湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

冬の詩パート1

2018-11-13 00:00:41 | オリジナル
共通テーマ「冬」でAが書いた詩を投稿します。

ふゆの詩

塀の向こうのレモン
苦く酸っぱく
手の届かない眩しさ

忌々しい愛ったら愛
本物ってあるの?
見つける前に飽いてしまった
時の緩慢な流れ

人の言ったこと書いたこと
とけるわけがない
白いページが黙ってるから
ゆうべはすぐに墜落
視覚がよみがえって
閉じたページから読んでたら
嘘泣きのような号泣が
自分から聞こえてきた

うわーん うえーん うわうえーん
わはは

どうしても疑えない愛を
少しだけ足裏に
実は敷いて隠してある

拾い直した時間をねじって
腹に透明な言葉をたくわえ
冬眠してしまおう
正しさからはなるべく遠く
床を敷くのだ

そうはいっても
あしたおそく急上昇して
眼を開いてしまう
同じ季節を寒く引きずって
寝ながら生きている
永遠に続く爆風
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濁&冬&疑の詩

2018-11-12 09:27:43 | オリジナル
共通テーマ「濁・冬・疑う」を全て入れてTが書いた詩を投稿します。

覚悟

朱に映えた飛行機雲は
西の空を切り裂いていく
裸木は小刻みに揺れ
静かな夜は来ない

あなたへの疑惑に乗っ取られると
周りの濁りは増すばかり
解を得るためには
私をさらけ出し
あなたの底深くのぞき込むこと
あなたの誠意は沈んでいるだろうか

欠片が見つからなければ
あなたを抹殺する
と ひそかに決めた冬の夜
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飲の詩パート4

2018-11-01 00:37:14 | オリジナル
共通テーマ「飲」でSが書いた詩を投稿します。

キクちゃん

キクちゃんがいるかぎり
アルコールはやめられない
シンブンをよむように
一筆書きで
コーヒーのようにのむ
キクちゃんの母の妹がわたしの母
母が死ぬとわたしはキクちゃんチに引き取られることに
キクちゃんはたんすからふるいパンツを
かきあつめばらばらわたしにむかって
投げる わたしは拾わない

こんな過去でも
ないよりましだが幸福なキクちゃんを
にくむからそうだのもうということに
血がわく
大酒のんだ祖父のDNAだろう
と思う

煩悩からそろそろ
抜けるときだ
注文の多いわたしを
埋めにいかねばならない
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波の詩パート6

2018-10-31 00:33:46 | オリジナル
共通テーマ「波」でTが書いた詩を投稿します。

古稀

ひたひたと波立ち
大波が来て砕ける
日ごと夜ごと波間に漂いたい
と欲していた

今 静まりかえって
もう波立つことはない私は
火山活動が終息した山みたいだ
風に木々は揺らぎ
雨が滲み込んで地下水は豊か

体は透明になり
思念波だけが
太陽系の外まで飛んでいく
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熊野神社歌碑&飲の詩パート3

2018-10-30 00:11:29 | オリジナル
昨日はハイキング日和だったので朝夷名(朝比奈)切通に行ってみました。

横浜側の案内板に説明のある熊野神社にも、寄り道ハイキング。山の中なのに石段の上に新しくて立派な拝殿が。

その横には拝殿新築を記念して平成3年に建てられた歌碑がありました。格調高い神社ですね。

朝日さす熊野の杜のみやばしらうじこまもりて鎮座まします
では、共通テーマ「飲む」でIが書いた詩を投稿します。

飲まない

酒は飲まない
飲みたくない
酒はまずいし
酔いたくもない

ビールは飲まない
飲みたくない
ビールはまずいし
酔いたくない

ウィスキーは飲まない
飲みたくない
ウィスキーはまずいし
酔いたくない

飲むのは、水、コーヒー、牛乳、ジュース
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波の詩パート5

2018-10-29 00:04:42 | オリジナル
共通テーマ「波」でCが書いた詩を投稿します。

波+女

身長が縮んだらしい
お米を買おうにも運べない
ビンのふたが開けられない
新聞を読むにも目がダメだ

なんだかいろいろ
面倒になってきた
頃から
潮騒が聞こえる

もう一切合切
波に
投げ出してしまおう

大きな食器棚は解体して
一枚も写真を貼っていない 
アルバムは切り刻んだ
・・・・・
そうやって少しずつ
波に引き取ってもらった

どうやらもうすぐ
大波が来るらしい
走らずにはいられない

潮風に紛れて
誰かの声がする

でも振り向かない
大波に間に合いたいから

少しずつなんて
まどろっこしいことも
面倒になってきたのよ
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波の詩パート4

