無意識日記
宇多田光 word:i_
 



そして10曲目の『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』だが、これがなぁんにもわからない。全く予想がつかないね。見当もつかないわ。

最初の印象は、「おぉ、『One Last Kiss』のルーブルに続いてまたフランスか」という感じだった。ヒカルは『ぼくはくま』や『俺の彼女』で流暢なフランス語の歌唱を披露しているし、ここでもフランス語で歌ってくるのかな、というのも思ったね。

とはいえ、タイトルがフランスの地名を含んでるからってフランス語で歌うとは限らないよねぇ。『This Is The One』でも本編ラストは『Me Muero』というスペイン語タイトルの曲だったが、リフレインを除いて歌詞は英語だったもんね。ただ、単なる「マルセイユ辺り」だけでない、英語のタイトルが先に来るこの感じは、例えば『Hymn a'lamour~愛のアンセム』なんかを想起させるから、ワンコーラスを英語かフランス語で歌って、もうワンコーラスを日本語で歌っている、なんてことはあるかもしれない。

昔ヒカルが虹を見たのは…パリだな。地理的には反対側だわ。マルセイユは地中海に面した港湾都市なので、どちらかといえば『Celebrate』でモチーフにしたイビザ島の方がまだ近いかな。いや、あそこはスペインだけども。

果たして『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』はどんな曲になっているのでしょうね?


個人的に思い浮かんだのは「Sonewhere In Time~ある日どこかで」っていう昔の映画・小説で。いつか観ようと思ってて観ずに来た一作なので、これを機に(?)観てみようかな。いや、単にタイトルの感じが似てるってだけなんだけどねw 舞台はイギリスっぽいんだけど、映画はアメリカ制作だし、主演はクリストファー・リーブだっていうし(スーパーマンの人だね)、原作小説はSFだっていうし、まぁ多分『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』とは全く関係ないと思うんだけど、ここはわたしの日記だから思い浮かんだことはこうやって素直に書き留めておきたいと思います。

しかし、

『Close To You』
『Give Me A Reason』
『言葉にならない気持ち』
『光』
『About Me』
『Passion』
『虹色バス』
『Me Muero』
『Can't Wait 'Til Christmas』
『桜流し』
『嫉妬されるべき人生』
 … … …

『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』がこの次に並ぶのに相応しい名曲に仕上がってることだけは、確実だと思います。だって、ヒカルが『今までで一番好きなアルバムかも』っていう作品の最後を飾るんだもの。そうに決まっていますわ。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )




そしてその真っ新な新曲2曲の曲名は

06. 気分じゃないの (Not In The Mood)
10. Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー

の2つ。曲順的には、実際に発売されるLPでは異なるだろうけど、全10曲のうちの6曲目と10曲目ということで、B面ファースト&B面ラストという感じかしら。どちらもなんか他のアッパーな楽曲群の中で落ち着いたカームダウンな曲調になってそうな予感。


『気分じゃないの(Not In The Mood)』は、CD時代ならアルバム先行シングルとして発表された『BADモード』のカップリング曲になってたんじゃないかという曲名。アナログ時代だとEPのB面だわね。"BAD MODE"と"Not In The Mood"、modeとmoodで対になっているような。

『BADモード』がどんな意味のタイトルだったのかといえば、歌詞を聴くとこれは「不調」のことだった。私が前に「カタカナでモードと書いた場合の"BADモード"は、RPGでいうステイタスがBADな状態を連想する」と書いたけど、まぁ大体そんな感じだね。英語の“Bad Mode"だと「悪ぶった流儀」みたいな解釈も可能だったけど、そっちではなかったな。…いや、フルコーラス聴くまでは油断できないけどね!? ─ほんと宇多田ファンは完全に近年「フルコーラス警戒症候群」になってますなぁ……。

一方"mood"という単語は、日本語の「ムード」だと「雰囲気」という意味で使うけど、英語の"mood"はどちらかといえば「機嫌」の意味に近い。それも「不機嫌」の意味に使うことが多い。"moody"って形容詞はまんま不機嫌って意味だし(badとかつかなくてもね)。しかしヒカルの曲名では「気分じゃないの」という邦題からして単なるご機嫌のことだと捉えてよさそう。まぁでも、Notがついてるから結局は「機嫌がいいわけでもない」ってことなんだわな。

アルバムが「不調」(曲調は絶好調)で始まって中盤で「不機嫌」、ムーディな雰囲気になる、ってのはコンセプトとしてわかりやすいから、もしかしたらこの曲はアルバムの構成を見越して作った楽曲なのかもしれないな。なので、今時はストリーミングで好きな曲だけをピックアップして聴いたり、シャッフルで聴いたりしがちだけれど、この『気分じゃないの(Not In The Mood)』は、アルバムの曲順通りに初対面した方が意図が伝わりやすいのかもね。つまり、周りの曲はもう知ってるからといきなりこの真っ新な新曲に飛びついてしまうより、ちゃんと『BADモード』『君に夢中』『One Last Kiss』『PINK BLOOD』『Time』の順に聴いてきた上で『気分じゃないの(Not In The Mood)』に出会った方がよさそう、ってこと。しかしこのA面の並び凄いな!もう既にベストアルバムみたいな貫禄だわ…。

コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )