湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

「負ける」の二行詩最終回

2014-10-31 13:47:16 | オリジナル
10月27日にTの、10月29日にAの「負ける」をテーマにした二行詩をご紹介しました。
今日はKの二行詩を。

負ける
自分に負けるということは もう誰にも何にも 勝てないということ
消えてしまいたいと思うこと

負ける
イブは ヘビの誘惑に負けたのではなく イブ自身に負けたのだ
そして イブの子孫は今もリンゴから目を離せずにいる

フィギュアスケート コンペティション
技に挑み 美中の美を競う 選手たち 
勝つか 負けるか 最大の敵は自分


以前の諸流いけばな展で。花器が透明で軽やかだし変わっているなぁと思ったら、空きペットボトルの再利用でした。
今年の諸流いけばな展は、逗子文化プラザさざなみホール(師匠の部)とギャラリー(弟子の部)で、11月16・17日に開催されます。
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象徴派詩人

2014-10-30 01:29:26 | 
日本の象徴主義を完成させた詩人、蒲原有明の「『有明集』前後」より。
自然主義はつとめて感傷風の表現の混入を退けた。この事はかの高踏派の非人情とおのづから相通ずるところがある。考察の熱意と描寫の精緻とはこゝに起らざるを得ない。その熱意が幻想に入り、その精緻が滲透して暗示となるとき、そこに感覺の交徹による象徴主義が生れるのである。
彼が言葉の芸術性を大きく開拓し、口語自由詩を確立した萩原朔太郎に、そして戦後の現代詩に、象徴主義はつながっていくのです。蒲原有明は関東大震災前と敗戦後に、鎌倉に住んでいたことがあるそうです。この関東大震災から敗戦までは、日本の文化が荒廃した不幸な時期でもありました。
 久木の緑地でカイワレの収穫
穎割葉(かいわれば) 蒲原有明

日は嘆きわぶ、人知れず、
日は荒れはてし花園に、――
花の幻、陽炎や、
あをじろみたる昨のかげ。

日は直泣きぬ、花園に、――
種子のみだれの穎割葉、
またいとほしむ、何草の
かたみともなき穎割葉。

廢れ荒みしただなかに
生ひたつ歌のうすみどり、
ああ、穎割葉、百の種子
ひとつにまじる香の雫。

斑葉の蔓に罌粟の花、
醉のしびれの盞を
われから賞でむ忍冬――
種子のみだれを、日は嘆く。
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お題「負ける」で二行詩

2014-10-29 00:24:17 | オリジナル
今日は「負ける」をテーマにしたAの二行詩を二編投稿します。

小学生
ガラスみたいな澄んだ瞳 生気を感じさせないきれいな肌
平等教育で培養された 負ける悔しさを知らない子供たち

勝ち誇っていたのに
すまじきは他者との葛藤
相手が私にやられたことを既に忘れていて、私の負け


ZUSHI ARTSITEで出会った浦部裕光さん作「ある幸多き年の事」より
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詩「詩を書こう」

2014-10-28 00:35:18 | オリジナル
人は言葉で鳥のように飛び 花のように咲く(川崎洋)
 豆腐屋さんの店先の花屋さんmalino
詩を書こう by K
詩を書こう
破っても 千切っても 惜しくない
広告の裏紙 DMの余白に
紙の上に産み落とした詩は
ものすごいスピードで成長する
走る 飛ぶ 転げ回る
待て と言っても 待ちやしない
止まれと言っても 止まりはしない
縦横無尽 無法則 
気取った紙では 言葉も気取る 
詩を書こう
破っても 千切っても 惜しくない
自由の上に

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ほんの二行で詩!

