扇子と手拭い

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後方の席から「聞こえない」(落語2―58)

2011-10-04 23:44:14 | 日記
▼落語会が目白押し
 このところ立て続けに3つの落語会に出演した。先月30日夜の文七迷人会を除く2つは、いずれも観客が200人を超えた。ほかにも10月は、いろんな落語会が目白押し。新しいネタを覚えるのが大変だ。

 八千代市で開かれた落語会は、地域親睦会の15周年記念イベントのゲストとして招かれた。ビル3階の大広間には200人を超える人たちが座卓をはさんで座っていた。型通り来賓のあいさつが済んだ後、昼食前に一席、落語を聴こうという寸法だ。

▼思いっきり大声で
 前振りをしていると、後方の席から「聞こえない」と声が飛んだ。マイクを使っているのだが届かないらしい。担当者が慌ててやって来て、「これで目いっぱいです」と困った様子。座っていた座布団をマイクギリギリまで前進させ、話を続けたがまだ、よく聞き取れないという。

 声が届かないならマイクなしで、客席の真ん中でやろうかと言うと、担当者が「マイクは使ってください」。仕方ないので思いっきり大声を張り上げてしゃべった。「よく聞こえる」と大向う。この日のためにいい?マクラを考えてきたのだが、混乱して忘れてしまった。エエイ、ママヨと即席でやったところ、これがけっこう受けた。

「客が乗ってくれたな」と思うと、こっちもエンジンがかかる。時間が押してきたので「百川」に代えて、15分で出来る「手紙無筆」を披露した。笑ってくれたので助かった。

▼260席がほぼ埋まる
 中2日置いて今度はホール落語に挑戦。駅前ビルの6階は、多目的ホールとでもいうのだろうか、後ろにせり上がった客席は伸縮自在。床の広さを自由に調整できる。出来上がったステージの上に高さ50センチほどの台が組み立てられた。その上に赤い毛氈が敷かれ、紫の大きめの座布団が乗った。立派な高座の完成である。

 開演前に260のイス席のほとんどが埋まった。音はミキサー室ですべて調整してくれるので、こちらのマイクは完璧。照明もスポットライトが当たる仕掛けだ。高座のわきには持参した「めくり」が掲げてある。CDの出囃子と送り囃子を確認して高座に上がった。

▼落語は疲れる、でも楽しい
 「宿屋の富」など2席を高座にかけた。釣五郎さんは「香典返し」ほか1席と、“どじょう首相”にちなんで、ゼニのかかった踊り「安来節」を披露した。2人で2時間の公演は正直、きつい。いつもなら終わって、ビールの一杯も飲むのだが、この日はさすがに疲れて、どこにも寄らず帰宅した。落語は疲れる。でも愉快だ。

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