旅する小林亜星

小林亜星情報満載

うまなみ怪童

2006-10-31 23:11:06 | 旅人
今治→尾道、
しまなみ海道を渡ってみたいと思った。

歩ける距離、70キロだとわかって
ぜひ歩きたいと思ったけれど
日程に余裕がないので自転車で渡ることにした。

徳島から松山行きのバスに乗り
三島・川之江ICで降り
タクシーが走ってなかったことに絶望を感じ
JR伊予三島駅までの5キロを歩いた。

JR波止浜駅まで電車に乗り
サンライズ糸山まで歩いた。

ギア付の自転車を借り
いざ出発。

歩行者・自転車用の専用道があるしまなみ海道は
風を感じるのには日本一の場所かもしれない。

ひゃっほぅ~と叫びながら
足をペダルから外した瞬間
風になれた気がした。

島と島の間の橋。
緑と青の狭間。

海がひとつひとつ凪ぐのが見える。

島についてしまうと一気に降下して
退屈な道を我慢する。

また海に近づくと
徐々に上昇して風になる。

できることなら今度はゆっくりと
多々羅大橋の鳴き龍に会いに行きたい。

龍が天に昇っていく様を目の当たりにしたい。
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松江レークサイドユースホステル

2006-10-31 22:51:48 | 旅人
松江レークサイドYHのペアレントは
今までYHでは見たこともないほど若い男だった。

思わず
「経営者の方ですか?」と聞いてしまったくらいだ。

バイトの兄さんに見えたけれど
32歳だそうだ。

いい男だなぁと思った直後
妻子がいるという余計な情報も耳に入ってしまい
あまりにも短すぎる恋は12秒で終了した。

彼の嫁もまた同じYHで働いていて
「ぽっかぽか」というドラマの七瀬なつみのよに素敵なひとで
ほんわかした家族をやっていた。

お風呂に入ったあとのティータイムには
有志が集まって
たわいもない話をした。

ペアレントの嘉手川さんは京都出身なのに
これまたガイドブックに載ってないよな
島根おもしろ情報をたくさん披露していて
彼が既婚であることを何度も残念に感じた。

特に印象に残ってるのは
安来市にあるカフェロッソのバリスタのひとが
すごく苦労して世界2位のバリスタになったことや

足立美術館が世界の庭園ベスト10に選ばれたこと。

彼の話は聞くひとの想像力を掻き立て
いつかそこに行ってみたいと思わせる力がある。

彼が湯布院のYHを軌道に乗せたら
ぜひ訪れてみたい。

そのときはしきゑ会の会員になろう。
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雄琴

2006-10-31 22:36:06 | 旅人
こんな夜にはこんな読書「惜春」を読んだときから
ずっと訪れたいと思ってた雄琴。

あたしにとっては吉原、飛田に次ぐ
3番目に訪れる風俗街だ。

どのガイドブックを読んでも
雄琴情報はのってないので
とりあえず雄琴と書いてある駅で降りてみる。

時間は17時。
夕方から夜に移り変わる時間だ。

駅の目の前に風俗街が広がってると思いきや
普通のローカル駅。

途方に暮れて
そういえば風俗街は雄琴温泉の近くだったと思い出した。

駅前のロータリーで煙草の煙を燻らしてた
バスの運転手さんに

「雄琴温泉行きのバスはありますか?」と聞くと

「雄琴温泉行きのバスはないなぁ。
 ホテルに泊まるんだったら、送迎バスに迎えにきてもらいな」
とのことだった。

仕方ないので、小さい声で
「風俗街に行きたいんですけど」と聞くと

バスの運転手はにやりと顔を歪め
風俗街への道順を教えてくれた。
191号沿いで徒歩15分くらいだった。

勢いよく歩いてくと急に視界が開けて
いやらしい、センスの悪いネオン街が現れた。

思い切って
「ゴールデンゲート」と書かれたアーチの下をくぐった。

途端に複数の男の目が
いっせいにあたしに向けられたのがわかった。

呼び込みの男たちだった。

「あれ、女のこ?」
「面接?」
「業者さん?」
と言った質問が矢継ぎ早に飛んだ。

最初の質問以外には「いいえ」と答えると
男のひとりがこう言った。

「この奥はソープランドだから危ないよ。」と。

何が危ないんだろうと思いつつ
それをわかってて来てるんだから
愛想笑いをして
その場を早々に立ち去った。

ユニセックスな格好をしてたせいか
「15000円!」と声をかけてきた男もいた。

とにかく彼らの生きるための場所を社会科見学してることに気付かれないよに
誰とも目を合わせないよに
そこの雰囲気を最大限に吸い込んだ。

雄琴のソープランドは
80年代から時が止まったよな場所だった。

時代の流れについていけず
ひっそりと寂れていくのを待ってるようだった。

鎌倉御殿の前のアーチを抜けて
社会科見学は終了した。

ひとが身体を売って精一杯生きてる場所を
興味本位で見にいくのが失礼なことは承知だ。

花村萬月だって
読者がこんな形で雄琴を訪れることを望んでなかっただろう。

それでもせっかく来たのだから
ぶっつけ面接してみればよいかったとか
交渉してサービスを受けてみればよかったとか
あとから後悔もした。

古きよき時代の化石、雄琴。

堅田に出て
守山行きのバスに乗り
真っ黒い琵琶湖を横断して帰途についた。
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須藤元気

2006-10-31 21:54:48 | 初恋クレージー
仕事や人生には
先見の明が大事。

でもこの微妙なお年頃において
恋愛には先見が逆効果。

なぜ強欲にも
そのひとの未来まで欲してたのだろう。

今日あたしのこころの隣に
そのひとのこころがあればいい。

明日こころが離れたら
それはそのときに泣けばいい。

なにも悲しみまで先取りする必要なんかないんだ。

そんなシンプルな生き方に気付かせてくれたのは
須藤元気の言葉だった。

「今、この瞬間を生きる」

さよなら、杞憂。
コメント (2)
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