無意識日記
宇多田光 word:i_
 



……『絶対守りたい』のとこ、英語の仮歌の段階では"Then I want you to hold me tight~♪"とかだったんだろうなぁ…「だったら私をもっと強く抱きしめて」って『Addicted To You』みがあっていいわねぇ…『Hotel Lobby』にも通ずるな…いやま、実際に出来上がった歌詞とは関係ないんだろうけど、そんな音の乗せ方だなぁって…

…っとと、いきなり妄想から書き始めてしまいまして。いやね、今週は山のような新情報がたんまりあるからそれをひとつずつ吟味していこうかと思ってたんだけど、もう新MV『BADモード』に釘付けで。どんな素敵な未来への期待もたった今目の前にある「えとうた」の強さには敵わない。特にこの歌はすぐにひとのカラダを動かしに来やがるからね。身も心も途端に奪われるこの感じ。なんだかあたしまで妊娠させられてしまいそう…(おっさんが何言ってんだ)。

7月からあと『Find Love』のフルコーラスが一向に来ないのでフラストレーションが溜まっていた頃を思い出し。あれは、30秒なり60秒なりを聴かされてしまった故の不満だった。一口食べてみたらやたらと美味で唾液と胃液がどばっと分泌されてきてしまったのにこっから先食べるもんが無ぇってのか!?っていうあの憤りね。一度び知ったらもう戻れないのよ。

今の私、その時とは違ってもうあと5日足らずでフルコーラスが聴けることが確約されているのだから状況は全く異なる筈なのだが、『Find Love』以上にめちゃめちゃにもどかしい。もうこうなったらリーク音源を…とか一瞬過ぎった。ヒカルの嫌がることはしないので実行には移さないが、あれだけ「リークは犯罪だから!」と連呼していた私がそんなヤバいモード(It's just a Bad Mode !)に陥りそうになるなんてホントに罪作りな(文字通りだよ全く)名曲だよ。たった1週間だというのに凄まじくお預けを食らって焦らされているこの気分。

脳内では2番以降の展開への妄想が止まらない。いったいどんな流れになっているのやら。110秒のメロディの構成の特異さは流石に『誰にも言わない』を世に放った人だけのことはある。昔も…例えば16年前の『ULTRA BLUE』のときも『Passion』から半年で『This Is Love』がリリースされて、嗚呼、やっぱり育ち盛りのアーティストは(当時ヒカルは22~23歳だ)、前に作った曲から学んで新しい曲を作っていくんだな、これが成長というヤツかとしみじみしていたんだけど、今、38歳から39歳になろうとしている2022年の宇多田ヒカルにも同じフィーリングを感じさせられることになろうとは! まだまだこの年齢でも若い頃と同じように、いや、その頃以上に自分の仕事から多くを学んで次に活かしていってるんだなぁとこれまたますますしみじみしてしまいました。嗚呼、早くその成果を全身全霊で全部浴びたいっ!

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あら更にエムオン!やAbemaTVの番組の告知なんかもあったのね。追い切れないったら追い切れない。プロモーションのピークは来月なのでまだまだ続いていって4月のアナログ盤リリースまでずっとこんな調子だろうし。いやはや、嬉しい悲鳴。

でもそれもこれも、タイトルトラックが素晴らしいから総てが肯定出来るというか。ある意味このアルバム発売時の先行シングル的な位置付けの曲は作品の出来を決定的に印象付けるというか、特にそれがアルバムの1曲目だったりしたらもっとだし、その上タイトルトラックだったりしたら作品の色合いを決定づける感が増すのだけど、その全部の期待を背負ってキラーチューン『BADモード』は見事に爆誕を果たした訳で。上がり切ったハードルの遥か上をぶっ跳んでクリアしたようなそんな爆発的な1曲目だよね。

メロディの組み立て方はアルバムの次の曲『君に夢中』にも通じるものがあってこれはいい流れが出来てそうだと期待が高まる一方、その巧みさはより増強されていてアップテンポのアゲアゲチューンなのに冷静に聴くと唸らされてしまうという。よくもまぁこんな勢いと熟慮ががっちり融合した曲を作れたもんだ。

全体的には、知的で優しくてそれでもダンスチューンっていう落としどころは『Celebrate』の進化形という位置付けがわかりやすいかなと。あの曲も四つ打ちアゲアゲなのに急に

『こっちへおいで
 ずっと一人で泣いてたこと
 わかってるから』

って優しくしてくれるもんだから打ち抜かれちゃったのよね。ここらへんは『Prisoner Of Love』や『Time』にも通じる宇多田節炸裂ってやつでしょーか。『BADモード』では

『いつも優しくて
 いい子な君が
 調子悪そうにしてるなんて
 一体どうしてだ?』


こんな感じだし。
うん、変わんないね。

もしかしたらアンサーソングとかになってるかもしれないけど、それはフルコーラス聴いてからのお楽しみだわ。

流石にMV作ってるんでこの『BADモード』が『Celebrate』みたいに締切ギリギリに5日間で作られたとは思わないけれどその時の経験は確り活かされている気がする。今回もデッドラインに煽られて、じゃあどうするかってなったときに「アゲアゲのイケイケだっ!」って開き直って作られた可能性は大いにあるわな。だとしたらヒカル的には「起死回生の一発」だったろうし、実際この曲がリリースされたことでまるでオセロで四隅をゲット出来たときのような「勝利への確信」が固まった感。とはいっても、今までの7曲で盤の真ん中は全部ゲット出来てたから特に新しくひっくり返る駒もないんだけども。ほんと、序盤中盤終盤総て盤石なアルバム、それが『BADモード』になりそうですわ。

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