脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

願い

2012-12-30 21:20:16 | 日記 3
昨日の朝、
前夜の雨まじりの雪が凍って
フロントガラスにできた不思議な模様



さて、今日は仏壇と客間の掃除。
仏壇のお磨きはいつも夫の仕事だった。
やっぱり、一人でする年末の仕事は悲しい。
普段はあまり入らない客間の掃除をしていて
見つけたもの。



以前の会社にいたとき
毎年、「スキー集会」があった。
まだ、高速道路がなくて、帰りはいつも大渋滞だった。
そこで、来客好きの夫の提案ではじまった
我が家での「夕食会」。
スキー場から会社までのちょうど中間に位置する我が家で
渋滞が終わるまでのしばしの休憩をかねての夕食会だった。
当時は夫もスキー大好きで、スキー集会にも参加していた。
会社の若い人たちがいつも20人くらいで立寄ってくださった。
ある年、そのお礼にといただいた時計。

夫が最後にスキーに行ったのは発病した年のお正月(一昨年)。
当時、「軽い脳梗塞」と診断されていて
仕事は休んでいた。
お正月に、退屈だからと、近くのスキー場に出かけたのが
夫の最後のスキーになった。



人は誰でも、
同じ「自分」ではいられないのだろう。
日々、他者との関係や
環境の変化により
「自己」は絶えず新たになっていくのだろう。
ただ、私の場合
夫の発病・死によって
あまりにも急激に
そして、すべてが変わってしまったから
「自己」のすべてが根底から崩れ去ったのだと思う。
では、どうすれば
「自己」を再構築できるのか
今も私にはわからない。




子猫のお気に入りは
パンダのぬいぐるみ。
親猫を彷彿とさせる色合いだからだろうか。


明日は大晦日だからといって
いつもと同じ一日が終わるだけのことだ。
お正月の料理も作る気にはなれないし
新たな一歩が始まるわけでもない。


今はただ、
夫と共に過ごした日々を思いだしたいと
それだけを願っている。
心療内科のドクターは
「いつかきっと思い出せるから」と言ってくださったのだが・・・




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