扇子と手拭い

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ご贔屓様に迷惑かけた

2013-02-08 01:25:40 | 日記
▼ネタおろしに挑戦
 きのう(7日)の落語会で「雑俳」をネタおろしした。「今回は止めといたほうがいいよ」と助言してくれた落語仲間もいた。万が一にもしくじると、せっかく温まった落語会が冷え込んでしまうからである。でも「約束だから」と高座にかけた。断行した背景を紹介する。

 初の披露を「ネタおろし」という。私たち素人がネタをおろす場合は、稽古を付けてくれた師匠や、落語の稽古会などで事前に一席披露し、手直ししてから高座にかけるのが一般的。ところが、私の場合は、落語の学校はとっくに卒業。運悪く稽古会は落語会の後に予定されていた。ネタおろしを延期すればいいのだが、出来ない事情があった。前回の落語会の後、「次回は新ネタをやる」と約束した。やると言ってやらないと、民主党になってしまう。

▼「次は」の反復に戸惑う
 稽古に励んだが、「次は」を受けて「朝顔」「夜桜」などのお題が次々に出るところで苦労した。最初の3つ4つはいいのだが、後半になると「朝顔」の次は「月見」だったか、それとも「春雨」?と一瞬、迷う。同じ調子の問いかけなので、お題の順番に戸惑う。こうなると噺が中断してしまう。

 苦肉の策としてご贔屓様に協力を頼んだ。こちらが「次は」と言ったら、「朝顔」などと声をかけてください、と要請。私が「なるほど、朝顔か」と、噺を続けるという寸法。客席と高座の“掛け合い落語”だ。

▼ご贔屓様に迷惑かけた
 だが、その後「落語は独りでやるもの」と考え直し、心新たに「雑俳」と向き合った。そして迎えた七日の落語会。努力?の甲斐あって、ご贔屓様を煩わすことなく「雑俳」をやれた。しかし、今回はご贔屓様に大変、迷惑をかけた。私が事前に送信した“台本”を前に、こちらが問い掛けするはずの「次は」に呼応して、ご贔屓様は「かわづ」や「朝顔」などとお題を出す練習を重ねたそうだ。大変、申し訳ない限りである。

 終演後に席亭から「久しぶりに落語を聴いて笑ったよ。この噺(雑俳)、練って持ちネタにしなさいよ」と言われたのが、唯一の救いだ。

女流噺家が揃い踏み

2013-02-07 23:22:40 | 日記
▼初回の客が「次はいつだい」
 「相変わらずのお笑いでお付き合いを願っておきます」というわけで、7日、開演した落語会は、実力派として知られる社会人女流噺家3人の揃い踏み。この企画に大入りの客席は沸いた。帰り際に、初回のお客から「次はいつやるんだい?」と声をかけられた。こういう声掛けは一番うれしい。

 3人は「ぜんざい公社」「代書屋」「鈴ヶ森」を高座にかけた。このうち「鈴ヶ森」の演者は昨年、福井で開催した女性ばかりの全国社会人落語大会で、見事2位に輝いた。この人の名古屋弁で演じる落語「金明竹」は絶品。

▼ファンから高座に花束
 「ぜんざい公社」は千葉で開かれた国際落語大会、落語に国際、というのがよく分からないが、とにかくそこで3位を獲得。あたくしが、「1位の間違いではないかい」と問いただしたほどの落語巧者だ。

 そして、「代書屋」を披露した演者は、落語の学校「花伝舎」の数ある出身者の中でも、ひときわ話芸に秀でた実力派で、「代書屋」はオハコ(十八番)。この日も公演に先立ち、ファンから大きな花束が贈られるほどの人気者である。

 ほかに男性の落語仲間が、得意の「真田小僧」をフルバージョンで熱演。あたくしが「粗忽長屋」と「雑俳」の2席をうかがった。