575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

俳句は飴玉。ちょっと舐めてみて・・・    遅足

2011年11月02日 | Weblog
  雁渡し自ら並ぶ試験管  高野ムツオ

雁が北から渡って来る頃に吹く風を、雁渡しというそうです。
それに試験管を取り合わせた句、一体、どう読んだら良いのでしょうか?
ちょっと気になる句なので、飴玉のように口に含んでみました。
最初は、一向に溶ける気配がありません。
一日置いて、また舐めてみました。

景は、大空の見える実験室でしょうか。
部屋の中に並んでいる試験管。
雁が渡ってくる風が吹く季節になると、
試験管もどこかへ飛んで行こうとしているのでしょうか?
自分から整列しているようだ。

少し溶けて甘くなった感じです。
もう少し舐めていたら、試験管の中身の味も分かるかも・・・

まったく口に入れて見ようと思わない句もありますが、
ちょっと気になる句は、メモしておきます。
そして、ちょっと舐めてみる・・・
それが、今の私の俳句の楽しみ方です。




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十月の空孤高なる宮大工   値遇

2011年11月02日 | Weblog
☆朱露
☆麗子・澄み切った十月の空を背に黙々と仕事をする宮大工。
    誇り高き職人の仕事ぶりが伺えます。
☆智恵・絵のようにイメージのはっきりした句。宮大工と孤高の関連が
    今ひとつ分かりませんが。
☆亜子・道を究めた職人(落合監督のような職人・句会では落合談義も)。
    十月の澄み切った空。孤高という形容がぴったりの感じ。
☆遅足・孤高という表現が良いと思いました。
    コンクリートと鉄で造られた現代建築。
    そんななかに、千年以上の伝統を伝える宮大工は
    今も健在です。木のことは木に聞く匠の伝統を守って。
    十月の澄み切った空に、独り高く働く姿がイメージされます。

    先日、名古屋城の本丸御殿の復元の様子を見ようと出かけました。  
    残念ながら現場はみることが出来ませんでしたが、
    宮大工のような職人さんがヘルメットをかぶって
    黙々と作業をしていました。
    建築現場全体が覆われているので、空も見えず、
    孤高なる宮大工、というイメージからは遠かったです・・・(遅)
コメント (1)
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朝倉川桜並木の葉を流す    朱露

2011年11月02日 | Weblog
     両岸が桜並木だから何百本と並ぶ。
     秋は散歩のたびに川が明るくなる。
     明るくなりすぎても寂しいものだ。
     開き直り寒風をついて川岸を往復。

              


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