湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

9月の湘南文芸

2023-08-31 22:58:37 | 文学

来月の湘南文芸合評会は次のように決まりました。よろしくお願いします。

日時 9月29日(金)15:00~

場所 逗子市民交流センター1階

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締切 9月26日(火)

 横浜 北仲ノット46階より

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氷の詩パート6

2023-08-29 18:55:21 | オリジナル

共通テーマ「氷」でSが書いた詩を投稿します。

 

張り裂ける

寒さが白い平原を押し付ける

静かな夜明けに

真っ白な海に

亀裂の隙間に

かすかな虹

虹を今

人は確かにもっている

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踊りの句

2023-08-28 17:58:56 | 文学

ハチドリのプラム・バナナ・マサラスパイスのパフェ。味も姿もアートです。

さて25日の湘南句会の兼題のひとつ「踊り」は、盆踊りに限らず季節も限らないとした結果、バラエティに富んだ秀句が出揃いました。点数順にご紹介します。

 盆踊り輪に加われば邪心なし

 曼珠沙華夫に内緒のタンゴかな

 生演奏の創作盆唄砂はねる

 今年こそ君にあいたい盆踊り

 ひとり聞くタイコさびしき盆踊り

 一点を入れて踊るや選手の輪

 フィナーレの円舞爆音揚花火

 踊ろうとさそわれし夏はピンボケに

 跳ね踊る子らに残暑はなかりけり

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来月の湘南句会

2023-08-27 09:37:55 | 文学

来月の湘南句会は次のように決まりました。

日時 9月28日(木)15時~

場所 逗子市民交流センター1階市民活動スペース

兼題 秋の声 歩

*欠席投句の場合は、当日開催時間までに5~10句を交流センターレターケースに入れておいてください。

10月例会は葉山吟行です。詳細は9月例会で決めます。

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澄むの詩パート2

2023-08-26 11:22:56 | オリジナル

共通テーマ「澄む」でTが書いた詩を投稿します。

願い


背中がまあるくなったおばあさん
あそこになるまでには痛かっただろう
自分が七十代後半になってみてわかる
それでも笑顔でゆっくり歩いている
背中の丸さは
たくさんの出来事をやり過ごしてできた
上澄み液がたまっているのだ
だからそばに行くと
やわらかい透明なものに包まれる

自分の中にもたまっているだろうか
まあるいおばあさんになりたい

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氷の詩パート5

2023-08-25 10:31:15 | オリジナル

共通テーマ「氷」でTが書いた詩を投稿します。

どうしているかな ふみちゃん


イチジクを食べた
何十年ぶりだろう

イチジクの木の下で
隣のふみちゃんとおままごとをした
カミキリムシが木を這っていて
捕まえるとキイキイと鳴いた
熟したイチジクはとろけるように甘かった
氷をかちわってぶっかけ氷に砂糖水をかけて
母が持ってきてくれた
透明な大き目の氷に青い空が映っていた
黒いトオスミトンボがひらひらと飛んできて
イチジクの葉に止まった

ずっと夏休みならいいね とふみちゃんと話した

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ガラスの詩パート3

2023-08-24 07:12:19 | オリジナル

共通テーマ「ガラス」でZが書いた詩を投稿します。

ガラスのコップ 

物置の隅っこの 段ボールを引きずりだした
「しょうがねいな」 粗大ゴミばかしでと愚痴の独り言
軍手で 埃でコーティングされたガラスのコップを拭った途端
 
いきなり蘇る 夏の日の思い出
真っ赤だった柿の模様は 退色していたが
確かにこのコップに 原色の粉ジュースを入れて飲んだんだ
あれから もう60年
よく割れず棄てられずいたなと
暫くながめた後で
 
マジックで 割れ物注意と書いた指定ゴミ袋に
放り込んだ
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氷の詩パート4

2023-08-23 07:10:06 | オリジナル
共通テーマ「氷」でZが書いた詩を投稿します。鷹取のツリガネニンジンの写真もZの撮影です。
 
 
氷が食べたい アイスクリームでなく
氷が食べたいのだ
 
灼熱の陽射しが 
骨の髄に届く程突き刺さってしまった我が身には
アイスクリームの甘さではなく
氷の冷たさという 癒しを欲しているのだ
 
冷えすぎた躰を温めようと
冷房がきいた部屋から出て来た貴方にはわかるまい
氷の有り難みが
 
散々苦労した人生の終わり 
末期のベッドに横たわった俺に
含ませられるのは 氷のひとかけら
 
氷は 癒しの妙薬に違いない
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ガラスの詩パート2

2023-08-22 16:49:06 | オリジナル

共通テーマ「ガラス」でTが書いた詩を投稿します。

異世界


深緑の中は廃墟
青緑の中はシャーマンの顔
黒の中はカラスウリの花
薄緑の中はシダの群れ
紫の中はクジャク

これが トンボ玉?

掌に載せて見比べているうちに
中に入り込んでしまった

直径二センチ程の小さなガラス玉
に封じ込められた世界
の中をどこ迄も歩く

廃墟の中で迷っても不安はなく
シャーマンに追いかけられても緊迫感はない
あやしげな白い花に見とれ
シダの群れの中はひんやり
クジャクの羽は光っている

会場で見比べていた人も
何人か入り込んでくる

魔力の強い敏樹玉

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澄む・ガラスの詩

2023-08-21 07:19:27 | オリジナル

共通テーマ「澄む」「ガラス」でMが書いた詩を投稿します。

ガラスのショーケース

 
ショーケース上段は たっぷりホイップクリームや瑞々しいフルーツの冠をつけたホールケーキ
中段は定番のイチゴのショートケーキ
魅惑のチョコレートケーキ
旬のフルーツで彩られたタルトやパイ
大人っぽいチーズケーキ
下段は横幅いっぱいに置かれている丸くてぽっちゃりのシュークリーム
 
ショーケースの中は ファッションショーさながらに モデル気取りのケーキたちが これでもかとデコレーションを見せつけポージング
 
子供は親の腕をギュッとつかみ
澄んだ瞳で訴える
「ねぇ ケーキ買ってよ」
親はショーケースの眩しさに目を奪われ
財布を手に吟味しはじめる
 
次々に取り出されるシュークリームは
着飾るケーキたちに向かって「お先に」と
舌をペロッと出すかのように
クリームをはみ出させながら愛嬌たっぷりに箱へ入っていった
建て替えのため、昨日までで一時閉店した不二家横浜センター店。
アントニン・レーモンドの設計で1937年に建てられました。
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