ジグザグ山歩き

山歩き、散歩、映画など日々、見たこと、聴いたこと、感じたことなどつれづれに。

小金沢連嶺

2008-11-22 21:32:33 | 山歩き
湯ノ沢峠を境にして、大菩薩峠へ連なる北側を小金沢連嶺、南側を南大菩薩連嶺というらしい。小金沢連嶺は石丸峠から湯ノ沢峠に至る尾根である。石丸峠から天狗棚山、狼平から、さらに南下して、小金沢山、牛奥ノ雁ガ腹摺山、川胡桃沢ノ頭、黒岳山、白谷ノ丸となって湯ノ沢峠である。最高点は小金沢山の2014mである。11月1日にも大菩薩峠に登り、小金沢方向にも歩いてみたいと思い、今年10月から土日祝日に運行されることになったという甲斐大和駅から上日川峠までの栄和交通のバスが11月の23日で終了するということで、22日に休みが取れて、天気もよさそうであるということで、小金沢連嶺を歩いてみた。
今回も、甲斐大和駅8時10分発のバスに乗って、石丸峠登山口でバスを降りて、石丸峠に向かう。一緒にバスを降りたのはご夫婦と湯ノ沢峠の避難小屋に泊るという男性が一人である。先にご夫婦が先行し、歩いていた。このバスが出ているので、便利だから使って、私と同じように小金沢山嶺を歩いて、湯ノ沢峠に日帰りでおりるという。私とだいたい同じようなペースで歩いていった。
休日でも人は少ないが、なかなか歩き応えのある展望が待っていた。登り始めて、じきに、富士山がくっきり。南アルプスもよく見えた。その後も富士山や南アルプスを正面に樹木で隠れたり、現れたりしながら、展望を楽しめた。南アルプスも南北さえぎるものもないぐらい稜線が続いていた。左手に奥多摩の山々、正面近くに富士山、丹沢、右側に南アルプスを見、八ヶ岳も時々姿を現していたのである。ただ、進行方向が南側で、富士山もその進行方向にあるため、写真を撮ると、逆光になってしまうのが玉に瑕である。小金沢山も牛奥の雁が原摺山も川胡桃沢の頭も開けていて、富士山の眺めがよい。黒岳は樹林に囲まれていて、展望はない。黒岳からしばらく行った白谷丸からの富士山は綺麗な形をしていた。白谷丸には、大峠に車を置いて、黒岳経由で登ってきた人がいた。ここは、隣に500円札で描かれた富士山の撮影地で有名な雁ヶ原摺山も見えて。距離的には近いので、白谷丸からの富士山も雁ヶ原摺山と同じような富士山であるのかなと思った。このコースは笹原も多く、途中、笹原に体が隠れてしまう場所もあり、特に湯ノ沢峠に出るところは笹が高かった。湯ノ沢峠の避難小屋は綺麗に整備されていて、布団まで置いてあった。湯ノ沢峠からは沢沿いにしばらく登山道を歩いたが、沢が凍っていたり、あまり標示がなくて、不安になったところもあった。そうこうしているうちに林道に出る。この林道は舗装されているので、足がこたえる。カラマツや落ち葉が落ちていたら、なるべくその上を歩くようにした。天目山温泉におりたら、バスがすぐに来そうで、その後は2時間ぐらい待たなければならなかったので、今回はバスに乗った。
人もあまり入っていなくて、ミニ縦走気分を味わいながら、展望が時々開け、登山道もわかりにくいところもあるが、逆にあまり整備されすぎていない道を歩き、歩き終わったときは充実した気分も味わえた。

表尾根から塔ノ岳

2008-11-20 09:48:15 | 山歩き
ヤビツ峠から表尾根を歩き、塔の岳に登り、鍋割山で鍋焼きうどんを食べて、大倉に下りた。秦野で、バスに乗ろうとしたら、平日だというのに今回も人がいっぱい。ヤビツ峠まで、平日だと午前中は1本しかバスがでていなくて、天気がよいので、登る人が多いのであろう。結局臨時バスも出て、乗ることができた。ヤビツ峠に着くと、ほとんどの人が大山に登り、塔ノ岳に登る人は少なかった。途中、三の塔では、展望が良くて、雲が上にかかっていた富士がくっきりと見え、先週登った金時など箱根連山も良く見えた。新宿のビル群、三浦半島、房総半島、大島や駿河湾、江ノ島、遠く筑波山も見える。三の塔から少し行ったところに小さな地蔵があり、その地蔵に帽子をかぶせている方がいた。年に2回ぐらい登ってきて、帽子を変えているとのことであった。塔ノ岳山頂近くでは、イギリス人とも立ち話。槍ヶ岳にも年に1回ぐらいは登っているとのことで、日本の山はいいですと今は東京に住んでいるので、日本語がうまい。
塔ノ岳山頂では、風が冷たくて、じっとしていられなくて、早く鍋割山の暖かい鍋焼きうどんが食べたくなり、足はどんどん鍋割山に向いた。鍋割からも富士山が良く見える。まずはビールを飲んで、鍋割りうどんができるのを待った。美味しかった。下りはビールが少し効いたのか、疲れが出てきて、足取りがおぼつかなく歩き出す。途中からの西山林道がとにかく長い。里の方で、紅葉がみられた。帰りの電車で、程よい疲れでうとうとして、これが気持ちよい。

