共通テーマ「布」でEが書いた詩を投稿します。

過日
日盛りの夏の日
お堀ばたのかなた
薄ずみ色の影
気がつけば
眼の前に正装の婦人
あ これが絽か
言葉に知っていただけの
姿正しき羽織
涼風が行きすぎてゆく
ひとと言えばそのひと
よみがえりくるかなしみの渦
美しきものたちよ
かなしみは世の常との懸隔
はなはだしきためなのか
いかんぞ
あゝわれをいかんせん
共通テーマ「布」でEが書いた詩を投稿します。

過日
日盛りの夏の日
お堀ばたのかなた
薄ずみ色の影
気がつけば
眼の前に正装の婦人
あ これが絽か
言葉に知っていただけの
姿正しき羽織
涼風が行きすぎてゆく
ひとと言えばそのひと
よみがえりくるかなしみの渦
美しきものたちよ
かなしみは世の常との懸隔
はなはだしきためなのか
いかんぞ
あゝわれをいかんせん
明後日は三の酉

共通テーマ「布」でYが書いた詩を投稿します。
日々
台所は陽の射さない北向き
和服に割烹着
小柄に似合わぬ節くれだった手
金盥にたっぷりの水で
手ぬぐいを洗う人
ゆすぎ水は庭の小菊たちに
きゅっと絞った手ぬぐいを
小気味良くぱんぱんと
竹竿に干してゆく
呉服屋の手ぬぐいには京人形の染付け
紺屋は松葉文と「しみ抜き」の文字
銅工屋は打ち出の小槌
白地に桔梗の花は頬かむりに
とりどりの手ぬぐいは好日にあり
茶碗を拭き
ふかし芋に掛け
時に産着に仕立てた
薄切れてぼろとなれば
拭き掃除に足拭きに
次の役目が待っていた
身支度 居ずまい 始末
あの人がいた迷いなき時代は
布と木と少々の鉄のシネマ
ミレーの晩鐘寂し昭和の日々
来月の湘南句会は次の通りです
日時 12月19日(木)15:00~
場所 逗子市民交流センター1階
兼題 冬霞または冬霧 コロッケ
見学・飛び入り参加歓迎
当日4~5句以上投句してください

さて、私たちが句会に利用している逗子市民交流センターには学習のガイドラインがあります。
センターの説明によると、最近の中高生は自宅自室より外の公共の場所などで勉強する傾向が強いそうです。
長期休み中や下校後、センターの市民活動スペースとカフェスペースに中高生が多数訪れます。
今月21日、吟行先からセンターに移った時、手前4テーブルの内2つを取ってしまいました。
それでも学習より市民活動が優先されるのですが、今後極力奥のテーブルを利用しようと思います。
昨日は茅ヶ崎独歩会及び会友の方々と共に、開創1300年記念大開帳最終日の神武寺へ赴きました。

客殿に足を踏み入れ十一面観音像を拝観する機会は、いまだかつてありませんでした。
慶派の仏師による木造十一面観音坐像は、なんとも上品な姿。神仏分離で鎌倉荏柄天神社から神武寺に遷されたのだそう。先月市重要文化財に指定されました。
薬師堂での天台声明の後、薬師如来像の穏やかなお顔も拝見できて、すごい特別法要でした。
独歩会がどうしても神武寺に来たかったのは、国木田独歩「欺かざるの記」に次のような記述があるから。
明治二十九年一月十五日
過ぐる十二日には神武寺(沼間村にあり)に登山す。此の神武寺には其の眺望を以て名あり。三浦半島の西側の海を望み得るなり。相模灣は却て遠く、東京灣の水却て近し。巌粟顕に坐して遠望したる時の光景は今尚ほ目にあふる。細君同道なり。
神武寺にて晝飯の馳走になりたり。
会長に大正4年発行の「欺かざるの記」袖珍本を見せていただきました。

外箱の水玉模様がいいですね~。

「季語と俳句」という本のコラムで、著者の岸本葉子さんがこんなことを書いています。
季語をひとつ置けば、圧縮・解凍のしくみにより、五七五にふつう載せられること以上のものを届け得る。
そうそう、季語の一語にはいろいろな事柄・要素が圧縮されているんですよね。で、しっかり鑑賞することが解凍。
冬の季節感が詰まった文庫版歳時記を持って、これからご近所吟行に行ってきま~す。
共通テーマ「水」でYが書いた詩を投稿します。

タクタクタクタクタクタクタクタク
あれは台所の水道
午後一時の覚醒のリズム
流しに当たる一滴一滴一滴一滴
襖一枚四畳半
布団の中で目をつぶる
見ざる聞かざる行かざるだ
洗い桶は役立たずの眠り猫
背中を丸めて干されてる
せめて滴を溜めていたなら
罪悪感も三割引きだ
タクタク タクタク
テンタン ポンテン テンタン ポンテン
滴は呪文を唱え出す
止まない不眠のリズムは
左耳の繊細なストーカー
眠気と使命感の不毛な戦い
すぐにやらない悪い癖
一通り己を省みたら
よっこら布団を抜け出して
銀の蛇口を捻りに行くよ
共通テーマ「水」でFが書いた詩を投稿します。

雨のきざし
真昼 輝く光をさえぎって
土気色の雲が広く空をおおった
その途端
夕暮れ到来とばかりに
遠く近くでヒグラシが鳴きはじめた
空は不機嫌に暗く沈み
木々の葉は暑さの中でダラリと下をむいた
あちこちの豪雨画面が映し出されているが
僕の頭上にはその恩恵が注ぎ込まれない
いくら待っても
鼠色の雲はゆっくり北へ流れる
そのまんま
空は明るくなった
あの土気色の雲は何処に行ってしまったんだろう
内陸では落雷印が重なって層になっている
海辺に雷様は落ちたくないのだろうか
溺れるのが怖くって
来月の湘南文芸は次の通り決まりました。
日時 12月11日(水)13:00~
場所 逗子市民交流センター1階市民活動スペース
テーマ「 帽子」「音」
見学歓迎いたします。

Aの考えでは、現代詩でやっちゃいけない&書いちゃいけないことはこれだけ!
あとは何をどう書いてもいいんじゃない?という話を、今日の例会でしました。
茅ヶ崎独歩会逗子文学散歩のゴールは、国木田独歩文学碑に近い、その碑に刻まれた「たき火」の舞台になった逗子海岸。
東浜で焚火をして、秋刀魚を焼いて食べるのが恒例なのです。
独歩の「たき火」に秋刀魚は出てこないけどね。

昨日は、茅ヶ崎独歩会逗子文学散歩の下見をご案内。坂東三十三観音二番札所、岩殿寺に行きました。

鏡花が逗子滞在中に足繁く通い「春昼」「春昼後刻」の舞台になった逗子最古の寺です。納経所で院代に対応していただきました。
山門脇には「普門品ひねもす雨の桜かな」の句碑が建っています。
せっかくなので、山の根の句碑にもご案内しました。

鏡花の死後養女になった泉名月旧居跡に建つ「わが恋は人とる沼の花あやめ」と刻まれた碑です。
市内にはもう1基「秋の雲 尾上のすすき 見ゆるなり」の鏡花句碑が、大崎公園にあります。