湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

妻を詠う

2020-04-30 20:55:05 | 文学
久木大池公園前の2色の藤が咲きました。

Eさんから短歌が届きました。3首ご紹介します。
白浪の小さく立つをひたすらにながめていたり病棟の午後
まゆねよせいねる家内のそばにあるデジタル時計遅々と進まず
病む妻に飲むかと問えば否と言ういらないのかにも否と首ふる
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リトル・フリー・ライブラリー

2020-04-29 01:10:04 | 日記
市立図書館が全面閉館中で本を借りに行けな~い
ってことで先日サイクリングがてら、短歌を勉強しているというEさん宅に、本棚にあった入門書などを配達貸出。
ステイホーム中に読む本が切れてきた時、近所にこういう貸出ボックスがあったらありがたいですね。

久木3丁目のリトル・フリー・ライブラリーずし
リトル・フリー・ライブラリーは、アメリカから始まった私設マイクロ図書館活動だとか。
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密の詩パート1

2020-04-28 12:05:40 | オリジナル
新しい共通テーマ「密」でAが書いた詩を投稿します。

ネームプレート

島の隅の机に
荷物を抱えて入り
まじめづらで態勢を整え
半日経ってから気付いた

皆が首から下げている
身分と氏名を表す札が
私にはない
なぜだれも指摘しない
腹の中であざ笑い排他しているのか

隣席の男がすました笑顔で
「どうかしました」と訊く
「いや別に」と答えようとして
もうひとつの違和を口にした
「なぜ業務をしていないのですか」
「自粛が仕事だからです」

そのとき職員課の女がやって来て
「A(公聴自粛中)」と書かれた
ネームプレートを差し出した
隣席の男と職員課の女が目配せで
首にかけるよう促す

今年初めての燕が
室内を見ることなくよぎる
窓を背にして座る部長が
大きく伸びをした
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春の空俳句

2020-04-26 17:40:46 | 文学
ステイホームでやること結構あるな~、普段なおざり又はおざなりにしていたことが山ほど!と感じる今日このごろ。換気と気分転換に窓を開けると、このあたりに多い松と椰子の花芽が日々空に向かって伸びているのが目に入ります。

地味な花なので、いつもの春はあまり気に留めていないのに。
家の窓から空を見て3句。
集ふ影浜から消えて鳥曇
書を置きて灯ともす前の春夕焼
養花天孤の方舟で進み行く
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自由題「竹秋の国星」

2020-04-25 14:02:06 | オリジナル
自由題でAが書いた詩を投稿します。

竹秋の国星

海岸へ向かう人々と逆方向に進む
すぐに山裾に着く
竹林に迷い込む
古びたスニーカーで踏むたびに
細い落葉が深い音を立てる
降ってくる竹葉のざわめき
風に揺れる稈の高い音
春の中に乾いた秋がある

人生に四季があるかのように人はいう
春で始まり冬で終わるというのか
できれば春の竹林で死にたい

 もう息がうすくなった頃
 おれが腕を枕にしてやると
 こいつ言ったんだ
 「綿の国」だって

 カモーン
 満月じゃ
 魂をかえす

魂を一旦リュックに収め
戻って古い靴紐を解くと
神が私の足を洗いにやって来た

 *3~4連目 大島弓子「綿の国星」より
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新テーマは「密」

2020-04-22 17:41:56 | 
4月27日の湘南文芸月例会は中止になりました。マスク着用で互いに2メートル離れていては、合評会になりません。
しかし、合評は自粛しても詩作を自粛する必要は全然ありません。
ステイホームで書く時間たっぷり!ってことで、会が延期になっても毎月のテーマは出し続けます。
新テーマは「密」&自由題。締切は5月22日です。
心を羽ばたかせて粗密・親密・秘密・密生などなど、いろんな「密」をイメージしてみてね!

次回5月25日の例会の日に市民交流センターが開館していなければ、6月29日に延期します。
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花の詩パート4

2020-04-21 10:05:50 | オリジナル
共通テーマ「花」でTが書いた詩を投稿します。

言葉

「きれいねえ」
桜の下でベビーカーを止めて
息子と眺めた
その後何度か花を見てつぶやいた
息子が話し始めると
「きれいねえ」
花を指して言うようになった
「そうねえ」
あいづちをうっていて気づいた
花を「きれいねえ」と言うものだと思っていたのだ
それからは
「さくら」とか「つつじ」
と教えた

今 孫と歩きながら教える
「菜の花」

そのうち黄色い花を見ると
「菜の花」
と言うことに気づく
「たんぽぽ」とか「やまぶき」
それぞれ教える
「むらさきの花なに?」
孫が私を見上げる

スマホで花の名前を検索して歩く
今年の春
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メール句会入選作

2020-04-20 16:17:02 | 文学
お待たせしました。初のメール(&郵便)句会となった湘南句会、入選作の発表です。兼題は「生」「ブランコ(ふらここ・鞦韆)」でした。
4点 
生きる意味求めかねてやみみずはう 
3点 
ふらここの鉄の匂ひの掌(たなごころ)
ブランコをゆずらぬ幼児たのもしき 
鯛震え形見の皿の活き造り 
一生の願い叶ひて古草に


2点 
フラゴナールの「ぶらんこ」森の如き庭 
鞦韆に遊ぶ楊妃を恋ふる玄宗

来月は5月27日開催予定。兼題は「生ビール」「端午」です。
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コロナ禍句

2020-04-18 21:55:51 | 文学
湘南句会のメンバーがこの状況を詠んだ句をまとめました。

COVIDの影は朧か身の内か
感染を覚悟の治療で生きし春
ECMO待つ春の暁やうやう白く
物干にマスクぶらんこめきて揺れ
戻れかしふらここ生あるごとき日々
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松山移住句

2020-04-17 14:51:39 | 文学
2017年から湘南句会で活動してきたKさんが、愛媛県松山市を終の棲家と定め、来週転居することになりました。

道後マップと俳句ポストの投句用紙を見せてもらいました。俳句の本場、松山の市役所には「文化・ことば課」があるんですね
引越手続きの混乱からか、今月の作品が相互選句に間に合わなかったので、ここに2句ご紹介します。
道後にて羽ばたけ喜寿の生身魂 
喜寿になってなぜ道後移住? 先祖を敬いつつ更なる挑戦をするためです。
伊佐爾波(いさにわ)の百の階段半夏生
松山の住まいの近くにある伊佐爾波神社の階段を百段上りました。
早くも夏の季語で詠まれています。世の中停滞気味なのにKさんの心は前に先に向いているようです。
松山でも句会に入って俳句を続けるとのこと。新天地でのご活躍をお祈りしております。
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