足柄から金時山

2008-11-13 20:41:07 | 山歩き
平日で2日間休みが取れたのだが、結局、一日は仕事にでなければならなくて、一日だけ動けるようになった。色々やることはたまっているのであるが、天気もよくて、日帰りでもどこか山に行きたくなり、金時山も久しぶりかなと思って、朝、小田急線に乗った。14回目である。足柄駅からのコースはまだ歩いていないので、一度行ってみようと思っていたので、新松田から御殿場線に乗り換えて、足柄駅まで行った。御殿場線の松田駅からくっきりした富士山が見えて、感激。足柄駅からも見えたが、足柄古道を歩き出すと樹林の中で、早く足柄峠に行って、富士山が見たくなり、つい足早になる。足柄峠からはドカーンとでかい富士山が見えた。本当に天気に恵まれた一日である。足柄峠からしばらく歩いて、林道線に入るところがあり、そちらのほうに歩いていったら、間違えたようでどんどん下っていってしまう。そこで焦って引き返す。今回のコースは金時山にしてはもともと距離のあるコースの上で、間違えたり、前半飛ばしすぎたので、最後の猪鼻峠から山頂までの階段のあるところでバテ気味になり、汗もたくさんかいた。それでも紅葉が見えたり、富士山を始め、山々がくっきりみえるので、気持ちはよい。山頂では、南アルプスも見えた。金時小屋ではお決まりのビールとそば。平日なのに天気がよいためか、山頂は人でごった返していた。金時娘さんはテレビでもよく出ているので、人も多くなってきているのかもしれない。私が食べ始めた後に、団体が注文をして、その後の人は、食べたくても待ってくださいといわれていた。金時娘さんは元気そうであったが、息子さんから、色々とああしなさい、こうしなさいと愚痴っぽく言われていた。大病もしているのに、あの年でよく動いているが、さすがに息子さんが切り盛りするようになってきているようだ。金時娘さんには今回も忙しそうだったので、声もかけられず、顔を少しあわせただけであった。いつものことながら、いつまでも元気でいてくださいねと心の中で言う。下りは仙石におりて、バスで箱根湯本まで行って、温泉に入って帰る。今回も帰りの小田急線は、三宮付近で故障の点検があったようで、ダイヤが乱れていて、電車が遅れていた。

レッドクリフ

2008-11-10 11:24:02 | 映画
映画「レッドクリフ」は、中国の「三国志」の中の"赤壁の戦い"をジョン・ウー監督の手で映像化された歴史スペクタクルである。その第一部(第二部は来春公開)が公開されている。天下統一という野望に燃える<曹操>は80万の兵力を使い、怒涛のごとく敵国を攻めていた。曹操軍に追われ敗走中の劉備は諸葛孔明を孫権の元に送り、蜀と呉の同盟を申し出る。そこで、劉備軍の諸葛孔明と孫権軍の周瑜の二人は、連合軍を結成する。しかし、その数、わずか6万。兵力で劣る連合軍は、知略と奇策によって戦いに挑んでいく。お互いに駆け引きがあったり、戦法でも、迫力があり、工夫されていて、おもしろい。そして、80万の大軍で迫り来る曹操の水軍を赤壁で迎え撃つ。いよいよこれからというクライマックスの合戦が生じるところで終わって、第二部に続くのである。エピソードも水牛泥棒の話とか、馬の出産の話とか、諸葛孔明と周瑜の合奏とか、色々と盛り込まれながら、話は展開していく。また、製作費100億円とのことで、さすが、すさまじい数の兵士と馬による戦闘シーンは迫力がある。ジョン・ウー監督は黒澤明を尊敬し、『七人の侍』を踏襲しているとのこと。
蜀の劉備を支えた名軍師・諸葛孔明を日本人の金城武が演じている。呉の孫権に仕えた水軍の将・周瑜をトニー・レオンが演じて、友情のドラマが展開されている。日本人としては中村獅童も出演している。周瑜の妻「小喬」を台湾の女優である林志玲(リン・チーリン)が演じて、重要な役回りの予感。美しく、芯の強い女性の存在感がある。絶世の美女の一人といわれている。

