心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

登っていくドキドキわくわく感

2009-03-12 | つれづれ
                          「遊」 (部分)



3月は年度末でもあって、職場も忙しくて・・
左脳があまり動いていない私にとって、数字と戦うこの時期はへとへと。。

でも昨日でなんとかひと段落、そして今日午前中、表具屋さんがいらして下さり
無事皆様の、そして私も作品を預けることができて、ほ~っとしとります 

部屋はまたまた、紙やら筆やらすごいことになっております。
午後から片付けようかなと思いつつ、あ・・ブログも・・・と
とりあえずご報告をと書き始めたとこですう。

もう15年位、この季節は展覧会の準備に追われて、花見やら春への移ろいを横目に
過ごしており、あぁ・・今年ものんびり花見とはいかないなぁ・・とため息ひとつ

そう、まだまだやることあれこれ。
私の作品のうち2点はまだ、工作と手作業が残っていたり、
ロビーに飾る皆様の小品の貼り込み作業、名札、目録作り、案内はがきの発送、
陳列作業の打ち合わせ、体験教室の準備・・・

春はあとでゆっくり楽しむことにして、展覧会までまだまだ頑張るのだ~。
そう!楽しみながらね

きっと「遊」は、人それぞれ。

ジェットコースターは降り始めたら、きゃ~って叫んでるうちに終わっちゃう。
でも頂上に登って行くまでの、あのドキドキわくわく感がたまりましぇん

それぞれの作品が、きちんと衣装を着て展覧会を向かえる日が楽しみです

展覧会は4月9日~12日まで。
また後日ご案内させて頂きま~す 






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石鼓文の線と造形

2009-03-11 | 書の話
      
             

蘭秀会にもいらして下さっているKさんの作品。
某公募展(ん?なぜ奎星展と書けないのかと自問自答→ええい書いてしまえ~ )に、
石鼓文の一節の臨書作品を出品され、準特選を受賞されました~!
おめでとうございま~す

よくこんな・・複雑で見たこともないような文字なのに。。
強い線、造形の面白さ、全体のバランス、文字と文字の響き合い・・・に
しばし佇み。。

最初の文字の天を掴もうとする両手、その次はその手の方向を示し
3つ目の文字は、なんだか重たいものを持たされて歩いているような姿
その下の文字は身軽に軽快に歩き、その下は大きな目でその左の文字を眺め。。

最後の文字の後ろ足? 向かって右下側になびいた線が、何とも色っぽく
それでいて全体を包んでいるようで・・

なんともいえない偶然の出会いのような、心地よさを感じて

石鼓文や金文、甲骨文は、線や造形力を鍛えてくれる。

なぜなら、もともとは骨や鋳物に彫られた文字ゆえに直線的だったり、
強くて単純で素朴な線だったりするから。

それに、文字の意味や形がわからない分、逆に美しい型にはまった形や、
意味に頼ることなくも負けることもなく、自由に表現できるような気がするから。

う~ん。私も書いてみたくなりました~!
展覧会が終わったら、またじっくり勉強しよ~っと。

Kさん! たくさんの刺激をありがとうございます
そして、受賞おめでとうございます!



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しあわせが雲隠れしないように

2009-03-10 | つれづれ
                            「雲」 



雲隠れ           雲に隠れること 転じて行方をくらますこと 
雲霧・雲煙(くもけぶり)  雲と霧と(煙と) 死んで火葬の煙となる 
雲路(くもじ)       鳥などが飛んでいく空中の路
雲助(くもすけ)      浮雲のように住所不定の人
雲鳥(くもとり)      雲と鳥と
雲の主(くものあるじ)   雲深い山中に住む人
雲の浮波(くものうきなみ) 波のように浮き立って見える雲
雲の通い路 雲の架け橋 雲の旅 雲離れ・・・      
(家にある昭和48年 第二版 広辞苑より)


雲にまつわる語は万葉集やら古今集、能の世界にもたくさん登場して。
日本人にとって雲は、淡々と流れ行く自然の象徴として憧憬と畏敬の念があるような 

ブックマークでもご紹介している ichiiさんのブログ COLORS の「空」という
カテゴリーにはたくさんの「空」があって。

1枚1枚、本当にその場にいるような臨場感ある写真に、時に癒され時に励まされ・・
 

雲は、手が届かないところにあるからいいのかな。。
あぁ・・もっと近くに・・と想い続けるから、歩いて行けることもあったり。
いつも足元ばかり見ていると、願い想う気持ちも忘れちゃうのかも~とか。

日々は雑多、混沌、迷うことばかり。(ばかりでもないけど・・
でも、そこにばかり気持ちを向けていると、楽しいことが雲隠れしちゃう。

たまには大空をゆく雲を眺めて、しあわせが雲隠れしないように追いかけよう。


今日の「雲」は、ちょ・・ちょっと待って~って感じ? 





