goo blog サービス終了のお知らせ 

湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

月の詩パート7

2015-09-30 00:03:34 | オリジナル
共通テーマ「月」でSが書いた詩を投稿します。

シュールな月

引きこもっていて
久しぶりに見る駅前は
サイケデリック
せつなくて 空を見上げると
空は無かった

「十年待つように」という
声がした
どんな月でもかまわない
「出しました」という声がした
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

手紙の詩パート3

2015-09-29 00:00:59 | オリジナル
共通テーマ「手紙」でAが書いた詩を投稿します。

規則正しいラブレター

毎月届けます
お知らせしたいことを伝える便りです
同時に皆さんへのラブレターです
だから一枚目は皆さん自身の笑顔の写真です
大きな字で短いメッセージがしたためられ
次の便箋のテーマとつながっています
色をつけ絵や写真を入れ大中小の言葉を配し
楽しく興味深く読めるように工夫しています
後半の便箋は色も絵も少なくなりますが
それぞれのお知らせの内容がすぐ分かるように頭をひねり
本文より大きめサイズで見出しをつけています
いちばん最後の便箋は
一枚目からの大きなテーマとは別のこれまた大事なお知らせです
だからまた色や絵を増やしています
一枚目と対になったラブレターの包装です
あけて中味を読みたくなるような封筒のつもりです
すべての文章を何度も読み返し書き直します

ポストから回収されなかったり
届いた日にごみに出されたりする手紙もあるでしょう
私は書きながら怒ったり泣いたり笑ったりするでしょう
発送前に破り捨てられる資料が増えていくでしょう
笑顔が消えていきます
涙がたまっていきます
皆さん宛に書き続けられなくなります

「配達まだなんだけど忘れた?」と催促をくれた人や
題材集め中に「毎月楽しみにしてるよ」と声をかけてくれた人に宛てて
白くて儚い最後の便りを送ります
ありがとう 
さようなら
心変わりは皆さんのせいではありません

「手紙」の詩・「月」の詩の合評会は10月7日(水)14:00~逗子市民交流センター1階市民活動スペースで行います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

月の詩パート6

2015-09-28 00:00:31 | オリジナル
共通テーマ「月」でSが書いた詩を投稿します。
 中秋の名月
月十昼
1、ガラスケースの月
ガラスを通さないと見えないらしい
2、グアンタナモの月
空のまんなかで身動きできなくなった
3、ケロイドの月
さて科学の進歩をおくらせるには
おれさまの首吊しかあるまい
4、パニックの月
下に出たりつじつまが合わぬ話をしたり
5、名曲の月
手ぶくろをはめたまま上品な
6、ベッドの月
人間にのぞかれ夢を台無しに
7、ラストシーンの月
よぼよぼの月と佇む幼児化した人類
8、ハドソン川の月
有名なガレキのなかに喪服で跳ねる
9、「月に吠える」の月
「月」もしんだってネとうわさする
10、花鳥風月の月
まだ外は明るいのに暗いと言ってしまう

「手紙」の詩・「月」の詩の合評会は10月7日(水)14:00~逗子市民交流センター1階市民活動スペースで行います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

手紙の詩パート2

2015-09-27 00:00:07 | オリジナル
共通テーマ「手紙」でEが書いた詩を投稿します。

らぶれたあ

四十年あまりの歳月をへて
いま なお 鮮やかに
よみがえる冬の夜

ダークブラウンのコートを
着ていたあなたは
わたしをみていた
 気がついていないと思った?
 近づいてくるあなた
 胸がときめいていたのよ
 年上の女性の腰に
 腕をまわしていたあなたに
通り過ぎたあとも
二度 振り返ったあなた
をみた 一度目はウィンク
二度目は だまって
お互い みつめあい
三度目に熱い視線を
感じたけれど わたし
友人の輪の中に戻ってしまったの

毎年
クリスマスの頃になると
あなたをおもいだす
窓を開けて 寒さをひきいれ
燃えつづけている心の芯を
凍らして わたしは
日常の生活をおくっています
夫にも 子供にも
 内緒で
ああ でも
あなたに会いたい
そして
わたしを抱いてほしい
白い肌のかすかな丸みが
残っているうちに
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

月の詩パート5

2015-09-26 00:56:34 | オリジナル
共通テーマ「月」でEが書いた作品を投稿します。
月の光
月に感謝の祈りを捧げたい
実の親に見放される
というさだめを持った
娘が いま
二人目の命を宿している
わたし達の命がつきても
娘には家族がいる
これは本当に
嬉しい心の安らぎ
月の光の贈り物
ありがとう

