扇子と手拭い

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旅の途中で馳せ参じ

2014-02-01 14:16:01 | 日記
▼旅の途中で馳せ参じ
 旅行を途中で打ち切ってまで、私たちの落語会を聴きに来てくれた。申し訳ないやら、有難いやらで、なんと言って感謝していいか分からない。31日夜、東京・浅草で開いた第14回文七迷人会は、ゲスト1人を加えた6人が出演。個性豊かな落語を披露した。

 前夜、ケータイが鳴った。「今、旅から帰って来た」とあたくしのご贔屓さま。四国一周4泊5日の旅行を、途中で切り上げて早く帰って来たという。「旅先で31日の落語会をふと思い出し、早く帰って来た。欠席って返事したけど、明日は行くよ」と自称“横須賀の色男”さんの元気な声が響いた。

▼温かいご贔屓のお蔭
 「前回風邪をひき(落語会を)欠席したので」と“横須賀の色男”さん。そのために、わざわざツアーの日程をキャンセルしてまで・・・。なんとも律儀な方だ。別の出演者のご贔屓さまは、退院直後の身体で2時間近くかけて聴きに来てくださった。

 あたくし達はこうした温かいご贔屓のお蔭で落語会を続けている。嬉しいね。有難い。こういうご贔屓さまは大事にしなきゃあ。稽古を重ねて、きちっとした落語を聴かせなければと考えている。

▼入った羽織を脱ぐ仕草
 ベテランの女流噺家Aが「粗忽の釘」で幕を開け、ゲストのBが「よかちょろ」を初披露。Cは「牛ほめ」を、あたくしが「饅頭こわい」で高座に上がった。中入り後は、女流噺家のDが「桃太郎」を聴かせた。この日のトリはEの「馬の田楽」。Eはいつも手話落語をやるが、この日は珍しく手話なしで落語をした。

 ゲストのBは初の高座だったが、羽織を脱ぐ仕草などは堂に入ったもので、真打の風格を漂わせていた。久々に登場したDは、いつもながらの軽快なテンポで客を噺に引き込んだ。

▼アンケートの裏面
 今回も前回に続いてアンケートを行った。客の声を今後の糧にと考えたのだが、アンケートの裏面を指摘する声が出た。演者、演目ごとに感想を求められると、客は「どこが良くて、悪かったか」を気にし過ぎて、肝心の「落語を聴くことに熱中できない」のでは、というのだ。

 指摘を受けるまで考えてもみなかっただけに、思わず「ウーン」と考え込んだ。言われてみると、確かに一理ある。批評することに気を取られて落語を楽しめないとなると、落語会の意味がなくなる。大事な指摘だ。一度、ご贔屓に尋ねてみることにする。