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前衛書の行方

2009-03-09 | 書展・展覧会情報
                        「龍神」 堀 吉光氏



書展巡り、昨日の続き。。
まずは昨日まで開催されていた‘09奎星50人の書展と奎星展。

上野の森美術館の天井の高い大空間の中、超大作ばかり。
文字性、非文字性の中で、緻密、奔放、構築、豪快、叙情、静寂、流動・・と
それぞれの個性の充実を感じる会場は、これからの奎星会がどう変わっていくのかという
緊張感を持っていたような 

甲骨文字に魅せられてもう20数年と話される堀 吉光氏 の
エナメルラッカーを使った「龍」。
あれは・・3×6尺が8枚はありそうな・・つまり360cm×360cm?
まさに天へ火を噴きながら昇っていく龍のような迫力。


 
    ↑上の堀氏の作品アップ 


そして、ちょうどご本人の解説を伺う事ができたのが、牛丸好一氏の「雷車」。
ベニヤ板に朱墨とあれこれ混ぜたものを塗り、その上から更に墨とあれこれを塗り
甲骨文字の「雷」と「車」を刃で削っていった作品。
ご本人のコメントには、「大地にキレツを走らせる線の魅力に挑んだ」と。

一気に削ったとのことだったけど、息の長さに、甲骨文字の持つ人々の祈りの
ようなものを感じ、空間、造形の面白さに素朴であたたかいものを感じた。
好きっ 

 
    ↑ 下は作品アップ

 
    ↑実際はこんな黒。

それぞれの方の作品に込められた思い、メッセージを強く感じる展覧会で、
なんだかスカッとしました。

たくさんで全部ではないですけど、作品ご紹介しちゃいます。。





十二分に堪能して、都美術館での奎星展へ。


    ↑名誉顧問 稲村雲洞先生「衆妙」





こちらは、今までのある型にはまった「前衛」というジャンルからの脱皮を試みる
新しい風をちょっとだけ感じて。
一時代を築いた、あるパターン化された表現形態は少しづつ姿を消しているような・・。
うねる様な力強さは変わらないけれど、よりシンプルにより明快な作品が多かったかな。

・・・と、人のことはいくらでも言えるんですけどね。
私も取り残されないように、自分が求める思想、自分らしい表現、形態を模索せねば・・と
逸る気持ちで、昨夜はなんだか興奮して眠れず 

書の道も、果てなく終わりなく。
だからやめられないんですね 


そして最後に、同じ都美掴んで15日まで開催中の創玄展へ。
こちらでは入口すぐで、金子鷗亭氏の石碑の拓本が陳列されていて。
その膨大でどこまでも壁面びっちりの作品群に、書人口の底力を感じながらも
体力の限界となり・・・。




役員の方々の作品展は、国立新美術館で同じく15日まで開催中。

はぁ。。。写真もたくさんで、ブログに3時間もかかっちゃた。。





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書展巡り三昧

2009-03-08 | 書展・展覧会情報
                         石川芳雲先生




昨日は久々に気持ちのいいお天気の中、母と銀座に書展巡り。

まずは鳩居堂で何かやってないかな・・とのぞいてみる。
4階では岩本一子さんの細密版画・書展。
その仕事の細かさにはひゃ~って感じで、その上作品よりも会場に並ぶ花の数にぎゃ~。。
見たこともないような大きな胡蝶蘭やら、前衛的な大きなフラワーアレンジやらが・・

 すごすぎっ・・


いろんな世界があるねぇ・・と3階の、今日まで開催中の石井瓔子書展へ。
万葉集、古今和歌集、山頭火などのかな書作品。

鋭い線、思い切りのよい文字の配置は大胆で優美、そして作品にあわせた料紙の妙、
表具の品のよさ、さりげなく作品のそばに佇む生け花・・
とても見ごたえのある作品展でした。

その足で、ちょうどお昼だったので銀座に来たらお決まりの天○へ。
いつもの天ぷら定食で腹ごしらえをしてから、石川先生 が学院長をされている
日本書道学院 代表作家展へと向かう。