向かって右の色の濃い方のビールは、満月の夜明けに醸造して次の満月の日まで熟成させて作るフルムーンビール
@MAREで満月の日はお飲み得!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

手紙の詩パート1

2015-09-24 00:00:38 | オリジナル
共通テーマ「手紙」でTが書いた詩を投稿します。

手紙

「速達です」
手渡された手紙
差出人はあこがれの八十才の詩人
「明日四時に鎌倉駅で待っています」
時候の挨拶の他に伝言
明日が手紙の届いた次の日か
書かれた次の日 今日か
今日ならあと一時間もない
予定の入っている日常に突然侵入してきた手紙
なぜ電話やメールでないのか
普通の手紙ではいけなかったのか
「速達」にしたことで
彼女は私に呪縛をかけたのだ
予定をやめてでも行かなければならない
表か裏口かも書かれていない
四時前に着くと
彼女は裏口の改札前に立っていた
もみくちゃにされる程の人混み
「九十パーセント来ないと思っていた」
自分で仕掛けたくせに
来ると思っていたくせに
「速達」にびっくりしたこと
日付が書かれていないので迷ったことを言うと
満足げに笑った
余白は相手の勘に任せる
反応がなければ機会は消滅する という生き方
「あなたがテレパシーで呼んだのよ。急に会いたくなったの」
お茶を飲み 夕食を共にする
他愛もない話や詩の作り方
私に気を使わせないような演出に
私もまた知らない顔でのっかっている

別れ際にいたずらっぽく笑って手を振った彼女
「今度は電報にするわ」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

月の詩パート4

2015-09-23 00:00:04 | オリジナル
共通テーマ「月」でEが書いた詩を投稿します。

赤い月

月の光をみて
美しい
と思う気持ちを封印
したはずなのに
窓のむこうの
暗闇のにおいは
静かな怒り
深く切ない悲しみの
ただようあまりのおもたさに
一瞬
素直なわたしでいたい
という願いがよぎる

亡くなった叔父が
茶碗酒をのみながら
戦地での話をしてくれた
そして 最後にはいつも
友人や仲間の流した血は
大地を赤くそめて
月に渡ってしまった
と指で唇をつまみ話し終えた

時折
昔の記憶がよみがえると
わたしは夜空を見上げる
赤い月が
いっそうの輝きをます時
骸骨の葬列が始まる
遅ればせながら
夢と希望の線路を敷いて
月へ渡って行く
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

月の詩パート3

2015-09-22 02:09:09 | オリジナル
共通テーマ「月」でAが書いた詩を投稿します。

平成月夜

文明に飼い馴らされ
月光の明るさ暗さに無頓着な生き物が
足早に家路をまっすぐ辿ったり
寄り道して酩酊したりしている
等間隔で街路から闇を退け治安を担保する灯が照らす
平成の夜の街

一見まともだが無表情な生き物の顔に
月光が落とす影には
倦怠や狂気がありありと灯っているが
そんなありきたりな現象をことさら指摘する者は
狂った狼以外にいない
平成の夜の街

満月の夜は何とはなしに狼がこわくなり
少しだけ用心深くなる
五感の鈍った生き物が
足早に家路をまっすぐ辿ったり
寄り道して酩酊したりしている
平成の夜の街

孤独が満ちれば視界が欠ける
自由が満ちれば思慮が欠ける
哀れな生き物は条理なく満ち欠けし
観念で自分を潤そうとして
常にやり損ねるが反省をすることはない
平成の夜の街
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

月の詩パート2

2015-09-21 00:00:28 | オリジナル
共通テーマ「月」でTが書いた詩を投稿します。イラストもTの作品です。

    昼の月

あなたが私の中にいる
すみずみ迄充足し
X=Yだ
だから午後はずっと怠惰に浸かっている
互いを指でなぞったり
陳腐な言葉を浴びせ合ったり
やがて又体が発熱したり
浮いたり沈んだりしている

カーテンの隙間から見える昼の月は
薄く白く気弱で
撓んだ時間を責めたりはしない
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

月の詩パート1

2015-09-20 00:00:46 | オリジナル
新しい共通テーマのひとつ「月」でAが書いた詩を投稿します。

昼月

得意な顔で見あげた空に
真昼の月が出てたので
不意打ち食らって眉根を寄せた
泉を持っていない君

欲望だけは切実で
口から出まかせ吐き出して
偽の理屈を並べたて
私のことはだませても
月はすっかりお見通し
そのことだけはわかってて
ばつがわるくて目をそらす

私の中に昇る月
その引力で泉が湧いて
冷たい光がもれて出る
自分自身をだましきれずに
君の微笑み点滅してる
それでも自分をだまそうとする
すべての衛星だまそうとする
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする