ついに、逗子かるたが逗子に納品されました。
もうすぐ皆様のお手元に。

共通テーマ「味」でEが書いた詩を投稿します。
開高健記念館で
人生の味わい
どう生きるべきか
考え 選択した結果
ただ今がある
別の方途は 全く
なかったのか
ないとは言えない にしても
そこはボロボロになって
到達できるか それとも
失墜するかの険路
到達できてもできなくとも
それまでの自身は
あとかたもない
とすれば人生
ホドホドにやって
ホドホドをえるに限るか
だが死の床上にあって
悔恨におそわれるも
これまた必然
生きるとは
右するも左するも
慚愧が随伴するのだ
共通テーマ「屈伸」でYが書いた詩を投稿します。

鼓動と砂丘
音階のランドマークをぶっ倒す
散らばる音のステンドグラス
埋め込んで
初めからあったように
不意打ちくらった
そこに落とすかC#の音
きっぱり清々しく投げやりに
置かれた声
声の断面 高く投げ上げ
うんとのばしたくせに
当然だろと一刀ちぢめて
ブンとしなった声の余韻が
F#をかっさらう
真っ平な白い道に
彼が置いた音は鼓動
心臓からもぎ取っては
真球に研磨する
ジャケットの下は今も血まみれ
わたしの耳は
電撃くらって砂になる
砂になって鼓動のすき間に沈んでゆく
伸縮する砂丘になって
さらさらさらさら
覆い隠してしまいたい
鎌倉 東勝寺跡
共通テーマ「屈伸」でEが書いた詩を投稿します。
全身を沈めこむ
所用からもどって
お湯割りを一口
かたわらのCDのスイッチを押す
バッハ ゴールドベルク変奏曲
身内から吐息がもれる
不眠症の伯爵を
ねむりにさそったとか
人生最後のねむりの
伴奏としても
まことに似つかわしい
アリアの演奏
全身をかがめて
ひじかけ椅子に
深く深く
沈みこむ
共通テーマ「屈伸」でFが書いた詩を投稿します。

尻餅
我が家の庭は庭の態をなしていない
まさに雑草園
その混沌を賑わす仲間を紹介する
貝母・大蔓穂
踊子草・姫踊子草
姫鳥頭・仏の座
浦島草・オオアマナ
谷桔梗・紫蘭
射干・菫・叡山菫
菫細辛・猫の目草
蛇苺・風知草
蔓日々草・采配蘭
都忘れ・半鐘蔓
オダマキ・郡山菖蒲
背高公英・八重山吹
匂い晩祭り・常磐露草
などなど…好き勝手に居場所をきめ
春から初夏まで百花繚乱
彼等を愛でつつも増えすぎの抜去
しゃがみこんで数時間
腰を伸ばした途端に尻餅
齢を重ねることと筋力低下は比例?
それとも反比例?
共通テーマ「味」でAが書いた詩を投稿します。

テイストオブ人生
辛(つら)いは辛(から)い
思い出は苦い
最期まで
舌を洗い流せなかった
辛党のわたしには
甘味など無意味だった
次第に淡味になっていき
すべて蔵識に沈んでいく

昨日茅ヶ崎館に行く前に、茅ヶ崎市開高健記念館を訪れました。
企画展「手書き原稿の宇宙」(5月6日まで開催中)で多数展示されている直筆原稿は、どれも読みやすく朱字の少ないもの。
担当編集者にとっては他に類を見ないほど扱いやすい原稿だったことでしょう。
「夏の闇」という作品の削除・修正のない408枚の完全原稿は、後に特別限定愛蔵版として複製・刊行されたそうです。
小津安二郎ゆかりの旅館として知られる茅ヶ崎館ですが、南湖院入院中と没後の国木田独歩に関連する場所でもあるのです。
ということで、茅ヶ崎独歩会と関連の会の新年会が茅ヶ崎館で開催されました。

最近敷地が若干縮小され、入口が後退しましたが、登録有形文化財の部分は以前のままです。
時代の波に洗われ周囲が移り変わっていく中で踏みとどまっています。現在宿泊は1日1組を受け入れているそうです。

お造りの皿は後期の古伊万里。お料理おいしかったです。
昨日の定例会で次回湘南句会の詳細を決めました。
日時 2月22日(土)14:00~
場所 逗子市民交流センター1階
兼題 春の季語で鎌倉を舞台に
梅(早梅、寒梅、梅ふふむ、梅、観梅、梅が香など)

共通テーマ「味」でYが書いた詩を投稿します。

夕刻の漁
「ただ今より夕刻のお値下げ」
店内に響く合図
狩人たちが群がる
漁場は惣菜コーナー
獲物をカゴに入れ自由を奪うと
隣の漁場に手を伸ばし
「とんかつ」の一本釣りだ
心踊る味は どれも同じ
いつも同じ
どこも同じ
セーターの彼女は息の長い海女だ
一点を見定め気配を消す
三角帽の店員が赤いシールをペタと貼る
逃しはしない
清楚な海女は漁場を荒さずレジへ
さぁ鶏も魚も放ってしまえ
冷えた部屋へと返してしまえ
赤いシール咲き乱れる
活気づく漁場で
今夜の獲物を狩ろう
心踊る獲物の味
いつもの味
よく知っている味
覚えちゃいないけど