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575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

薄氷の揺れて重なる雲と雲 亜子

2011年02月26日 | Weblog
薄氷が揺れる。
水に映っていた雲が揺れて、重なって見える。
あるいは薄氷を雲にみたてたのかも・・・

なぜ薄氷が揺れたのか?
風ではなく、人が触れたのでしょう。
小さな仕草が、空の雲にまでも及んでしまったのか?

  雲がほら楽なほうへと流れゆくわけを聞かせて怒らないから

作者は、斉藤斉藤。昭和47年生まれ。

面白い歌ですね。雲を見ながらの会話。
「わけを聞かせて」と問われた人は、なんと答えたんでしょうか?
楽な方に流れていく、と言われた雲と同じで、「流されているだけよ」と。


雲も氷も、水素2個と酸素1個で出来たもの。
片方は水に浮き、片方は空に浮いている。
薄氷が揺れれば、空の雲も揺れて重なる。
そう読んだほうが面白いかも。

もう一首。中川佐和子さんの歌を。

   春の雲一人見ており生くるには何が大事かわれに問いつつ

            遅足

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