湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

疲れ気味の立子

2018-09-30 01:45:39 | 文学
台風対応でそわそわしちゃって疲れ気味。

考へても疲るゝばかり曼珠沙華
露の世の間に合はざりしことばかり

珍しくアンニュイになっている秋の星野立子でした。
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正義の詩パート5

2018-09-30 00:06:10 | オリジナル
共通テーマ「正義」でSが書いた詩を投稿します。

折り鶴

ヒロシマにナガサキに
送られた
6トンの折り鶴
「正義」の6トンの
リサイクルのニュースを知った

ああ ほどほどの
知性 感性
正義はうつくしい 優しい
正義なんて
こんなものだ

とは
思わない
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砕けるの詩パート5

2018-09-29 00:13:14 | オリジナル
共通テーマ「砕ける」でSが書いた詩を投稿します。

老人の形

老人が老人らしく歩くのを見ている
もう よぼよぼだ
行くべき病院へ
行くほどの
砕けようだ
エサ買いに出かけるのが仕事とは

よぼよぼの骨は手で破れない
老人が老人らしくくたばるのを見てしまう

「ぐにゃぐにゃ」という音をきく
老人にはもっと
硬い音が似合うのだが
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正義の詩パート4

2018-09-28 00:59:05 | オリジナル
共通テーマ「正義」でTが書いた詩を投稿します。

正義

元素って融通がきく
違う元素と結合して
異質の物になる

正義も融通がきく
厳然としてあるのに
それぞれに結び付くと違う正義になる
Lの正義
Oの正義
Vの正義
Eの正義で
LOVEだ

正義は柔軟だ
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怖い月の句

2018-09-27 00:01:28 | 文学
あいにくな天気ですが、24日の中秋の名月は見ることができてよかった
倉阪鬼一郎著「怖い俳句」から、秋の季題「月」が出てくる怖い句をピックアップしてみました。
月天心まだ首だけがみつからず 真鍋呉夫
月光にピアノ弾く指十二本 高橋龍
もう誰もいない地球に望の月 山﨑十生


「月」では、このくらい個性的で高インパクトにしないと類句ばかりになりそうなので、次の湘南句会の兼題は重陽にしました。
重九、菊の節句、菊酒、温め酒、菊の花、蒸し栗でもOKです。
句会日程は10月12日(金)14:00~です。
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砕けるの詩パート4

2018-09-26 00:21:51 | オリジナル
共通テーマ「砕ける」でTが書いた詩を投稿します。

古稀

居住している街のあちこちに
砕けた私の欠片が落ちている

夫が躁鬱と診断された時
警察官を呼んで入院させた時
理不尽な暴言を投げつけられた時
3日間行方不明になった時
狂乱は27年続き
そのたびに砕けた私

互いに古稀を迎えた
夫の信管は抜いていない
まだ爆発する可能性はある
自分の誕生日
区切りをつけようと
私の欠片を集めて歩いた
自分で金継ぎの技法をほどこした
修復した茶器のように
私にも稲妻が走り
体裁がよくなった
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正義の詩パート3

2018-09-25 00:22:17 | オリジナル
第31回彩友会水彩画展を拝見しました。展示の中から、福嶋宏さんの水彩画連作「逗子海岸」。

逗子文化プラザギャラリーで27日(木)まで開催中です。では、共通テーマ「正義」でEが書いた詩を投稿します。

正義 2

一群の人々が西へ向う
なかに一人二人みれんげに東を向こうとするが
後ろからこずかれ
倒れれば踏みつぶされる
前方に切り岸が迫る
なぜ止まらないのか
よく見ると盲いているらしい 
皆がみな前の者の肩に手をおいている
まるで幽鬼
それにしては陽気なのだ
音頭をとる者がいるらしい
酒精がないのに踊らんばかり
自覚しているとはとても見えない
それだけに一層不気味だ

いずれこのまゝ落ちてゆく
それでも覚めない
必要なのは
正義 否
幸せの再定義
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砕けるの詩パート3

2018-09-24 09:26:43 | オリジナル
共通テーマ「砕ける」でAが書いた詩を投稿します。

呼び名

肋骨は簡単に砕ける
大きな咳をしても
重いものを持っても
胸を掻きむしっても
罅が入る
自然に治るまで
内からも外からも
治す術はない

肋骨に谺する叱責は
手軽な慣用句とは違う
「胸の痛み」
厳しさも愛情だそうだ
胸郭が修復されるまでただ我慢した

――名前で呼び合うことが多いのに
A先輩は苗字で呼ばれてますね
下の名前で呼んだ方がいいですか――

Aは親の姓ではなく
結婚していた男の姓
私は単独のAでいたい

――Aでいいです
  何も考えずユウコと名付けた親が嫌いなので――
――確かに普通っぽい名前ですね――
言うね、リサちゃん

「砕ける」「正義」の詩の提出締切は10月2日(火)。合評会は10月5日(金)14:00~です。
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砕けるの詩パート2

2018-09-23 08:31:06 | オリジナル
共通テーマ「砕ける」でEが書いた詩を投稿します。

砕く 2

一見 なんの変哲もない
当用漢字 くだく サイ

砕石 粉砕
想起しても
せいぜいが粉骨砕身
までの人は幸いだ

ガダルカナル アッツ キスカ サイパン
兵士らのうめきを秘めた
玉砕
が眼前に顕現する
三百万の無辜の若もの

命じた者がいて
あの夏を平然と
やりすごした者がいる

炎天に玉砕の骨啼泣し
緑蔭 筆誅の書に骨きしむ

玉砕を強いし瓦然に秋とかや
秀才ら秋恬淡と史観なき

天変地異人も知れとの溽暑かな
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俳句公開添削

2018-09-22 18:36:28 | 文学
今日の小笠原学園祭の俳句公開添削に来てくださった皆様、ありがとうございました。
応募24句から選ばれたのは、この5句。

天  秋夕焼祖母が数えるハッカ飴
地  秋空に野太い犬の聲ひびく
人  腕飛び頭飛びゾンビ来星飛ぶ
佳作 鈴懸の匂ひの誘ふベンチかな
   トーストのほどよき焦げ目今朝の秋
入選句発表の後は、惜しくも選に漏れた作品の添削コーナー。

元住い名残の桔梗咲き誇り今は他人(ひと)の家となりたる白桔梗
おはぎ見る天国の母皿にはし彼岸花おはぎに母の赤き箸
死人(しにびと)の泊まる棺で唄う菊棺てふ舟に眠れば唄ふ白菊
一周忌銀杏むく人がいない銀杏むく背(せな)の記憶や一周忌
秋の宵電飾装う女子衆電飾の女子衆行く秋の宵
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