扇子と手拭い

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「笑点」の新メンバーに林家三平

2016-05-30 00:12:52 | 落語
▼本目視されていたのは桂宮治
「笑点」の新メンバーに林家三平が決まった。ハッキリ言って落語は下手。最近まで桂宮治の起用が有力視されていたのがどんでん返しとなった。人選の裏で何があったのか。

先代の三平はテレビの幕開け期に爆笑王と呼ばれるほど人気があった。リーゼント頭でおよそ、それまでの落語家とは似ても似つかぬ姿の三平はアコーデオンにひびととみに「よし子さ-ん」と叫びながら登場した。

せがれの現、三平は名前を襲名したが落語は素人に毛が生えた程度だ。上手いわけでも、面白いわけでもない。何度か聴きに行ったが、先日はつまらなくて途中で退席した。落語の技量が乏しい。一番大事な「間」がなっていない。

これに対し、宮治は二つ目ながら、そこらの真打を追い越す実力の持ち主だ。笑いのツボを心得ているから聴いていて楽しい。時間が経つのを忘れさせる。もっと聴きたいと思う若手噺家だ。この調子だと、「桂宮治」の名前を一代で大看板にするのではないか。

三平の起用となったのは、所属する落語協会(落協)の「推し」があったのではないか。桂歌丸に代わり、新司会者となった春風亭昇太は落語芸術協会(芸協)の所属。宮治も芸協だ。バランスをとった?

もう一つは、落協副会長は実兄の林家正蔵(前こぶ平)。こうしたことも陰に陽に影響したのではないか。

番組の「笑点」は台本に基づいて出演者にセリフを割り振っている。だが、「笑点」の出演者、というだけでギャラは高い。地方行くと一、二席話して100万円だ。実際に支払った例を知っている。

だから、落語家はみんな出演したがっている。しかし、いったん、席を確保したメンバーは絶対に手放さない。何しろ金の卵だからである。「笑点」の裏話は別の機会に紹介する。

知ったかぶりをする人間はゴマンといる

2016-05-24 21:47:59 | 落語
▼訳知り顔をして平然
 落語には知ったかぶりをする噺がたくさんある。「手紙無筆」もそのひとつ。字が読めないハチ公が、普段から「私は学者だ。知らないことは何もない」と自慢する隠居のところにやって来た。

 手紙を読んでもらうためだ。ところが、ホントは自分も字が読めない隠居。そうは言えないので、何とか格好をつけようとして迷路に迷い込んでしまう、という愉快な噺だ。あたしの持ちネタの一つだ。

 ことほど左様に、世間には知ったかぶりをする人間がゴマンといるが、大半が実は何も知らない。沖縄の基地問題にしてもしかりだ。沖縄の基地について分かりやすい動画がある。

 これを見れば一目瞭然。短編だが実によくまとまっている。この機会に知識のおさらいをしてみよう。


「今さら聞けない沖縄7つのポイント」は、ここをクリック
https://www.youtube.com/watch?v=2xUhXj0UVuM&feature=share

「笑点」の新司会は春風亭昇太

2016-05-22 22:42:16 | 落語
 テレビの人気番組「笑点」の司会を10年間務めてきた落語家の桂歌丸さん(79)が22日、最後の出演を迎え、後任の6代目司会者には春風亭昇太さん(56)が就くと発表した。

 毎日新聞によると、昇太さんは番組内で「歌丸師匠の後というプレッシャーはありますが、考えてもしょうがないんで一生懸命やりたいと思います」と抱負を述べた。

歌丸さんは「今日までのことはすっかり忘れて、昇太さんなりの司会をやってもらいたい」とエールを送った。

 昇太さんは、82年に春風亭柳昇に入門。92年に真打ちに昇進した。「笑点」の大喜利メンバーとして2006年からレギュラー出演している。歌丸さんは今年4月、「体力の限界」を理由に司会者引退を発表した。

「笑点」の司会は立川談志、前田武彦、三波伸介、五代目三遊亭円楽、歌丸さんと続き、昇太さんは6代目

小さんにケツをまくった談志

2016-05-21 20:11:43 | 落語
小さんにケツをまくった談志
 安倍政権批判も、正面から堂々とやってのける落語界の快男児、立川談四楼について、日刊ゲンダイが書いていたので紹介する。

 東京・下北沢の「北澤八幡神社」での独演会は200回を数える。同一会場でのこれほどの開催は過去に例はない。立川談四楼さんは、師匠談志亡き後の立川流落語のリーダー格であり、併せて作家としての顔も持つ。そんな彼が「久しぶりに見てぐっときた」と言って差し出したのが、この集合写真だ。

