湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

詩・言葉の詩パート11

2016-05-31 08:45:25 | オリジナル
豊島屋逗子店は池田通りからなぎさ通りに移転するみたいですね。
では、共通テーマ「詩・言葉」でSが書いた詩を投稿します。

見えない言葉 見える言葉

彼の指はショパンを弾いているが
彼の頭はサイフのことでいっぱいだ
妻に何度も話しかける
――ワンダ、オレのサイフ
2億円入りの大事なサイフ
天才ピアニスト
その天才の時間で 1時間40分のステージが
こなされる
だれにも分かる見えない言葉の
極楽鳥の赤

だれにも理解される言葉で書かれた
辞書
よけいなことはけっして云わない
女のようでしたたかだが
その言葉に感動する者はいない


「詩・言葉」の自作を未提出のメンバーにはリマインドメールを送りますが、締切はあさってですよ~。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩・言葉の詩パート10

2016-05-30 00:30:23 | オリジナル
期間限定で公開されているまんだら堂やぐら群。春の公開は今日の16時までです。

次の限定公開は10月22日から。上の写真で左側に写っているイチョウが黄葉して、秋はまた違った味わいになります。
では、共通テーマ「詩・言葉」でSが書いた詩を投稿します。

    モノローグ
押し寄せる現実が
あまりにも悪趣味なマントをはおっている
よけいなことだとおもいつつ
裏をめくって見た
ああ 裏地に凝っている
ほんと ほんと 人間なんて あんまり
キモチのいい生き物じゃない
(私も共犯者なのだろうか)
つぶやいたとたん
テレビから 私めがけて
包丁がとんできた
刃物が胸に刺さったまま
抜足差足おもてへ逃げる
犬を散歩させる女性に
1分もたたないうちに会う
アイサツをすると 犬のおかげで
順調だ とまじめに笑っている
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

モヤさま後日談

2016-05-29 11:58:51 | グルメ
どうしても芥川賞をとって昭和の大ベストセラーになった「太陽の季節」のまちという紹介のされ方をしてしまう逗子。
「舞台になった太陽族」って…?
この番組のオンエア翌日、行列ができたという逗子銀座の長嶋屋さん。お客さんのお目当ては
 放映時には販売終了しているという注意書きが画面にあったんですけどね。
代わりに県内産のニューサマーオレンジを、苦労して急きょ調達し、大福を作ったそうです。これも採れる時期は限られていますから6月3日までの販売だとか。
食べてみたい方はお急ぎください 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩・言葉の詩パート9

2016-05-28 02:20:18 | オリジナル
↓元逗子小学校の校長先生で、現在川崎でかんだ手づくり工房という陶芸教室を開いている神田寛さんの作品。

かんだ手づくり工房&Freak's展 土練木削 6月2日(木)~7日(火)ギャラリーやまご(鎌倉市小町2‐2‐10)

では、共通テーマ「詩・言葉」でTが書いた詩を投稿します。

言葉

<あんたと結婚なんかしなけりゃよかった 
 もっといい女がいたんだ>

がまん がまん ひたすらがまん
躁が言わせている
三週間もすれば恨み節は消えていく
病院に行くたびに言われると
もう来ない ご勝手に となってしまった

二週間行かない 電話も来ない
いい頃合いかな とハガキをだす

「今日 爪を切りました 一緒に切っていたので
あなたの爪は誰かに切ってもらいましたか」

それだけの言葉で あやまりの電話が来る
茶番劇の繰り返し
言葉のかけあいがなければ成り立たない
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩・言葉の詩パート8

2016-05-27 18:50:18 | オリジナル
共通テーマ「詩・言葉」でSが書いた詩を投稿します。

    詩人の散歩
書けない書けないあたまもゆびも
かゆくなり公園へいく
ベンチはあるがすわる場所がない
しゃがんでいると
背後から大声で
―みなさん詩人です
と紹介されている
思わず笑ってしまう じぶんの顔が
にこにこしているようにも思える
何かを演じているのならそのことを
続けなければならないのだろうか
笑ってしまったのは
じぶんで択んだものに殺されるおかしさだろう
一色の極彩色にかこまれ
音楽なら照れずに云える
「時よ止まれ」が
詩の言葉に ならない
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩・言葉の詩パート7

2016-05-26 00:00:55 | オリジナル
昨日のチャレンジデーは市内各所でスポーツイベントが。海岸ではノルディックウォーキングのレッスンなどがありました。

では、共通テーマ「詩・言葉」でSが書いた詩を投稿します。

詩のいない檻に詩を見る

わたしは動物園の人気のないハイエナです
わたしはどう見えても女なのに
あのひとはいうのです
 (よく見ないで)
ぼくちゃん よしよし いい子いい子

あなた見てるの
うん見えてる
これが彼のへんじです
仕事のまえも
そして夜も
やってきては
わたしの好物を気前よくくれるのです
 (わたしハイエナの運命はいかに)

