▼宮治が新人大賞を受賞
朗報、朗報ですよこれは。何がって、パソコンを開けた途端、「桂宮治がNHK新人演芸大賞を受賞した」、とメール。「獲れたらいいな」と思ってはいたが、こればかりは蓋を開けるまではわからない。やったね宮治、おめでとう。これからも贔屓にするよ。(敬称略)
たった今、湯島天神から帰って来たばかり。当代の人気落語家、春風亭一之輔
の独演会を聴きに行った。2時間、3席たっぷり聴かせてもらって、いい心持ちで家路についた。
▼宮治の高座はお試し価格
宮治受賞の知らせは、彼の落語会を主催しているサンケイリビング新聞社からだった。今月20日、宮治がNHK新人演芸大賞を獲ったとあった。今まで知らなかった。11月4日が本選とばかり思っていた。
そして「今まさに、ノリノリの“旬のひと”。桂宮治の高座をお試し価格でご覧になれる最後のチャンスかも!?」と、チケットの先行予約をPR。当然、聴きに行きますよ。大丈夫。
▼受賞者は噺家エリート
ところで、このNHK新人演芸大賞は、プロ野球の新人賞と同じで、一度しか受賞できない若手噺家たちにとっては極めて大事な登竜門。これまでの受賞者をみると、柳家喬太郎、林家彦いち、古今亭菊之丞、古今亭菊六、春風亭一之輔と、そうそうたる顔ぶれが揃っている。
受賞者たちは、いずれ落語界の大看板となる可能性を秘めた面々。先が楽しみである。十一代桂文治を襲名した平治もかつて受賞した。
▼犬になり切っての噺
今回の最終選考に臨んだのは宮治のほか、春風亭昇吉、春風亭ぴっかり、笑福亭喬若、それに桂二乗の江戸、上方両落語会から選りすぐりの若手5人。
宮治は「元犬」で決戦に挑んだ。口入れ屋の上総屋が“只四郎”を犬と知っているという設定。ふだん通りに話したが、犬になり切っての巧みな噺の構成に高い評価が下ったという。
そういえば宮治は、寄席で「強情灸」をかけた時も、江戸っ子が熱い風呂に入る場面で、登場人物になり切って熱演。観て(聴いて)いる側が、「よく我慢してあんな風呂に入るな」と、思わず声を挙げそうになるほど、噺に客を引き込んだ。
▼ネタに欲しい季節感
落語界初の東大出身の噺家である昇吉は、早くからこの賞に賭けていた。ネタも、はなから「たがや」1本に絞り、繰り返し稽古を重ねるなど意欲十分だった。明るい高座は楽しいが、ただ、演目選びがチョイトまずかった。
この話はご案内の通り夏のネタで、両国の川開きが舞台。真夏の夜を彩る花火を見ようと見物人が押し掛けごった返している橋の上での騒動が筋である。やはり、晩秋のネタとして「たがや」はいただけない。季節感を考慮して欲しかった。
▼よくやった宮治
もう一人の有力候補はぴっかり。紅一点の彼女が受賞していたら、NHKはあの、人気落語ドラマ「ちりとてちん」の続編を作るのではと言われるほど期待されていた。宮治はそうした強豪を退けて受賞したのだから凄い、と言わざるを得ない。よくやった。
朗報、朗報ですよこれは。何がって、パソコンを開けた途端、「桂宮治がNHK新人演芸大賞を受賞した」、とメール。「獲れたらいいな」と思ってはいたが、こればかりは蓋を開けるまではわからない。やったね宮治、おめでとう。これからも贔屓にするよ。(敬称略)
たった今、湯島天神から帰って来たばかり。当代の人気落語家、春風亭一之輔
の独演会を聴きに行った。2時間、3席たっぷり聴かせてもらって、いい心持ちで家路についた。
▼宮治の高座はお試し価格
宮治受賞の知らせは、彼の落語会を主催しているサンケイリビング新聞社からだった。今月20日、宮治がNHK新人演芸大賞を獲ったとあった。今まで知らなかった。11月4日が本選とばかり思っていた。
そして「今まさに、ノリノリの“旬のひと”。桂宮治の高座をお試し価格でご覧になれる最後のチャンスかも!?」と、チケットの先行予約をPR。当然、聴きに行きますよ。大丈夫。
▼受賞者は噺家エリート
ところで、このNHK新人演芸大賞は、プロ野球の新人賞と同じで、一度しか受賞できない若手噺家たちにとっては極めて大事な登竜門。これまでの受賞者をみると、柳家喬太郎、林家彦いち、古今亭菊之丞、古今亭菊六、春風亭一之輔と、そうそうたる顔ぶれが揃っている。
受賞者たちは、いずれ落語界の大看板となる可能性を秘めた面々。先が楽しみである。十一代桂文治を襲名した平治もかつて受賞した。
▼犬になり切っての噺
今回の最終選考に臨んだのは宮治のほか、春風亭昇吉、春風亭ぴっかり、笑福亭喬若、それに桂二乗の江戸、上方両落語会から選りすぐりの若手5人。
宮治は「元犬」で決戦に挑んだ。口入れ屋の上総屋が“只四郎”を犬と知っているという設定。ふだん通りに話したが、犬になり切っての巧みな噺の構成に高い評価が下ったという。
そういえば宮治は、寄席で「強情灸」をかけた時も、江戸っ子が熱い風呂に入る場面で、登場人物になり切って熱演。観て(聴いて)いる側が、「よく我慢してあんな風呂に入るな」と、思わず声を挙げそうになるほど、噺に客を引き込んだ。
▼ネタに欲しい季節感
落語界初の東大出身の噺家である昇吉は、早くからこの賞に賭けていた。ネタも、はなから「たがや」1本に絞り、繰り返し稽古を重ねるなど意欲十分だった。明るい高座は楽しいが、ただ、演目選びがチョイトまずかった。
この話はご案内の通り夏のネタで、両国の川開きが舞台。真夏の夜を彩る花火を見ようと見物人が押し掛けごった返している橋の上での騒動が筋である。やはり、晩秋のネタとして「たがや」はいただけない。季節感を考慮して欲しかった。
▼よくやった宮治
もう一人の有力候補はぴっかり。紅一点の彼女が受賞していたら、NHKはあの、人気落語ドラマ「ちりとてちん」の続編を作るのではと言われるほど期待されていた。宮治はそうした強豪を退けて受賞したのだから凄い、と言わざるを得ない。よくやった。