「何ィ、三平の弟子が受かってオレの弟子が落ちただとゥ」

 師匠である談志はこう憤ったという。二つ目だった談四楼さんは1983年5月10日、1年兄弟子の初代小談志と共に真打ち昇進試験に向かった。場所は目白駅近くの先代・柳家小さん宅。審査員は小さん、馬楽、円歌、さん助、円菊、小三治、扇橋、円窓の8人だ。ところが、まさかまさかの落選だった。

「それまでの真打ち昇進は年に1人か2人。このペースだと前座や二つ目でとどまっている者が真打ちになるまで100年はかかる。そこで大量真打ち制度といって、春と秋に10人ずつ昇進する年が続いていました。

 ただ、やっぱり粗製乱造はまずいってんで、小さんが一応、形ばかりの真打ち昇進試験というライセンス制度を始めたのです。私が受けたのは3回目ですが、誰かが『原付免許じゃあるめェし』と小さんに吹き込んだらしく、急に昇進基準が厳しくなった。10人中6人が落とされ、その中に私と小談志が入っていたんです」

 これを聞いた談志は受話器に飛びつき、落語協会事務所の担当者にこうまくし立てたという。

「いいかよく聞け、二度とは言わねえぞ。小さんに電話させろ、他の理事でもいい、弟子が落ちた理由を明確に述べろ。もしそれが納得できなかったら、俺にも考えがあるぞ!」

 これが原因で、立川一門は落語協会から脱退することになるのだ。
「前置きが長くなりましたが、この写真は試験に落ちた私と小談志が、談志の後援者の方々に激励会を開いてもらった時のものです。場所は本厚木駅近くの中華料理屋さんでした」

 談志は協会を脱退するにあたり、「おまえのせいじゃない。今回はただのきっかけだ。俺はそもそも協会に納まっていられる人間じゃねえ」と励ましてくれたという。

「ところが、そんな優しいはずの談志が家元制度を導入すると、『名前料30万円、月謝4万円を談四楼以上の者は納入すべし』と言い出した。自慢じゃないが、談志はかつて金銭に関するシャレだけは言ったことがない。

 私を含め弟子は震え上がりました。月謝が高く家賃を払えないでいると、『お金は命の次に大事だ。家賃なんか踏み倒せ』と真顔で言う談志。まあ、私が真打ち試験に落ちたおかげで、今の立川流がある。まだ入門直後だった志の輔には『俺に感謝しろよ』と言ってありますが、一度もおごりゃしません」

 そんな落語界の“歴史”を談四楼さんがつづった「シャレのち曇り」がPHPで文庫化され、発売1週間で増刷される人気を見せている。「放映中のドラマじゃないが、『重版出来』にびっくり。目指すは、談春のエッセーでドラマ化された『赤めだか』です」

 実は談四楼さんがこの写真(前列右が本人)を見て「ぐっときた」のには、もうひとつの訳がある。前列左側に写っている兄弟子の小談志の存在だ。

「小談志は92年に立川流を飛び出し、落語協会に戻って喜久亭寿楽として活動しました。以来、交流はありませんでしたが、久しぶりの再会は彼の葬式でした。8年前に56歳の若さで肝硬変で亡くなったのです。

 談志や私は流されるままに身を任せましたが、真面目だった彼は、そうではなかったのかもしれない。真打ち昇進試験の落選は、人の人生をさまざまな形で翻弄したのです」

当時の写真はここをクリック
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/181870/1

アニメで落語ファンになった

2016-05-14 18:02:33 | 落語

 落語の寄席「新宿末広亭」に若い女性の姿が目立つ。人気を後押ししたのは、この春までテレビで放映された深夜アニメ「昭和元禄落語心中」。

作品中に末広亭が登場し、本格的な古典落語と虚実交えた噺家の人間模様が描かれる。テレビで落語に触れたアニメファンがリアルな笑いを求めている。

 平日の昼にもかかわらず、末広亭では広報部長の林美也子さんが入場客の整理に追われていた。「友達を誘って初めて来たという二十代の人もいて、若い世代は三割ほど増えている。こんなことは寄席が始まって以来、初めて」と喜ぶ。

 人気の火付け役となった「昭和元禄-」の原作は、雲田はるこさんの同名漫画。隔月発行のコミック誌「ITAN」(講談社)に連載中で、戦前から戦後にかけての落語界が虚実ない交ぜにして描かれる。

 歌舞伎や能、三味線などの伝統芸能を題材にした漫画はこれまでもあったが、一人で何役も演じる話芸の落語は漫画で描写することが難しく、本格的に古典落語を扱った漫画は「昭和元禄-」が初めて。