外見がおだやかになったと見物人がいいます
ハイエナのわたしは困惑します
誤解だ
とつぶやきます
ある寒い日
動物園のたった一匹のハイエナ(わたし)を
あの件の孤独な男が
連れ去りました
わけがわからなくて彼女ハイエナわたしはたづねました

わたしをどうするの
おまえのめんどうをみたいのだ!
その夜落ちてきた雪は大雪になって
―――――――――
―――――――――
 (わたしは死ぬとき
  悪いくせがでて
  鼻にしわをよせて笑ったそうです)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩・言葉の詩パート6

2016-05-25 00:00:21 | オリジナル
共通テーマ「詩・言葉」でTが書いた詩を投稿します。



詩は二の次よ
まずは体力
友に言ってはみたけれど
詩は阿頼耶識に必要な食べ物
違う真実を発見し
的確で独特な表現に感嘆する
細胞が乾涸びていなければ
詩のイメージは中に容易く溶け込んでゆく
ベッドに横たわっていても
奥が潤っていれば
自分で言葉を紡ぐことも可能だ
自由に飛翔できる
赤紫に染まった
雲の切れ間に
魂が吸い込まれて
やがて微細な粒子になって散在するまで
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩・言葉の詩パート5

2016-05-24 00:00:03 | オリジナル
 アメリカヤ
材木座の老舗玩具店。昨年再オープンしてからオリジナルグッズが秘かな人気を呼んでます。花火を通年販売しているそうですよ。

では、共通テーマ「詩・言葉」でAが書いた詩を投稿します。 

KANJI

アメリカ人が漢字をネタに漫才をしている
――WHY? おかしいだろう!
いやちっとも
その字の右側にある旁(つくり)は
「同じ」という意味を表わしているのではない
音読みすればわかる
共鳴したい音を言っている
銅〈ドウ〉ほらね

ほぐすのに精力が要りそうな
向かい合うのが面倒そうな渋面
私たちにはその硬い感触も既になじんだもの
優しい顔をした仮名だらけの詩よりも
漢字はとても親切だ
よく耳を傾ければ
形で由来や真意を囁いている
口偏に耳三つ 
ほらね!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

太宰の生家

2016-05-23 01:14:54 | 旅行
先日青森旅行に行ってきました。太宰治が生まれ育った金木町も訪ねましたよ。
 国の重要文化財 斜陽館
太宰は明治42年6月19日、この家で誕生しました。昭和23年人手に渡り改装されて旅館「斜陽館」になり、全国から太宰ファンが泊まりに来ました。
中でも人気の宿泊室は、襖の漢詩に斜陽の文字が見られる通称斜陽の間
 
先客がいると他の部屋に泊まって空くのを待った宿泊客もいたそうです。
平成10年に太宰治記念館斜陽館として復元オープン。お陰で、解説付きで各室を巡って見学できるようになったという訳です。

すぐ近くにある雲祥寺は、子守のたけに連れられて太宰がよく散歩に来た場所だそうです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詩・言葉の詩パート4

2016-05-22 02:06:37 | オリジナル
共通テーマ「詩・言葉」でAが書いた詩を投稿します。
 首塚(小坪)
レイ&オフ

仕事はとっくに辞めたのに
夢の中で電話に出たら「首だ」と言われた
起き上がりコーヒーを淹れて辞書を引く
【クビ・解雇】
……アメリカには余剰となった従業員を一時解雇するレイオフという制度がある

レイオフの「レイ」を引く
意味は多岐にわたる
【レイ】
横たえる 打ち倒す きちんと置く 敷設する 静める なだめる 抑える 卵を産む 提出する 訴え出る 課する 用意する 張り詰める 賭ける 綯う 目標を定める 狙いを定める 追わせる……

抑え(レイ)ていた不満が胸に張り詰め(レイ)静め(レイ)られず恨みの縄を綯って(レイ)過ごす自分をなだめ(レイ)て今後のレールをきちんと(レイ)敷設(レイ)し新たな人生の卵を産む(レイ)ことを優先し未来に目標を定め(レイ)るべきとわかってはいても夜身を横たえる(レイ)とさまざまな義務を課し(レイ)た組織に狙いを定め(レイ)て周到に用意し(レイ)た異議を提出(レイ)し訴え出(レイ)て第三者機関に追わせ(レイ)ることに余生を賭け(レイ)打ち倒す(レイ)
――ことばかり妄想して過ごす生活をクビにするから自由に詩を書けと
   電話の声は私に告げたのかもしれない

思い返せば
オフタイムの充実ばかり考える担当者にシャットオフされ私の熱意は在職途中からスイッチオフになっていた
【オフ】
誤った 怠って 止まって 調子が悪い 中止して 休んで 下回って 減って すっかり 完全に 悪くなって 質が落ちて 終わらせて 去る
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする