5年ぶり2度目の富士山に登る。中学生一名、高校生一名、大人2名の4名である。8月末の土日である。ディズニーランドなみの混み具合であった。河口湖インターから下りてすぐの富士北麓駐車場に車を止めて、シャトルバスで富士スバルライン5合目まで行く。駐車場脇で、入山料1000円を払って、バッジをいただく。高山病にならないように、5合目でゆっくり過ごして、歩き始める。最初、平坦な道を歩いた後、緩やかな下りが泉ヶ滝まで続く。6合目まで比較的すんなり到着。ただ頂上と5合目を均等に5等分しているわけではないため、この調子ではない。6合目から上を見渡すと、7合目から8合目の小屋が見渡せた。宿泊する小屋「富士一館」に5時過ぎに到着。「富士一館」は、「元祖室」の姉妹小屋だったことに気付く。前回富士山に登った時に宿泊した小屋が「元祖室」だったのである。夕食はカレーライス。食事前に小屋の方からの説明があった。山頂に行くのに12時に出ると御来光を見るために皆、それぞれの小屋からでてきて、合流となるので、大渋滞になるといわれる。渋滞に巻き込まれないで、出るとしたら10時といわれる。しかし、10時では、早すぎるので、寒い頂上で長く時間を費やすことになる。それでは、どの時間が手頃かというと、午前2時ころであるといわれる。当然、山頂での御来光は無理であるが、渋滞には巻き込まれないし、途中で御来光は見えるといわれる。小屋は、寝るところで話をしてはいけない、飲食もダメと言われたので、小屋の歓談の楽しさが薄れてしまう。本当に人を詰め込んで過ごさせるのが富士山の小屋かなと思わせられる。富士山の小屋で快適に過ごそうとすること自体、無理かな。寝るしかないので、寝ることにしたが、なかなか寝付けない。狭い所に4人がギューギュー詰めで寝ることになったので、身動きもとりづらい。10時過ぎ頃になると、他の人たちもどんどん動き出して、登り始めている。我々もなかなか寝られないので、起きだして、準備を始める。しかし、外は雨が降り出している。しばらく様子を見て、待つ。同じく待っていた3人組と少し話をする。その中の一人は今回で3回目の富士登山、過去2回御来光を見ていないので、今回こそはと登ってきたという。我々は11時過ぎに雨が止んできたので、歩き出す。結局ディズニーランドなみに混んだ大渋滞の中を歩くことになる。今回の富士登山用に買ったサポーターを膝につける。小屋から出ると、人の列で大渋滞。岩場続きで遅々として進まない。時間がかかる。周りは外国人がおおくて、外国語が飛び交っていて、ここはどこの国かと思うぐらいである。団体も多く、合流するところではさらに動きが遅くなる。8合目までが長く、きつい。8合目の「江戸屋」は、吉田、河口湖、須走口が合流する小屋である。なかには、小さい子も登っていて、ぐずっていた。深夜のこの時間では、駄々をこねるのも仕方がない。登山道を外れて登って、抜かしている人もいて、注意を受けていた人もいた。渋滞で遅くなると、バスツアーの参加者が時間切れで頂上にたどりつけなくなるため、12時ころには登り始める人が多く、この時間帯では、渋滞になると小屋の方の話だった。八合目過ぎ頃から中学生が頭が痛いと言ったりしているので、小屋ごとに休憩を取りながら登る。こちらも睡眠不足でふらふらしながら登っていく。しかし、雲海が下に見えて、気持ちは昂る。登ってみなければ見えない光景である。ご来光の時間が近くなると、 山頂での拝観をあきらめた人たちが登山道の脇に腰を下ろして ご来光を待っている。山頂で御来光はむりであるので、我々も途中で見ることにして、御来光を待つことにした。御来光の出る時間は、ちょうど雲に隠れて見えなかった。それでも展望はあって、徐々に明るくなるにつれて、雲海の変化がみられた。やっと山頂に到着。日本一の山に登頂できたのである。今年の正月に富士山登頂を目標に掲げた人は目標を達成したことになる。展望はかすみながらもよく見えて、太平洋が見渡せる。相模湾や東京湾がみえて、富士山からそこまで見えるのだと感心をしていた。高校生は眠くなり、少し横になり、のんびり山頂で過ごす。下山は登山道とは別の道を下る。下山道はブルドーザーが通れるように整備されている道である。下りは足の負担が大きく、長いので、下るのにうんざりしている。まだのぼりの方が良いといって、最後は登りになるので、早く着きたいという。五合目に到着、完全にガスっていて、展望はないのだが、観光客などで人がいっぱいであった。シャトルバスで駐車場まで戻り、車で紅富士の湯に行き、汗を流す。疲れたが、満足して帰路に着く。