終わったのだけれど
こういうことがあったんだ
と 人は言いたがる
続く頻出語は
――けれど――
そんな話を
口から垂れ流して
他人に聞き流されて
死ぬまでの時間を潰すのはまっぴら
だから詩を投稿して
投稿された詩を
一語一語書き取って
合評会を開くようになった
書かれた言葉たちに
それぞれの人生のイメージが
星のようにちらばっていた
読んで感心してほしいだけとか
自分のことを一方的に喋りたいとか
忘年会目当てとかで参加した
愛すべき人々
罪は問わないけれど――
とある合評会の死後に
毎月やってきたのだけれど――
と 十年分の嘆息を毎晩吐いて酸欠だ
私も死ぬのだと知った何十年も前は
ああ幸福だったと言って死にたい
などと おめでたく考えていた