会場に入るとすぐ、石川先生のあの笑顔を見つけて、こちらまで思わずニコニコ顔に。
いつお目にかかっても、のほほんほん。。




先生から「僕の作品、あなたから見てどう?」・・と、突然質問をされて、おこがましくも・・

「先生の作品は・・強い意志を感じる線と、けれど一方的な強さの自己主張ではなくて
一字一字の表情、全体を通してもどこか達観した、あるいは屈託のない遊び心を感じます」とか
あれこれ感想を述べると、変わらぬ笑顔で聞いて下さり 

こんな風に著名な先生が、私ごときの感想を面と向かってニコニコしながら
聞いて下さるなんて、先生のお人柄も、そして書への深い愛情も感じます

作家は、もちろん確固とした自分を持つことも大事、
けれどたとえ相手が誰であれ素直に感想なり意見を聞ける心のゆとりというか、
自由で豊かな心を持っていられるのっていうのも大事なのかな・・と
作家に限らず、きっと人と人、それは大事なことなのかな。。

書の話、作品への思いをゆっくり伺うことができて大感激でした。
残念ながら宮山先生にはお目にかかれず・・でしたが、作品はこちら↓



そして、会場を後にし歩行者天国を歩いていてふらっと入ったのが、
第15回秋桜会書展(於:銀座松島ギャラリー)。こちらはかな書でした。

ここで、母は帰路へ、私は一人上野へ移動して
「09奎星50人の書」「第58回奎星展」「第45回創玄展」へ。

今年の奎星50人展は、なかなかの見ごたえあり! でした。
今日が最終日ですが、もしお時間ある方はぜひお出かけくださ~い 
↑訂正。。奎星50人展も奎星展も12日まで開催中で~す!)

展覧会巡り後記のつづきは、また明日。。
ほぼ5時間歩き続けて腰は割れそうに痛いっす。。

今日は4月の展覧会作品作り、最後のあがきの最終日。。
昨日の書展巡りの感激と興奮冷めやらぬうちに、励みます。。






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一日一褒めるなり~

2009-03-07 | つれづれ
                          (はがき)



この、かぼちゃ野郎・・なんて、今の時代あまり聞かないですね。。

なんでかぼちゃが使われたのか、あれこれ検索してみたけどいまいち見つからず。
どなたかご存じですか~  

見た目はドテッとしてて、そのままだと堅くて歯が立たないかぼちゃだけど
煮ても揚げても蒸かすとほのかに甘くて、私の好きな野菜のひとつ。

久々に丸々1個を買ったので、しばし眺めてみる。
そして褒め言葉を考える。

よく見るとなかなか(色が)深いなぁ・・
外見は硬くて暗いけど、割ると鮮やかな黄色!
人は見かけによらないってこと・・? 

火を通すとやわらかく甘くなる・・
つまり、火に「影響されて」丸くなったのね・・ なんぞと考える。

負けるが勝ち・・ならぬ、褒めるがよし。
自分も含めて、誰かのこと、どれだけ褒められますか~? 

悪いとこ探して気にして、余計なエネルギー使うより
いいとこ探して褒めてあげられたらいいのにね。

日本人は一瞬でひとつの方向に意見が動く民族・・と、誰かが言ってた。
流行にしても、誰かを批判することにしても、どど~っと一方向に向かい
あっという間に冷めて、何もなかったかの如く。

どうせ動くなら、いいことで。
一日一善ならぬ、一日一褒めるなり~


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3月の書展情報~日本書道学院 代表作家展 ほか

2009-03-06 | 書展・展覧会情報
 


春は書展の季節でもあり。
あちこちで様々な会の書展が目白押しです♪

まずは、先日の新春慶祝展でもご紹介した 石川芳雲先生はじめ、清水路石先生 も
出品されている、第7回 日本書道学院 代表作家展。
こちらは3日から始まっていて、8日(日)まで、東京銀座画廊・美術館にて。

どちらかというと伝統的な書作品が多い・・かな。


それから、上野の東京都美術館まで足を伸ばして、奎星展。
こちらは3月7日~12日(木)まで。3月7、8日11:00~作品解説あり。
 
同時開催で、上野の森美術館では ’09奎星50人の書も。
奎星展では、の最高顧問であられる稲村雲洞先生はじめ、 1/16のブログでご紹介した
石井抱旦先生、 桃太郎さん 、山後墨仙さん、関天空さん の作品も。