2014-10-27 00:15:14 | オリジナル
たった二行の詩の中で最も有名なのは、これでしょうね。
       雪              三好達治
       太郎をねむらせ 太郎の屋根に雪ふりつむ
       次郎をねむらせ 次郎の屋根に雪ふりつむ

三好達治に触発された訳ではないのですが、TAK11月の詩は共通テーマ「負ける」に加えて二行詩というしばりを設けました。
まだ10月なんですけどTがイラストと共に作ったので、ご紹介しますね

バージョンアップ
閉じていると自分の毒に負けてしまう
だから私という線をばらしてみる そこはもう宇宙
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源氏物語と王朝絵巻展きょうまで

2014-10-26 00:41:41 | イベント
10月20日、逗子駅前128ビル地下1階にオープンした逗子アートべース128。開館記念の展覧会「源氏物語と王朝絵巻展」が今日まで開かれています。
源氏物語関係の貴重な展示品の他に「ちりめん本」が見られて興味深かったです。しんなり手触りよさげなちりめん和紙にカラフルな絵と英語の文が印刷された日本昔噺シリーズは、明治の出版人長谷川武次郎が企画出版したものだそうです。主に海外向けで他にスペイン語・ポルトガル語・フランス語・ドイツ語・イタリア語版なども存在するのだそうですが国内では貴重なものなのです。
展覧会を開いたのは平安文学研究者で早稲田大学名誉教授の中野幸一先生。逗子の「源氏物語を読む会」の講師もされています。

この貸しギャラリーが入っているビルは、もともと中野先生のお父様が営んでいた稲屋(逗子移転前は亥子屋呉服店)というお店だったのです。
「お貸しする前にまず使ってみてどうかを確認したくて」ご自身でこの展覧会を企画したのだとか。
さまざまなアートな催しに利用できる展示スペースは15坪。高価なアートでも安心の防犯体制が自慢だそうです。
1日22,000円~。お問い合わせは128ビル1階のブティックINEYAさんへ。
ちなみにビルの名前の128の読みはイチニハチではなくドゥーズ・ユイット。つまりフランス語で12と8。
ってことはギャラリーの名前も、逗子アートベース・ドゥーズ・ユイットなのかな?
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鎌倉カフェ&うちカフェ

2014-10-25 01:00:00 | 湘南
昨日は、ようやくいい天気になった鎌倉由比ヶ浜通りをぶらりお散歩
川端康成など多くの鎌倉文化人が愛した鰻店つるやの向かいに最近できたハウス由比ヶ浜に行きました。

建築などに関する本を置いたライブラリー、建築部材を見せるギャラリー、家づくりなどに関わる人が働くシェアオフィス、そしてカフェの4つの機能を備えた複合施設です。上の写真のWELCOMEの文字がかかっている硝子窓の向こうが、シェアオフィスになっています。

建築やインテリアの本は、書店や図書館でもほぼ毎回チェックする好物です ライブラリーの蔵書を読みながら、まったり飲食。
 帰ってからまたコーヒータイム。
ハウス由比ヶ浜近くの、タイのHIV母子感染孤児たちの生活施設バーンロムサイで作られた商品を中心に販売するバーンロムサイ鎌倉店で見つけたコットンヘンプのコーヒーフィルターを使ってみたかったんだもん 代金の一部がバーンロムサイの運営資金に回してもらえるし、繰り返し使えるからエコ。それにペーパーフィルターで淹れるよりおいしかったです
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うさぎコレクションpart2

2014-10-24 00:03:12 | 文学
昨日アップしたフェルトうさぎの後ろに置いてあった「もくレース」のうさぎです。

先日横浜のフライングタイガーでゲットしたのは、うさぎの七色ライト。

どのうさぎさんも愛おしい
あ、そんなことより泉鏡花先生のうさぎコレクションをお見せしなければ!

