桂小文治師匠は日本舞踊を習っている。何十年も続けて踊りの師匠についている。もちろん落語の勉強の一環だ。落語には花魁やオカミサン、若い女の子などたくさん、いろんな女性が登場する。
落語は想像芸だ。男の噺家が言葉だけで女性を想像させるのは難しい。そこで大事なのが噺を助ける「仕草」である。
少し姿勢を崩すだけで女性を想像させる。そのために一流の噺家は日本舞踊を習う。もちろん歌舞伎見物も欠かせない。噺家が座布団の上にひとり座って噺をする。これを聴き、観客は笑い、時に涙する。
言葉だけで、客の頭に情景が浮かぶようになれば立派な噺家だ。
とにかく、いぶし銀の芸を聴きに行こう。笑うだけが落語ではない、と言うことがよくわかる「幾代餅」。
落語の新しい「発見」があるかもしれない!
8月30日(木)
小文治十八番創りの会
内幸町ホール
18時30開場 19時開演
出演 小文治「幾代餅」「浮世床」
ほかに、喜之輔 A太郎 こう治
木戸銭 2000円
師匠は「一人でも多くの方に落語と親しんでいただきたい」と料金は特別に設定。一般の独演会の半額だ。これで聴きにいかない手はない。