私のヴァイオリン -前橋汀子回想録- 前橋汀子著  早川書房刊     ピアニストだって冒険する  中村紘子著  新潮社刊

2017-12-22 10:07:49 | 日記

私はお二人のコンサートを何度も聴いている。特に、ヴァイオリンは私と縁が深かったので…。お二人に共通しているのは一流の指導者に巡り合うための苦労である。そして、名器を手に入れる為の金策(ヴァイオリン)でもある。
なにしろ、時代が違う(二人とも1940年代生まれ)。誰もが今のように気楽に外国に行ける時代ではなかったし、為替レートもちがう。そして、彼女たちをサポートするシステムもなかった。
しかし、それらの苦労が現在の二人の人格を作り上げ、それがお二人の演奏に深みを与えてもいる。テクニックだけではない。その人間的な重厚さが魅力になっているのだ!!


父「永六輔」を看取る

2017-12-22 09:29:06 | 日記

永 千絵著   宝島社刊

ちょっと読むのが辛かったなぁ。私達の世代には良く知っている人だっただけに…。なにしろ、いずれ私も……。
娘さん達も偉いが、その苦労も並大抵ではなかった筈!
しかし、仕方ない。死に行く者が家族や他者に迷惑をかけないように、万全の対策を取れる筈がない。さて……どうしたらいい!!


警視庁生きものがかり

2017-12-22 09:03:56 | 日記

福原秀一郎著  講談社刊

最近筆不精になった所為か、読んだ本を記録していなかつた。年末も近いので、記憶に残っている限りで書いておく。

一読してまず思ったのは…。稀少動植物をどうしても手元に置いておきたい人間があまりにも多いことだった。しかも手に負えなくなると平気で放置してしまう。こういう人達を真の生き物好きとは、言わない。こんな人間がいる限り密輸したり、盗掘する人間が商売にする。勿論、両者とも許される存在ではない。
こんな勝手な非常識人間を相手にしている著者達は、毎日虚しい思いをしているかと思うと、同情してしまう。