共通テーマ「窓」でTが書いた詩を投稿します。
ある転居
窓から灯りがもれていない
ヨネさん どうしたんだろう
3日目
娘さんが訪ねて来た
28年間お世話になったお礼と
施設に入所したことを告げられた
65才までキャディーとして働き
娘さんが嫁いでからは
独り暮らしになって18年
身の上話をするくらい親しくなった
5年前からは週3回のデイサービス
最近は近所への徘徊が多くなっていた
合えばニコニコとして少しずれた話をした
独り暮らしは無理と判断されたのだろう
ショートステイに行くつもりで行ったという
帰ってはこないのだ
部屋にヨネさんの灯りはもうつかない
まだ片づけていないものが窓辺に置かれている
インパチェンスやマーガレットの植木鉢もそのままだ
夕方になると部屋は一層暗く
「お茶を飲んでいきなよ」
というヨネさんの声がはりついたまま
ある転居
窓から灯りがもれていない
ヨネさん どうしたんだろう
3日目
娘さんが訪ねて来た
28年間お世話になったお礼と
施設に入所したことを告げられた
65才までキャディーとして働き
娘さんが嫁いでからは
独り暮らしになって18年
身の上話をするくらい親しくなった
5年前からは週3回のデイサービス
最近は近所への徘徊が多くなっていた
合えばニコニコとして少しずれた話をした
独り暮らしは無理と判断されたのだろう
ショートステイに行くつもりで行ったという
帰ってはこないのだ
部屋にヨネさんの灯りはもうつかない
まだ片づけていないものが窓辺に置かれている
インパチェンスやマーガレットの植木鉢もそのままだ
夕方になると部屋は一層暗く
「お茶を飲んでいきなよ」
というヨネさんの声がはりついたまま