時を刻む湖 -7万枚の地層に挑んだ科学者たち-  中川 毅著 岩波科学ライブラリー242

2017-12-23 09:24:41 | 日記

若狭湾岸の水月湖の湖底の土に刻まれた45m、7万年分の縞模様。これが過去5万年の地球の時を測る年縞・「レイク・スイゲツ」が「世界標準時計」として認められた。
簡単な割り算をしてほしい。45m÷7万年分。これが一年分。1mmにも満たない。これを数えたのだ。技術的な問題もあって、20数年に及ぶ挑戦であった。これ以上は私には書けない。これをやり遂げた人達がいたのだ。詳しくは本書を読んでほしい。
ところで、地球の地軸( N極とS極)は何度か逆転している。最後の地軸逆転は78万1000年前~12万6000年前。これを目の当たりに見ることができる地層が、千葉県市原市田淵の養老川沿いにある(千葉セクション)。
これが世界標準模式断面として「チバニアン」と命名されることが検討されているのだ。凄いな、日本の地質学!