ジグザグ山歩き

山歩き、散歩、映画など日々、見たこと、聴いたこと、感じたことなどつれづれに。

ノーカントリー

2008-03-20 19:51:16 | 映画
第80回アカデミー賞4部門を受賞したノーカントリーを観にいった。ベトナム帰還兵のモス(ジョシュ・ブローリン)は、狩りの途中で偶然、大量のヘロインと200万ドルという大金を見つけた、金を持ち去る。そこで、彼の運命が大きく変わる。謎の殺し屋・シガー(ハビエル・バルデム)から執拗に追われることになる。事態を察知した年配の保安官・べル(トミー・リー・ジョーンズ)は二人を追い始める。3人の男の思惑と自信が絡み合って、映像が展開していく。アメリカ西部、テキサスの町を舞台に、コーエン兄弟監督作品である。原作はコーマック・マッカーシーの「血と暴力の国 」('03)である。
とりわけ異彩を放つのが、殺し屋シガーである。コインの裏表で殺しを決め、次から次へと圧縮した空気が飛び出す酸素ボンベであるスタンガンで、冷酷に殺しを進めていく。狙った標的は必ず仕留め、逃さないという人間の感情は持たない、怖くなるほどの存在感だ。生きていくうえでは誰もが事故に会ったり、二者択一の選択を迫られて、運命的な出来事が起こったりすることを象徴しているのかもしれない。確かに暴力場面は多いが、しかしそこからは何も生まれないこともいっているのかもしれない。
それにしても、わかりにくい作品なのか、人生自体がわかりにくいといっているのかもしれないが、見終わって、どうなったんだと思ったこともあった。聞き過ごしてしまった言葉や見過ごしてしまった場面が多く、いろいろなメッセージも多かったのではないだろうか。理解できない犯罪が日本でも最近増えてきているが、アメリカでも増加している現実も確かだろうと思う。


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