▼辛口コメントを
雨の中をたくさんのお客さまにお越しいただいた7日の落語会。お礼の電話をしたところ、みなさん存分に落語を楽しんでくださったようだ。私たちは、おほめの言葉に甘えることなくより一層、精進する覚悟だ。そこで常連さまに「あえて辛口コメントを」とお願いし、貴重な声を聞かせていただいた。
「饅頭こわい」は大事なところでしくじったが、客はそこを見逃さない。「饅頭が野郎に食いついた、の言い回しが反対だった。野郎が饅頭に食いついた、ではないか」「マクラで笑えるようもう、ひと工夫してもらいたい」
▼目の前を人が通った
「目黒のさんま」については、「特に印象にない。一本調子」「いつものことだが滑舌が悪い」「高座で噺をしている最中に、彼は目の前で(客を)案内していたが気が散る。聴いてる客に迷惑」
「動物園」については、「動きが大きくてすごく面白かった。表情もよかったので笑えた」「しゃべり方に独特のものがある」「客の右側ばかり見ているが、癖なのか」
▼一生懸命さが伝わる
「うなぎ屋」については、「面白いというより、一生懸命なのが伝わった」「上手い。慣れている。いい感じ」「ハキハキしている。後半に早口になったのが・・・」
「紙入れ」については、「時計をして(高座に)上がっていた。気なった」「右と左に向く顔が、ほとんど正面を向いていた。淡々とし過ぎ」「メリハリが今一つ。もっと大胆にやってもいいのでは」
▼オチが今一つ物足りない
「幽霊の辻」については、「期待して聴いていたが、最後のところでオチがハッキリしなかった。最後が物足りない」「ゼスチャーを大きく見せるのがよかった」
「千両みかん」については、「声が通るので聴きやすい」「ただ、噺の季節感が今の人に伝わるかどうか」「もっと笑顔をした方がいい」
▼応援の気持ち伝わる
お聞きした貴重な声には、何でもかんでも難グセを付けるのではなく、「応援してやろう」との気持ちがこもっている。こうしたご贔屓さまの声は本当にありがたい。指摘いただいたところを修正し、みなさまの期待に応えられるよう、今後も稽古に励むつもりだ。
今回、大入りの背景には、電話での「お知らせ」があった。私たち出演者は、毎回書いていただく「連絡希望ノート」を基に、手分けをして記載者全員に無料落語会の案内をした。だから客の大半がリピーターである。
▼本職の領域は犯さず
今回も新たに9人の方が連絡先を書いて下さった。アマチュア落語家の中には、木戸銭を500円、1000円と取って落語会を開いているのが少なくない。中には本職もビックリの2500円のチケットを販売している落語集団もある。
だが、私たちは木戸銭は一銭もいただかない。本職の領域を犯すようなことは慎むべきだと考えている。ナマで落語を一度も聞いたことがない方に、落語を聴いてもらい、笑い、楽しんでいただくだけでいいと思っている。
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