2018-10-26 10:05:53 | オリジナル
お散歩中の園児たちが大きな砂場で遊んでました@材木座海岸。

では、共通テーマ「波」でAが書いた詩を投稿します。



沖で波立つ水の下には
押されて曲がったような
わたしの長く浅い傷跡のような
大地の隆起がある
飛沫を櫂で顔に浴びせ
その傷が増幅した怒りに向かって行く
引きずった傷が起こす揺れを破り
二十三センチずつの足裏に全体重をかけ
大底を蹴飛ばしたい

波がかさぶたになって
やがて剥がれて空に吸われたら
わたしは凪になれるのに
あの人の予言では
これから雷の中で
更に激しく狂うそうだ
わたしの胸を折り
首をもぐほどに

処方された粒を見つめる
逆巻くだろう荒波は
わたしの血潮なのに
効果がどれくらいか分からないが
これで抑えろと、か

一人の小舟で漕いで行く
水平線が砕けながら
ずるずると逃げていく
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飲の詩パート2

2018-10-25 10:51:56 | オリジナル
共通テーマ「飲」でAが書いた詩を投稿します。

雪催い 

曇天が降りて来て
時場に飲まれ
ひとつの肉塊になった

退屈な速度で追われて
行かなければならない
どうせ失うことを
身につけねばならない
勉強は苦手だ

私を追い越そうとする
曖昧な時場を
欺こうと試す
だるかったけれど躁的に

肌は擦れ違う
視線は交差しない
行為の境界は溶ける
私の時と場所が
疼きながら消えていく

抽斗には集めた物を
冷たい土には骨を残し
再生されたような私の声は
湿潤な空へと昇って行った

わざをかけるのか かけられるのか
ばかにするのか されるのか
心身を詐取し合うことを
ようやく手放す
この時をただ
待っていた


飲の詩、波の詩の提出締切は10月30日(火)です。
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波の詩パート3

2018-10-24 00:02:35 | オリジナル
11月24日の市民交流センターフェア市民活動団体パネル展に参加するため、こんなパネルを提出しました。

前回のフェアで展示してもらったパネルとほとんど変わらないんですけどね
では、共通テーマ「波」でSが書いた詩を投稿します。

波風 三角波 SO WHAT

波風を立てたくなかったんです
追っかけてくる男がゲイであることを
知ってはいましたが
オレにまかせろとほえてくれる
助っ人もいなかったし
三角波の出てきた海面に
ひとりぼっちの小舟でまるで
旅人でした
舞ったり装おったりが
にが手の壁の
花のわたしなど
ヒコーキ乗りか
作家であるべきでした
さようなら
製造番号が天啓としてありましたから
過去だってあったのです
知っている海にいつまでも
浮かんでいる父や夫たちよ
明日はクリスマスでしょうか
雪と時間が
降っています
だから何だ
それがどうした
ヒコーキで
家に帰れるかもしれないのです
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波・呑の詩

2018-10-23 00:00:06 | オリジナル
共通テーマ「波」「飲(呑)」でTが書いた詩を投稿します。

夫婦喧嘩

もの達の影が薄い日は
言いたいことを呑み込んで耐える
なんて できないから
私の中で砕ける波は荒い
しぶきは私の外まで飛び散り
ずぶぬれになったあなたも
水滴をたらしながら
わたしに言いつのる

障子は破れ 
食器は散乱し
ねじまがった時間の中で
赤紫の夕暮れがきた

その夜は新月で大潮になった
激しい波は静まり
私の中の海も引いていく
二人 からっぽになって
いつもと同じ眠りについた
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