ライス回顧録 -ホワイトハウス 激動の2920日-

2013-08-07 10:14:25 | 日記

コンドリーザ・ライス著   集英社刊

併行して読んでいる。但し、内容はまだ我々にも記憶に新しい、現在も国際紛争の原因になっていることである。9・11、イラク侵攻といい、生々しい記憶のある時期がテーマなだけに、当時の日本のマスコミがどう伝えていたなどを思い起こしながら読んでいるので、なかなか進まない。しかも、A5判、二段組みで600ページなのだ。読了した時点でまた……。

 


海を渡った人類の遥かな歴史 -名もなき古代の海洋民はいかに渡海したのか-

2013-08-07 09:38:20 | 日記

ブライアン・フェイガン著   河出書房新社刊

以前からずーっと不思議に思っていたことが、本書で氷解した気がする。つまり、出アフリカを果たした人類が、海を渡り、遂にはポリネシア・オーストラリアさらにはハワイに移住し、繁栄したのかである。これまでの説では、端的に言えば偶然のチャンスを活かした(流木や筏で漂流していて偶然島を見付けた)というものだった。しかし、それでは無人島で人口が増えた理由が分からなかった。まさか、それほど多くの人々が一度に無人島に漂着した訳ではあるまい。
本書のキーワードは「出発点に戻れることを前提に、未知の海に漕ぎ出した」である。これならば納得できる。おそらく、ある地域で人口が過剰になったか、敵対する人々が登場したことが原因だろう。そこで、勇気ある少数の男達が未知の海に乗り出した。ただし、戻れることを絶対条件に。当然であろう。戻って家族・一族を再びその無人島に連れて行かなければならなかったからだ。それができたからこそ、島々に多くの人々が住む結果になったのだ。短絡的な要約だが、本書の言わんとするところはそうだと思う。コロンブス達が新大陸を発見したという時、そこには住人が居たのである。
しかし、「出発点に戻れることを前提に、海に乗り出した」という視点がいい。妙に興奮して読みましたよ。