1995年に神奈川近代文学館で開催された泉鏡花展の図録裏表紙に載ってました。きっと最初に母親が与えた水晶のうさぎですね

上の写真は1990年大崎公園に建立されたうさぎ形の泉鏡花文学碑です。次のような鏡花の俳句が刻まれています。
秋の雲 尾上のすゝき 見ゆるなり

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うさぎコレクション

2014-10-23 01:42:27 | 文学
ずし楽習塾の写真講座最終回に提出したブツ撮写真。葉山芸術祭青空アート市でゲットした手作りのフェルトうさダルマちゃん。
後ろに置いてあるのは、高知の嶺北杉の間伐材から生まれた「もくレース」です。

背景を黄色にしなくても、白い物もしっかりピントが合っていれば白バックでちゃんと写るよと先生からアドバイス。
そこで別のうさぎさんを白い所で撮ってみましたよ。飛騨高山にある真工藝の木版手染ぬいぐるみのうさぎです。

 日本では耳が長く聴力が優れているところから、情報をいち早く入手して商売がうまくいく、先のことが分かる能力がつくとも言われ、欧米では足の速さから幸運を素早く運んでくると信じられてきた。愛くるしい容貌に、様々な特性を秘めたうさぎは誰にでも愛される生き物と言えるだろう。
 おとぎ話にもよく登場するうさぎ。「かちかち山」では正義の味方として絶賛され、「因幡の素うさぎ」では、詐欺まがいのことをして、ワニ(サメ)に皮を剥かれてひどい目に遭わされてしまった。
 うさぎは悪く言えば小ずるいが、よく言えば頭のいい動物というイメージが、昔の人にはあったようだ。力では獰猛な他の動物にはかなわないが、知恵を使って何度もピンチを切り抜けてきたところもうさぎの魅力のひとつ。彼らと一緒にいれば、そんな知恵が自然に身につくかも。
 おもに目にするうさぎの「ふくもの」は、白うさぎが圧倒的に多い。白は聖なる色として扱われ、白い獣がふくを呼ぶという言い伝えが、その要因のようだ。
 (上大岡トメ+ふくもの堂 「幸せお届けします」ふくもの より)
逗子ゆかりの文豪、泉鏡花もうさぎグッズを集めていました。鏡花にあやかって私も集めているんです
 鏡花は酉年でした。自分の干支から数えて七番目のものをもつとその人のお守りになるのだそうで、鏡花のおかあさんが子どもの鏡花に掌中にのる水晶の兎をもたせてくださったのが、鏡花と兎の親身のはじまりです。
 奥深い山中に住む女の人が秘めた思いを兎にささやく「女仙前記」「きぬゞ川」が鏡花の兎登場のはじめての作品と思います。
 鏡花の先生の尾崎紅葉先生が卯の年でいられたとききます。
 (泉名月「羽つき・手がら・鼓の緒」より)

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地味な花・地味なジャンル

2014-10-22 01:25:15 | 
先週、逗子文化プラザギャラリーで開催していた山野草展で、市内の山野草愛好家の方々が丹精した草花を鑑賞させてもらいました。
 斑入ヤブコウジとホトトギス
今、市内の湿度の高い斜面など地味な場所で地味に咲いているホトトギスは、市制30周年を記念して昭和59年に制定された、れっきとした逗子市の花なのだ 
メジャーな花はいろんな市町村でカブっていたりしますが、日本全国でホトトギスを市の花にしている市は他にないでしょう
逗子ゆかりの作家・徳冨蘆花の大ヒット作「不如帰」にちなんでいるかは不明です。
 
写真の蘆花愛用の文机と火鉢が展示されている郷土資料館に続く坂道にも、ホトトギスが咲いてます。

地味といえば、現代詩というのも地味なジャンルです。
昨日も触れた辻井喬「詩が生まれるとき 私の現代詩入門」では、現代詩が背負っている困難として伝統からの断絶想像力の崩壊の2つが挙げられています。そしてベケットの想像力は死んだ。想像せよという言葉を引いて巻を結んでいます。
テレビやインターネットでジャンクを含む無数の情報が忙しく行き交っている社会に棲息しながら、書く時・読む時にじっくりと想像を膨らませるのは、本当に難しいですよね。
でも、詩が絶滅した世界はきっとディストピアです。
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