湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

NHK全国俳句大会

2021-02-28 16:45:13 | 文学
第22回NHK全国俳句大会の結果が今日オンエアされましたね。
新型コロナでいつものHNKホールでの大会は行われなかったため、スタジオ収録。大賞は次の3句でした。
木々の影深く沈めて冬の水 川副康孝
銀漢や未来は生まぬ砂時計 久永のり尾
拭き上げて雪の匂いの生家かな 冬魚

私たちも今回のお題「生」でいくつか詠んできたのですが、応募するには至らず…。
来月から第23回のお題「行」で毎月作っていきたいと思います。
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「海苔」入選句

2021-02-26 09:08:53 | 文学
今月の湘南句会のもうひとつの兼題は「海苔」。入選は次の通りです。
天 江戸前の海苔に沿い行く私鉄線 
地 海の声聞いて炙りし海苔一枚 
人 大森に海苔ひびありし日の展示 
  新海苔に足止まりたる店の先 
  生海苔を一杓掬う編み簀の子 
  青空に誘われにぎる海苔むすび


来月は市民交流センターが使えそうなので、3月10日(水)15:00~ミーティングをしようと思います。
3月句会の詳細はその時に話し合って決めます。
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「雨水」入選句

2021-02-24 19:07:23 | 文学
 妙本寺蛇苦止堂
今月のメール句会の結果が出ました。「雨水」の入選作は次の通りです。
2点 
境内に画帖広げて雨水かな 
硯の海青墨流す雨水かな
活き活きと大地現る雨水かな 
濡れて行く男女美し雨水かな 

1点 
若き等は濡れて急がず雨水来る 
荒海の先に富士見ゆ雨水かな 
凍み大根を弱火にかけて雨水かな 
樋外れ雨水の穿つ犬走り 

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深いの詩パート6

2021-02-22 09:29:39 | オリジナル
共通テーマ「深い」でZが書いた詩を投稿します。梅の写真もZの撮影です。

深い闇
助手席で 何気に
何でも言えるのは お前と美紀だけだよと言った姉
思わず言葉を 飲み込む自分
姉さんもずっと 深い闇を彷徨い続けてきたんだ
俺も まなこを開いたままで
深い闇を 見つめてきたが
近頃 闇の中で偽の閃光がまなこに 走る
眼病の為か それとも待ち望んだ来迎の兆しなのだろうか
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メール句会締切

2021-02-21 09:26:40 | 文学
さいか屋横須賀店が今日で一旦閉店。3月6日にリニューアルして再開するそうです。

この間「横須賀とさいか屋の歩み写真展」を観てきました。呉服屋さんから始まったんですね。

さて今日は、湘南句会「雨水」「海苔」計6句の投句締切日です。
未提出の方は今日中にメールで送ってください。
よろしくお願いします。
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蘆花「不如帰」口絵を発注す

2021-02-19 18:37:06 | 文学
先日の「たき火」読書会のテキストには、徳冨蘆花の自伝的小説「富士」の一節も含まれていました。
それで独歩をモデルにした鴨志田が登場する箇所以外も読んでみたくなって、繙き中。
 浪子不動園地
「極(ごく)ざつとしたのでよろしいのですが、小説の口繪を描いて戴けますまいか」要領を書いた紙片が、Kさんの手に渡った。
  場所 逗子の海岸、不動祠の下。
  時  暴風(しけ)起らんとする刹那。
  人物 片岡陸軍中尉の嬢浪子。海軍士官川島武男に嫁し、肺患の故に姑の獨断で離別せらる。死せんとす。
     二十歳、束髪、シヨオルを纏ふ。
(徳冨蘆花「富士」第二巻より)

「不如帰」のヒロイン浪子がショールをまとって浪子不動の下に佇む姿を描いてほしいと、主人公が頼む場面。
Kさんとは、黒田清輝のことです。作者自身が画家の自宅に赴いて頼んだんですね。
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湘南文芸延期

2021-02-17 00:00:09 | 

逗子市民交流センターが3月7日(日)まで完全休館になってしまったので、次回の湘南文芸合評会は更に1週間延期し3月8日(月)14:00~に変更します。ということで、自分の名前の文字か「深い」をテーマにした詩または自由題の詩を、3月5日まで受け付けます。
よろしくお願いします。
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詩「たき火」第7章

2021-02-16 23:33:56 | 文学
 国木田独歩文学碑@逗子市浄水管理センター

ひぢし衣もかはきたり
残りすくなに燃えつきぬ
たき火の炎かすかなり
おきな今はと、杖とりぬ

小坪のかたは道くらし
ゆき去りかねしたび人は
あとふりかへりたゝずみつ
たき火のぬしをことぶきぬ

有明ちかく月さえて
逗子のうら人ゆめふかし
伊豆の孫やま火はきえて
いさり火のみぞのこるなる

里の童がたきし火は
さすらふ人の足跡は
とこしへの波おともなく
夜半のみち汐かき消しぬ

昨日のZoom「たき火」読書会、無事参加できて楽しい時間を過ごせました。
中島礼子先生、茅ヶ崎独歩会の皆様、ありがとうございました。
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詩「たき火」第6章

2021-02-15 17:09:09 | 文学


あはれ此火よたがわざぞ
かたじけなしとかざす手は
炎まぢかくふるひたり
まなざしにぶく見まはしぬ

身うちの氷とけそめて
心ゆたかになりにけり
燃ゆる炎のかなたには
昔のわが身うかびたり

なぎさゆたかに満ち来なる
汐はまさごとしたしみて
さゝやく音はおのづから
おきながなみだ誘ひけり

仰ぐ大ぞら星さえて
霜をつゝめる天の河
伊豆の岬をゆびさしぬ
天のはるばる人こひし
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詩「たき火」第5章

2021-02-14 17:03:42 | 文学


海暮れ野くれ山くれて
冬のさびしき夜となりぬ
逗子の濱邊は人げなく
あるじなき火の影あかし

と見る、人あり近寄りぬ
足おと重したび人か
たき火慕ふは袖ひぢて
かはす間もなかりしか

火影にうつる顔くろく
額にきざむ皺ふかく
六十路にあまる髯枯れて
衣のすそはやぶれたり

ふるさと遠くたびねして
ゆくえも知らずさすらふか
ゆめは枯野にさめやすく
草をまくらの老の身か
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