575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

胸キュン   麗

2011年11月24日 | Weblog
NHKの朝の連ドラの「カーネーション」。
オープニングの映像と音楽に魅せられています。
あの懐かしい足踏みミシンの前を、小さな女の子が歩いたりだんじり風に太鼓をたたいたり。。。なぜか食い入るように見つめてしまいます。

椎名林檎さんの曲も初めて聴きました。これまでパンクな感じがあったのですが
甘く切ない歌声。歌詞がなかなか聞き取れなかったのですがよく聞くと深い。

いよいよ糸子さん結婚。祝言の日、ぎりぎりまでミシンを踏む彼女は魅力たっぷり。今後の展開がますます楽しみに。

そういえば実家にも母が嫁入りの時に持ってきた足踏みミシンがありました。
あの木の机?の中の重いミシンを上に取り出すとき、糸をかける時、ミシンを踏み出す瞬間の緊張感。それを思い出すと懐かしさでいっぱいになります。

母は私の洋服や鞄などをそのミシンでよく縫ってくれました。何度もベルトが切れその度に直し数年前まで実家にありましたが、もう部品がないとのことで泣く泣く電動ミシンに買い換えました。が、それっきり母はミシンをやめてしまいました。
なんでも微調整がきかないとのこと。
その新品のミシンを譲り受けた私はぞうきんくらいしか縫えず。。。手仕事を身につけたいものです。


    足踏みのミシンは記憶の片隅に   麗

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鳩も鴉も   鳥野

2011年11月22日 | Weblog
ニイちゃん、サンちゃん、と名付けていた番いのハトがトンと姿をみせてくれません。
ベランダの隅で2度も雛の巣立ちに成功したベテラン夫婦です。

どうやら、原因は斜向かいのマンションの屋上に集まりはじめたカラスらしい。

体が一まわり大きく、高い声で鳴き交わすカラスは、苦手なんでしょう。

ハトもカラスもよく見れば、そのそれぞれが、興味深い。

ハトは夫婦合い和して穏やか、カラスはいっぱしの賢者。

「豆がほしいか、そらやるぞ・・・」「カラスといっしょに帰りましょ・・」と
呼びかけても、ハトにも、カラスにも、都合や言い分があるだろから。

 
 ・ 秋鴉唖々と鳴くとき目の澄める 鳥野



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さくさくと参道を行く神無月 麗子

2011年11月21日 | Weblog
神無月。神様がご不在であろうとも、神域は厳か。
お参りして行こう、参道を歩く。
都会のなかの神社にも杜があります。
鎮守の杜に入ると、ほっとして、心が洗われます。
さくさくと参道・・・というS音の連なりも心地よい。
爽やかな一句ですね。
    
作者のコメント。
採って下さった方、ありがとうございました。
27歳の時、独身女性4人と出雲へ旅行しました。
もちろん出雲大社へ参拝。
その後1年以内にバタバタと皆結婚が決まりました。
そのときのことを思い出して

  出雲路の参道を行く神無月

と、つくったのですが、もう少し軽やかな感じにしたくて
「さくさく」に変えました。
声に出した時の感じは本人も気に入っています。

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カクタスの鉢を眺めて時は往く    朱露

2011年11月20日 | Weblog
    別名サボテンは夏でカクタスは無季。 
    こんなことを知った所で始まらない。
    時の過ぎ行くままにはカサブランカ。
    こんなこと覚えていても仕方ないが。

              



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神無月彼旅立ちて幾星霜 朱露

2011年11月20日 | Weblog
彼とは、一体、誰のことなのか?
句会では、様々な読みがでました。
神のようだった彼。
ご主人。
亡き彼。
友人・・・
さまざまに読めます。
いずれにせよ、とても大切な彼。
その彼が亡くなって、かなりの時が流れた・・・。

作者は、ニーチェの「神は死んだ!」から
連想してつくったとのこと。

読み方に正解があるわけではありません。
様々な読みが出るのが、句会の面白いところですね。

                     遅足



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薄氷の割れてピカソの顔となる   石田 等

2011年11月19日 | Weblog
塔句会の句集「塔」のなかの一句です。
薄氷を割ったら、ピカソの顔が現れた。
思わず笑ってしまいました。面白い句ですね。
キュピズム時代のピカソは、これまでの絵画の世界を破壊。
新しい世界を創造しました。
人間の顔も新しく造ったのですが、あの顔は・・・
破壊されたものにしか見えません。
薄氷を割って生まれた顔、一体、どんな顔だったのでしょう?

