湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

自由題「夢」

2017-08-31 13:41:37 | オリジナル
Kが自由題で書いた詩を投稿します。



なくもんかと噛みしめた肉の塊
自分の肉なので
傷つかないと思っていた
砕いたら赤い氷になっていて
体温で生きのよさも失い流れ出し
よりによって眼球からながれでた

散らばった残像が集合体となり
醜い姿になった
覚めながら見る夢
気が付けば決まった志向の癖だけ繰り返す
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炎の詩パート6

2017-08-30 10:30:08 | オリジナル
家系ラーメン店、逗子家。なぜか逗子ではなく北久里浜にあります。

では、共通テーマ「炎」でIが書いた詩を投稿します。

赤? 紅?

私の情熱が燃えあがる
あなたの情熱が燃えあがる
皆の情熱が燃えあがる

何に対しての情熱か?

それぞれの道は違うけれど
思いは一つ

見えないけれど赤いのかな?
見えないけれど紅いのかな?


「炎」「断つ」の詩の提出締切は9月1日(金)です。未提出のメンバーさんよろしくお願いします。
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柳原白蓮旧宅

2017-08-29 09:29:41 | 旅行
フランク・ロイド・ライト好きで自由学園卒の親族がいるAは、何度か自由学園明日館を訪ねています。この間は近くにある柳原白蓮旧宅を探してみました。白蓮事件後に宮崎龍介と結婚してから白蓮がずっと暮らした家です。
 東京都豊島区西池袋2丁目
住宅街の中にあり現在も宮崎家の方が生活されているので静かに外観を拝むだけしか許されませんが、こんな白蓮短歌がぴったりな感じが伝わってくる日本家屋でした。
子らはまだ起きて待つやと生け垣の間よりのぞく我家のあかり
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断つの詩パート6

2017-08-27 18:25:42 | オリジナル
昨日の金沢まつり花火大会。初めて海の公園で間近に観覧しました。幕間にシーパラ夜景も見られて楽しかったです。

では、共通テーマ「断つ」でTが書いた詩を投稿します。

詩の誘惑

眩むほどの断崖がある
他人の詩との間には
深い谷
幅は決して広くはない
一枚の板を渡して
むこう側に行こうと試みる
足が止まる
私の知っている景色がない
異世界

新鮮な配列の言葉に出会うと
作者の内包している言葉の量に圧倒される
私の見ていたのは
私の言葉で構築された世界
一歩踏み出し
むこう岸に渡ったら
私の見えなかった
景色が
待っているはず
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断つの詩パート5

2017-08-26 00:17:05 | オリジナル
共通テーマ「断つ」でEが書いた詩を投稿します。



巨人を父とするのは不幸である
乗りこえるべき高い壁
幸い父は平凡な職人で
小山にも当らない
シベリヤの抑留に耐えたのは
手の職がものを言ったらしい
帰還して黙々と家族を養い
教育をほどこした
ひそかにかなわないと思う
丘にも満たない場合も
時には威圧を与えるらしい
速断はあぶない
猿でさえ岩盤の下で生きた
かと思うと陽光の下で
ひねこびるあしもある
舵輪を握るのは
運か命か
意か気か
八十年の時をもってしても
指呼に迷う
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炎の詩パート5

2017-08-25 00:12:47 | オリジナル
共通テーマ「炎」でEが書いた詩を投稿します。

パラドックス

賢者は言う
死は万人に平等に訪れる
故におそれるにはあたらない と
平等は畏怖を排除しうるか
むしろ 全力を出し切った才能が
安心して瞑目する
凡愚でさえ
生ききれば なにがしかの満足がある
とすれば 平穏なベッドより
戦場の死が幸いかもしれない
苛烈の中で
生は極度に燃焼する
九条は平和という名の
戦慄を強いている
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断つの詩パート4

2017-08-24 00:04:25 | オリジナル
共通テーマ「断つ」でEが書いた詩を投稿します。

寂寞

活字を追う
気がつくと 呆然と庭に目をやっている
庭木に目をやる時がのびてゆく
回復が思うにまかせない
鉄は熱いうちに打て…
熱いうちは熱いことに気づかない
冷めてきてはじめて気づく
放散された熱は回収がきかない
冷めてゆくさまにあせりあがくだけ
冷えて冷えて
器を均衡するに至って
放散は止む
同時に動きも停止する
ありとあるすみずみに均衡が立至ったとき
しべては断絶する
静寂からも断ち切られた
鼓膜を焼く寂寞 焦燥
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炎の詩パート4

2017-08-23 00:00:05 | オリジナル
共通テーマ「炎」でSが書いた詩を投稿します。

心的記録――炎――

炎は いつもともされず
いつ 消えないか

モナリザは なぜ
二人で お茶をのまないのか

船上では 黒い炎のペンキが…
そのため 玉子の首が…
コケコッコ―とまきちらされた

吉原炎上という こわい映画が
地球中にもえあがるが
うつくしくない 太陽のもとでは
兵士が動いているかぎり
炎の重ね着は 寒い 寒すぎる
消えた炎は
嘔吐も 引き受けない やがて
身軽になって消える炎だが
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断つの詩パート3

2017-08-22 00:00:20 | オリジナル
共通テーマ「断つ」でSが書いた詩を投稿します。

小休止

光も友情も
愛も窓もペンも
灰皿などもついでだ 捨ててしまえ
  小休止をとるのだ
堂々と小休止を鳥をまねして とるがいい
むきになって自分に話すのだ
だれが気を悪くする?
火のついたタバコを口にくわえて踊れ
本だってよめるだろう
木綿のパンツだけあればいい
だれもいないのだから

どうしても仲良くなれないたとえば
コトバ
しばらく捨ててしまえばいい
どう? 身軽になれただろう
鳥のように小休止を取らねば
ほんとうに死んでしまうよ
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炎の詩パート3

2017-08-21 00:45:42 | オリジナル
共通テーマ「炎」でTが書いた詩を投稿します。

少女の時間

しゃがみ込んで
何を見ているの
陽炎は少女からたちのぼっている

街路樹の下
シジミ蝶の死体があり
羽を一枚 七匹のアリが運んでいる
残りのアリは群がって
蝶を少しづつむしり取っている
巣がどこにあるのか
アリの行列ができている
その作業をじっと見ている少女

「暑いからお家に帰った方がいいわ」
通りすがりに声をかけても
少女は私の方を見向きもしない

他に通る人のいない昼下がりの道
少女の時間には
誰も入ることができない
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