湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

dog earとdog year

2015-05-14 15:17:42 | 
5月9~10日に開催されたよこすかカレーフェスティバルでカレーバイキングを楽しんだのですが、初めて体験した連れが「これってバイキングではないよね?」と言うんです。

500円払って中央にライスが盛られた仕切り付き容器(写真右)を受け取り、18ブースから好きな4種類を選んでよそってもらう方式なのですから、確かに食べ放題ではありません。いくらでも好きな料理を食べられるという意味ではなく、好きなもの(しかし全部カレー!)を選べるというメチャ狭義の「バイキング」ということですね。
ちなみにバイキングは、北欧でお祝い料理をテーブルに並べてお客さんがそこから好きなものを自分の皿に取って食べるスモーガスボードというスタイルが語源。
北欧といえばバイキングだよね!という短絡的な発想で名づけられたんだって

さて、前回の競作詩(テーマ「折る」)で、タイトルが英語になっている詩がありました。合評会で片仮名タイトルにして縦書きではいけないのかという疑問が出されました。これについても実は片仮名では意味が曖昧になってしまう恐れがあったのです。作者Aの説明は、以下の通りです。
片仮名だとドッグイヤーもしくはドッグイアと表記する、ページの端を折る行為がタイトル・テーマになっています。これをDOG EARSと記したのはDOG YEARSと混同されないようにするためです。DOG YEARは、人間の7年に相当するといわれる犬の1年のこと。転じてIT技術の進化の速さの意味でも使われています。
DOG EARS

最初にページの端が折れているのは
風の中で揺れていた光 

次にページの端が折れているのは
口の中で溶けていくアイスクリーム  

次にページの端が折れているのは
生まれたての弟の柔らかい皮膚 

次にページの端が折れているのは
好きな男の子がこっちを見る眼差し

次にページの端が折れているのは
ロックミュージックの音とリズム

次にページの端が折れているのは
彼の匂いと混ざったコロンの香り  

次にページの端が折れているのは
破裂しそうな胸の高鳴り

最後に端が折れているのは注釈のページ
*ドッグイヤー:ページの角を犬の耳のように折り曲げること。瑣事と不満の堆積に蔽われ見えなくなった人生の感動を思い出すための目印。

合評会では「こういう今までに感動したことは毎日のようにうっとりと思い出すから、私は目印をつけなくても大丈夫」というコメントもありました。
でも作者は違うんです。日々の苦労にばかり気をとられ記憶の底に埋没させてしまうんですぅ

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