作者には他にこんな句もあります。

  若葉風ローランサンの少女らに

  炎天やゴッホの走る麦畑

個性の強い画家の絵から受けた印象を生かした上手な句です。

                        遅足
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冬の雨多米連山と共に隠れ    朱露

2011年11月19日 | Weblog
    朝五時全戸寝静まり烏と私だけ起床。
    風はなく窓越しの雨音と烏の喚き声。
    喚き声に耳を澄ませばやはり喚き声。
    前の家の車がないのは時差勤務の為。

             



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転がせば胡桃のなかも人の声   遅足

2011年11月18日 | Weblog
船団・小枝ドクターの診断です。

胡桃の中も人の声がするというのがユニークです。
「転がせば」に少し作為が感じられました。

ありがとうございます。
確かに、転がせば、が説明になっていますね。
胡桃のなかも人の声、というフレーズが生まれて
上五をどうしようか?と考えた結果、
安易に、転がせば、と置いてしまいました。
因果関係がなく、詩が生まれるような上五を
推敲しなくては・・・


 
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神無月句会   麗

2011年11月17日 | Weblog
少し冷えた昨日。神無月句会が行われました。
神さまとの距離が見えると遅足さんからのお言葉。

大切な人を亡くした神無月
神様はいないのでせっかちに参道を行くふとどき者
陸奥への祈り。本当に神様はおられるのか、いらっしゃるのなら出雲ではなく陸奥へ行ってなんとかして頂きたいという叫び
顔の見えないなんとも言えぬ不安感
とりあえず一礼だけはしておこう
宍道湖の神無月
震災で未だ行方不明の方々を思うやりきれなさ
金粉ショーの舞踏
TPPの会議
原発論争
突き詰めてみたあの日、すべてはあそこから始まった?
30年ぶりの同窓会
おみくじには待ち人来たるとあるが。。。

いずれも思いの詰まった俳句ばかりでした。

ちなみに昨年の11月の句会のお題も神無月でした。
そのときは能登さんの

      つれあいにやさしくなりぬ神無月

がトップでした。思えば去年は幸せだった。。。と思う今年の年末。

来月はもう忘年句会です。心が温かくなる俳句に挑戦したいです。

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神無月句会の結果です。

2011年11月17日 | Weblog
11月句会、8人が出席。値遇さんがトップ賞でした。
立雄さんの選句が届きました。


題詠「神無月」

①神無月彼旅立ちて幾星霜(朱露)能登・智恵・亜子・立雄
②さくさくと参道を行く神無月(麗子)鳥野・静荷・遅足
③神々よ疾く来よ未知の苦祈りもて(智恵)
④顔の無きマネキン並ぶ神無月(値遇)能登・朱露・狗子・晴代・郁子・麗子・遅足
⑤鳥居より一礼のみの神の留守(晴代)鳥野・朱露・静荷・郁子・亜子・狗子・立雄
⑥神在月(カミアリヅキ)しじみ選り分く(エリワク)猫背かな(結宇)智恵
⑦数千人見つからぬまま神無月(能登)朱露・値遇・亜子
⑧金粉の裸身の舞踏神の留守(亜子)遅足・郁子・智恵・晴代
⑨落日の会議は踊る神の留守(立雄)鳥野・静荷・麗子
⑩原発の賛否議論や神の留守(静荷)能登・値遇
⑪突き詰めてみれば一日や神の旅(遅足)狗子
⑫同窓の友それぞれに神無月(郁子)
⑬待ち人は未だ来たらず神無月(狗子)値遇・麗子・晴代・立雄


