新しい共通テーマ「冗談」でAが書いた詩を投稿します。
乗り込んで待て
乗り込んで少し待つ
渡船が岸から滑り出すと
空は曙光に浸されていく
対岸には
ぼんやりとした光をまとう君
船を降りたらどうする
悦楽と恐怖の間に転がり落ちた
自意識の両足は動こうとしない
だが実態の両足は
わたしを前へと運んでいる
君がなにか冗談を言うのを聞き逃す
馬鹿な耳!
この時間 首から上は
アンインストール
全部呼び戻しても乏しいけれど
躰の方が優っている
動きを止めず
君と並んで歩を進めている
すっかり広くなった空が
わたしの脳内にただ白く広がっている
仕方ない
頑是ないわたしの頭部よ
躰に乗り込んで少し待て
乗り込んで待て
乗り込んで少し待つ
渡船が岸から滑り出すと
空は曙光に浸されていく
対岸には
ぼんやりとした光をまとう君
船を降りたらどうする
悦楽と恐怖の間に転がり落ちた
自意識の両足は動こうとしない
だが実態の両足は
わたしを前へと運んでいる
君がなにか冗談を言うのを聞き逃す
馬鹿な耳!
この時間 首から上は
アンインストール
全部呼び戻しても乏しいけれど
躰の方が優っている
動きを止めず
君と並んで歩を進めている
すっかり広くなった空が
わたしの脳内にただ白く広がっている
仕方ない
頑是ないわたしの頭部よ
躰に乗り込んで少し待て