まぼろしの邪馬台国

2008-11-04 21:32:16 | 映画
堤幸彦監督、吉永小百合主演の「まぼろしの邪馬台国」を観た。昭和40年代の日本に邪馬台国ブームをもたらした目の不自由な文学者・宮崎康平と、彼を支え続けた妻・和子の絆を描くドラマ。吉永小百合は盲目の夫を支え続ける宮崎和子を演じる。邪馬台国に執念を燃やす宮崎康平には個性派俳優、竹中直人である。柳原可奈子、綾小路きみまろなど個性豊かなキャストも脇を固めて、とっぴな感じではなく、上手く味を出している。
 和子は、もともとNHK福岡放送に勤めていた時に宮康平と出会い、島原観光バスのバスガイド指導員として招かれ、康平が島原鉄道の代表取締役を解任される中、事実上の結婚生活に入っている。宮崎康平が妻和子の協力を得て書いた『まぼろしの邪馬台国』が1967年に第1回吉川英治文化賞を受賞している。
宮崎康平は島原鉄道の役員をしていて、過度の過労から1948年に失明したといわれる。また、妻が夫と子どもを置いて逃げ出した後に『島原の子守唄』の作詞作曲をしているのも宮崎康平であることを知った。映画の中でも歌う場面が出てくる。1957年に島原を襲った大水害の復旧現場の中で、土器の破片をみつけたことから、康平は邪馬台国の研究に没頭し始めたのである。邪馬台国を探し求める旅が始まる中、和子が康平の目となって協力するようになっている。ここから夫婦の共同作業となり、『まぼろしの邪馬台国』が出来上がる。宮崎和子さんご自身が言われているように、夫に尽くして犠牲的な生活を送ったと思っている方も多いでしょうが、楽しかった、いい生活だったとのこと。確かに破天荒な生き方をしていた夫を支えるのは大変であったと思われるが、それ以上に、人生を楽しむように、前向きに生きてこられたのである。また、この映画をみて、島原や熊本の自然の美しさが映し出されて、行きたくなる。『卑弥呼のテーマ A WORLD TO BELIEVE IN~ヒミコ・ファンタジア~』はセリーヌ・ディオンが歌っている。それにしても映画館は、吉永小百合見たさなのか、中高年以上の高齢の方がたくさんいた。相変わらず吉永小百合は若々しい。一方、若い頃とは違った深みも出てきている感じがした。竹中直人もなかなかいい。

大菩薩峠

2008-11-03 18:26:10 | 山歩き
紅葉を見に監督さんと一緒に大菩薩峠に登った。今回は下りたらビールも飲みたかったので、公共交通機関を利用することにした。今年10月から土日祝日に運行されることになったという甲斐大和駅から上日川峠までの栄和交通のバスを監督さんが調べてくれた。いわゆる「大菩薩上日川峠線」である。4月から11月まで運行され、一日に4往復する。私達は朝の8時10分発に間に合うように待ち合わせて行った。コースは上日川峠~福ちゃん山荘~唐松尾根~雷岩~介山荘~石丸峠~上日峠と周遊した。生憎、映え渡る紅葉までとは行かなかったが、唐松の紅葉や時々映える赤を愛でながら楽しめたし、何より、唐松尾根を登っていくと富士山が大菩薩湖の上に、だんだん、全貌が見えてきたのがよかったし、南アルプスの展望も開けてきた。雷岩から介山荘までの稜線の展望歩きも気持ちよかった。太陽の光加減で、展望や紅葉の見え方も変わり、その変化の様子もなかなか見ごたえがある。大菩薩峠では、奥多摩方面も眺望できた。奥多摩の山々や小菅の集落がみえ、その先には奥多摩湖や雲取につながる稜線である石尾根もみえた。大菩薩峠から富士見山荘に下りてしまうのは少し物足りないかなということで石丸峠まで足を延ばして歩くことにした。石丸峠先の小金沢連峰は監督さんも歩いたことがあり、アップダウンはあるが、歩き甲斐のあるコースといわれ、いつか歩いてみたいコースでもある。石丸峠で休んでいた団体が歩いて行った。石丸峠から上日川への道はほとんど人がいなくて、静かな山歩きを楽しむ。下りで、唐松の落ち葉がじゅうたんのように歩けたのも心地よい。
帰りは、天目山温泉で汗を流す。温泉はぬるめの湯であったが、体はぽかぽか温まり、山女の魚をつまみにビールが美味しかった。さらに分倍河原で、emiさんとも待ち合わせて、監督夫妻と2次会までして、楽しい一日を締めくくった。