というものを消してそこにいたので
「うわ、猫だ」と後ろに飛ぶと
店番男は満足げに「ネパールからつれてきたんス」という。
「放浪系?」と聞くと
店番男は、どうやら経営者らしいのだけれど
にやりとうなづいた。
「もう放浪したくないんスか?」と聞くと
「お店持っちゃうとね、」と経営者男。
瞬時にあたしと同じにおいを嗅ぎ取ったあたしは
今度彼を飲みに誘おうと思う。
もちろん社長もいっしょに。
ニットキャップを被ってるという事実を発見した。
ニットキャップが服装に溶けてるのだ。
というわけでここ数年毎回冬がやってくるたびにあたしは
ニットキャップを買おう買おうと思っていたのだけれど
いかんせん自分の顔に自信がないものだから
ニットキャップの店に行って
即席で帽子を似合うよに被り、
鏡の前でにこりと笑う芸当などとてもできぬと
なんとも足が向かなかったわけで。
そろそろ今年の冬も旅立ちのときを迎えた先日
今年もニットキャップデビューできずと思ってたあたしの前に
と、帽子屋が突如現れた。
店先に並べられたインド・ネパール雑貨のニットキャップス。
しかもセール中。
ひととおり眺めたあとで
ひとつ気に入ったキャップがあって
けれどそれでもやはり被る勇気はなかったので
店の奥に入ってくと
ひとりだけ店番の男。
なんとなくなんでも聞けそな雰囲気だったので
「あたしの髪型だとどんな帽子が似合うんスかね」
と思い切って聞いてみたところ
「わかりません」
というまさかの回答。
珍質問だったか。
店番男があたしが手に持ってるキャップを見て
「それ、被ってみまスか?」
とフってくれたので
被り方を教わって恐る恐る被ってみる。
何度かの装着失敗ののち
なんとか頭を入れてみる。
試行錯誤の末、鏡の奥にいたのは
「人のセックスを笑うな」の蒼井優だった。
文句なしのかわいさに即決。
おしゃれさん仲間入りが決まって
余裕ができたあたしは店番男とコミュニケーションしてみる。
番台の下に「社長室」と立派なプレートに書かれた猫小屋があって
それはもう偉そうにミケ猫が毛づくろいしてた。
彼は存在感というものを消してそこにいたので
「うわ、猫だ」と後ろに飛ぶと
店番男は満足げに「ネパールからつれてきたんス」という。
「放浪系?」と聞くと
店番男は、どうやら経営者らしいのだけれど
にやりとうなづいた。
「もう放浪したくないんスか?」と聞くと
「お店持っちゃうとね、」と経営者男。
瞬時にあたしと同じにおいを嗅ぎ取ったあたしは
今度彼を飲みに誘おうと思う。
もちろん社長もいっしょに。
今日から出社したのか、大丈夫かー?
「嫁リスペクト」ってとこがよかったよ・・・
おだいじに。
しばらく動けず・・・鏡越しに殺しますよ☆
蒼井風に。