こちらは現代書。








同じく東京都美術館では3月5日~15日まで、第45回創玄展も開催中。


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もっと素朴にすっぴんに・・

2009-03-05 | つれづれ
                       「波」 部分(ネパール紙)



4月の展覧会の作品締切りが、ジリジリと近づいておりますです。。
先週末、山ほど書いた中で選んだのは3枚。
まだあと1枚仕上げねばならず・・

紙の山を築いたからと言って、必ずしも満足のいくものができるとは限らないわけで。
感じなきゃ、何枚書いてもだめなのであり・・

漢字は「きれいな字」という外見の良し悪しに加えて、
もともと「意味」という衣を纏っていて、見る人の既成概念というか印象が先にあり。

いわゆるきれいな整った字ではない場合、
その概念を払拭するような強い意志力を持たねばならず。

つまり、ことばと形が自分の中でどんな風に昇華され、どのあたりから湧き出ているのか
その状態というもので、感動の深さが違ってくるような気がする。

理屈じゃなくて、全身全霊で震えるような感受。
どうしたらそんな風に震えることができるんだろう・・

もっと素朴にすっぴんになりたい! 
もっともっと解放できたら・・

今日は書道教室。そして皆々さまの作品締切り日。
どんな作品に出会えるのかしらん・・と楽しみに行ってきま~す


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一足先に春を頂く

2009-03-04 | つれづれ
                          (半紙1/2)



今年の冬は暖冬だと思っていたら、今日はここらへんも雪が積もって

こんな日は野良猫さんたちも寒かろ・・と、
うちの猫たちの暢気な寝姿を見ながらぼんやり考える。

昨日の絵手紙教室には、足柄からいらしているEさんがお庭の蕗のとうを
皆さんに~と摘んで来て下さり。
 


そう、ちょうどお題は山頭火の「あるけば蕗のとう」だったから。
しばし、蕗のとうをどう頂くかで、話が盛り上がる。
で、結局天ぷらが一番!ってことになり、昨夜は早速天ぷらにして頂きました~。
一足早く、春の香りを楽しみました。Eさん ご馳走さまで~す


さてさて。
「あるけば蕗のとう」
里山をぼんやり歩いていると、ふと足元に蕗のとう・・

そんな情景を思い浮かべながら書いてみる。
そこに流れる空気や時間も感じようとしながら 

あるけば・・はゆっくり歩く歩幅を、その先にふと見つけた蕗のとう・・を想像して。

やっぱり、今日も山頭火はいいなぁ 

それでもって、↓のは、歩いて立ち止まって、手の平の中の蕗のとうを思いながら。




あっという間に時間は過ぎ、遅い新年会のためにちょっと早めに終わりにして
昨日は地元の醤油料理屋さんに。
おしゃれな店内、ちょうどいい個室、美味しい料理、楽しい会話、
しあわせなひと時でした~ 



    ↑デザートは醤油シロップのかかったバニラアイス。美味!


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大きいことはいいことだ~なのだ

2009-03-03 | つれづれ
                        「日」 (部分)



力強さはどこから生まれるのか。
逆に儚さはどこから湧き出づるのか。

人は本来儚いのか、はたまた、たくましいのか・・

普通はみんな、自分という存在はどこでも同じ存在なの?
いやいや、相手によって変化したり?

人は人に影響されて生きているんだと思う 
あ、もちろん人にだけじゃないけどね。

その時その時代、その瞬間に感受するものを大事にしたいって思う。
今自分が感受するもの、それを逃さず手繰り寄せられたら
その先の自分に出会えるような気がする。

力強さを求めていたとき
力強さに疲れたとき
儚さを弱さとだけ思ったとき
儚さを生きることと思ったとき

そのどれもが自分なんだもの 

大きな作品を書くと、忘れていたものを思い出させてくれる。
もっともっと!と、身体がエネルギーを発し、心が解放されていく 

家に閉じこもってちゃだめだ。
自分を生かしたかったら、外へ出よう!
大きく深呼吸をして、お腹の底から余計なものを吐き出そう! 

たとえば書はやらないから・・って言うなら
とりあえずどこか広い場所へ行って大きな声で叫ぼう!

大きいことはいいことだ~なのだ 



そうそう、今日は3月3日のひな祭り~。
↓別枠で折り紙の手作り雛さまご紹介しま~す。
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