自由題
 
①野仏や花野につづく塩の道(静荷)能登・朱露・値遇・麗子・立雄
②柿紅葉見目良き一葉吾子の手に(立雄)鳥野・能登・静荷・郁子・智恵
③ページ繰る指に血の色石榴食む(亜子)静荷・立雄
④みちのくの喪やねんごろに鳥渡る(遅足)亜子・晴代・値遇・立雄
⑤縄文の月球体にして真(まこと)(郁子)遅足
⑥七五三父と子と孫生き残り(能登)朱露・郁子・亜子
⑦削るごと匂い立つ香の五七五(智恵)朱露・遅足
⑧晩秋の夕日を受けた天守閣(麗子)晴代・狗子
⑨鈍角の多米連山に冬来る(朱露)値遇・遅足・晴代・狗子
⑩冬に入るメトロノームの確かさに(値遇)鳥野・静荷・麗子・智恵・亜子
⑪初時雨ひさし寄り合う停留所(晴代)能登
⑫行きなづみ溝に洗はる銀杏の実(結宇)麗子・郁子
⑬妖精のかすかなかおり綿の虫(狗子)鳥野・智恵

次回は12月21日(水)午後1時。 東鮨。
題詠は「クリスマス」「聖夜」です。


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冬日の出高圧線と缶ビール    朱露

2011年11月17日 | Weblog
     缶ビールは私が遊民だという意味。 
     遊民は職業がなく遊んで暮らす人。
     広辞苑には「のらくら者」とある。
     広辞苑は働き過ぎた私を知らない。

              



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三人はふたりとひとり神無月   遅足

2011年11月16日 | Weblog
船団・星野ドクターの診断です。

三人はふたりとひとり、は或いはよくある言い回しかも知れません。
けれども、神無月で、それがいかにも神様のいない間のできごととして
認識されるのが面白いと思いました。

ありがとうございます。

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冬日出て血圧計が唸り出す   朱露

2011年11月16日 | Weblog
    起き抜けの血圧は高いので要注意。
    冬の夜酒飲んで外へ出るのは危険。
    冬の夜外で酒を飲むなどは大危険。
    そんなわけで今年の忘年会は欠席。

              



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昔の名前が出てきました  鳥野

2011年11月15日 | Weblog
市町村の大合併、町名の変更。容赦なく押し進められて、由緒も由来もつぶされてしまいました。
そんな旧町名が「地震対策訓練」で復活したのです。
第一次避難所の指定場所は、町内別。ここに城下の名残の元の名が登場しました。

鷹匠町・紙漉町・五平蔵町・数奇屋町・数奇屋町・樋之口町・堀詰町・塩町・・・
我が住む町は大括りして、広域の「城西」となり、その5丁目は旧「深井町」です。
名古屋城本丸の北西にに近接する当所は、水はけの悪い湿地。それ故の深井、オフケと言い習わして、徳川家御用窯の「深井焼」、西北隅櫓の「深井丸」などが知られています。

町内ごとに集まって、訓練は和やかに終了しました。

 ・ おくんちや旧き町名生きつづけ 朝倉和江

  


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11月句会の投句が集まりました。    遅足

2011年11月14日 | Weblog
11月句会、13人の句が集まりました。
なかなか力作ぞろいです。


題詠「神無月」

①神無月彼旅立ちて幾星霜
②さくさくと参道を行く神無月
③神々よ疾く来よ未知の苦祈りもて
④顔の無きマネキン並ぶ神無月
⑤鳥居より一礼のみの神の留守
⑥神在月(カミアリヅキ)しじみ選り分く(エリワク)猫背かな
⑦数千人見つからぬまま神無月
⑧金粉の裸身の舞踏神の留守
⑨落日の会議は踊る神の留守
⑩原発の賛否議論や神の留守
⑪突き詰めてみれば一日や神の旅
⑫同窓の友それぞれに神無月
⑬待ち人は未だ来たらず神無月


自由題
 
①野仏や花野につづく塩の道
②柿紅葉見目良き一葉吾子の手に
③ページ繰る指に血の色石榴食む
④みちのくの喪やねんごろに鳥渡る
⑤縄文の月球体にして真(まこと)
⑥七五三父と子と孫生き残り
⑦削るごと匂い立つ香の五七五
⑧晩秋の夕日を受けた天守閣
⑨鈍角の多米連山に冬来る
⑩冬に入るメトロノームの確かさに
⑪初時雨ひさし寄り合う停留所
⑫行きなづみ溝に洗はる銀杏の実
⑬妖精のかすかなかおり綿の虫


暦のうえではもう冬。
明日から東海地方も寒くなるそうです。
風邪にご用心。


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