ジグザグ山歩き

山歩き、散歩、映画など日々、見たこと、聴いたこと、感じたことなどつれづれに。

唐松岳

2012-09-27 09:39:06 | 山歩き
職場の山仲間と一緒に唐松岳に登る。ロープウエィとリフトを乗り継いで、八方池山荘(標高約1800m)まで行き、そこから第2ケルン・第3ケルン、八方池経由で登っていき、唐松岳頂上小屋で泊る。2日目は山頂まで登り、下りも八方尾根を下り、登山道コースを歩く。天気はあまり良くなかったが、2日目の朝に頂上に登り、願いが通じたのか、剣岳や五竜岳にかかっていた雲がひいて、眺めることができた。
八方尾根ゴンドラリフト、アルペンリフト、グラートクワッドリフトの総延長は3,445m。乗り継ぎ、標高差1,060mを一気に登り、わずか40分ほどで標高1,830mの第1ケルン・八方池山荘へアプローチできる。八方尾根は、北アルプスの北に位置し、白馬連峰の唐松岳から四方八方に尾根が伸びていることから、八方尾根と名付けられたとのこと。
八方池は標高2060mの高所にある。残念ながら八方池からは白馬三山の眺めはみえず。
ガスっている登山道を歩いていき、頂上小屋近くで、ライチョウと遭遇。いったん隠れたが、また姿を見せて、思わず追ったら、かわいらしく走って行った。
次の日の朝もガスっていて、雨も降りだしたので、山頂まで行く必要がないかなと言っていたが、雨も少しずつやんできた。とりあえず山頂を踏むことにした。頂上に着くと、雲が取れてきて、五竜岳や釼岳が見え、白馬三山の方も険しい山並みがそそり立つように見えてきた。薬師岳や裏銀座の方の山も見えた。
膝の痛みは少しあったが、歩きとおせて、良かった。
薬師の湯で汗を流し、帰路に着く。


少年と自転車

2012-09-03 09:58:01 | 映画
下高井戸シネマで、「少年と自転車」を見た。ベルギーの映画監督ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ兄弟が、第64回カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリを受賞した感動作。ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督は以前、日本で聞いた、石井小夜子弁護士の「帰ってこない親を施設で待ち続ける子どもの話」をもとに、この映画は生まれたと語っている。児童養護施設に預けられた少年が毎日屋根に上って父親を待ったという話に着想を得て作られたのである。
児童養護施設に預けられた11歳のシリルは、父と暮らすことだけを希望に過ごしていた。そうした中、週末だけの里親になった美容院を営むサマンサとの交流を描いている。親から虐待を受けた子どもは心に深い傷を負っている。自己肯定感を持ちにくく、怒りのコップがいっぱいであり、ちょっとしたことで怒りが爆発する。一方で、シリルに犯罪をそそのかす少年も優しい面があり、人間は一面的ではなく、複雑であることを示唆している。シリルも優しさに飢えていたので、そそのかされてしまうのである。石井弁護士はサマンサのことを次のように述べている。「サマンサは導くわけでも親代わりをするわけでもない。特別な構えもない。ただ、シリルの傍らにいて、心配する.怒るときは怒る。伝えるべきは伝える。大人の手助けが必要なときはおとなの役割を果たす。こういう存在です。」シリルには傍らにこういう存在が必要なのである。
また、表題にあるように自転車が多くのことを象徴しているように思われる。少年の人との繋がりや成長までも意味している。自転車が少年にとって生きる糧になっていて、自転車に乗るシリルのしぐさや表情をカメラはとらえていて、少年の心境も伝わってくる。