グッドシェパードは、ロバート・デ・ニーロが、監督、製作、出演の3役をこなす。主演の諜報部員役にマット・デイモン、その妻役にアンジェリーナ・ジョリーが演じている。内容的には以下の解説である。
「イエール大学でエリートコースを進んでいた青年、エドワード・ウィルソン(マット・デイモン)は米軍にスカウトされ、第二次世界大戦中の戦略事務局(OSS)で諜報任務に従事することになる。終戦後、OSSの延長線上に創設されたCIA(アメリカ中央情報局 )の一員となり、世はソ連との冷戦時代に突入する。そしてCIA最大の汚点と言われた「ビッグス湾事件」の失敗の原因を追求していくうちに、エドワードは国を守るか家族を守るかの究極の選択を突きつけられることに…。ひとりの諜報員の波乱に満ちた人生を追っている。」
この映画は、実際、CIAや家族を描いていると同時に「スカル・アンド・ボーンズ」も描いている。エドワードも、デ・ニーロ演じるCIAの前身OSSの長官ドノヴァンもスカル・アンド・ボーンズである。つまり、CIAは「スカル・アンド・ボーンズ」が作ったのである。スカル・アンド・ボーンズ(Skull and Bones、S&B、頭骸骨と骨)とはアメリカのイェール大学にある秘密結社であり、最も最強なエリート集団である。構成員同士が協力し合いアメリカで経済的・社会的に成功することを目的としている。入会と同時に、過去の恥ずかしい秘密を暴露させられ、その秘密を共有することによって結束を深めるという。映画の中でもそういったシーンが出てきた。現在でも(少数の例外を除き)WASP(白人・アングロサクソン・プロテスタント)中心の徹底した白人至上主義エリート集団であるとのこと。数ある秘密結社の中でも、米国社会に最も強い影響力を持ち、CIAやアメリカ法曹界や金融界や学界に巨大なネットワークを持っているらしい。
現在のブッシュ大統領やその父もボーンズのメンバーである。スカル・アンド・ボーンズにとって大切なのは、人間に優劣をつけて、組織に属しているかどうかで基準を作り、他を排除していくことになる。そして、行き着くところが、政治権力を一部の人間で獲得するのに、軍事力の行使とセットにして進められているように思われる。CIAはその一環でもある。特権階級が、今のアメリカを牛耳っているのである。そう考えると、日本が、いくらアメリカの戦争に協力して、気に入られようとしても、愚かな感じもする。所詮はアメリカ至上主義、人種、WASPによる世界支配に従うことになると思えてくるのは思い過ごしかな。
また、この映画では仕事のために家族を犠牲にしている問題を描いていると同時に、諜報という問題では、家族を欺いている。裏切りの世界のなかで、何を信じていきていかなければならないかがわからなくなり、結果、身近な人たちにも騙すことになり、疑心暗鬼になっていく。結局何を頼りにいきていくかがわからなくなり、生き方自体も欺瞞に満ちてくることになる。それが国家という名の下に行われ、一人一人の人間も犠牲になっていくことが恐ろしい。
「イエール大学でエリートコースを進んでいた青年、エドワード・ウィルソン(マット・デイモン)は米軍にスカウトされ、第二次世界大戦中の戦略事務局(OSS)で諜報任務に従事することになる。終戦後、OSSの延長線上に創設されたCIA(アメリカ中央情報局 )の一員となり、世はソ連との冷戦時代に突入する。そしてCIA最大の汚点と言われた「ビッグス湾事件」の失敗の原因を追求していくうちに、エドワードは国を守るか家族を守るかの究極の選択を突きつけられることに…。ひとりの諜報員の波乱に満ちた人生を追っている。」
この映画は、実際、CIAや家族を描いていると同時に「スカル・アンド・ボーンズ」も描いている。エドワードも、デ・ニーロ演じるCIAの前身OSSの長官ドノヴァンもスカル・アンド・ボーンズである。つまり、CIAは「スカル・アンド・ボーンズ」が作ったのである。スカル・アンド・ボーンズ(Skull and Bones、S&B、頭骸骨と骨)とはアメリカのイェール大学にある秘密結社であり、最も最強なエリート集団である。構成員同士が協力し合いアメリカで経済的・社会的に成功することを目的としている。入会と同時に、過去の恥ずかしい秘密を暴露させられ、その秘密を共有することによって結束を深めるという。映画の中でもそういったシーンが出てきた。現在でも(少数の例外を除き)WASP(白人・アングロサクソン・プロテスタント)中心の徹底した白人至上主義エリート集団であるとのこと。数ある秘密結社の中でも、米国社会に最も強い影響力を持ち、CIAやアメリカ法曹界や金融界や学界に巨大なネットワークを持っているらしい。
現在のブッシュ大統領やその父もボーンズのメンバーである。スカル・アンド・ボーンズにとって大切なのは、人間に優劣をつけて、組織に属しているかどうかで基準を作り、他を排除していくことになる。そして、行き着くところが、政治権力を一部の人間で獲得するのに、軍事力の行使とセットにして進められているように思われる。CIAはその一環でもある。特権階級が、今のアメリカを牛耳っているのである。そう考えると、日本が、いくらアメリカの戦争に協力して、気に入られようとしても、愚かな感じもする。所詮はアメリカ至上主義、人種、WASPによる世界支配に従うことになると思えてくるのは思い過ごしかな。
また、この映画では仕事のために家族を犠牲にしている問題を描いていると同時に、諜報という問題では、家族を欺いている。裏切りの世界のなかで、何を信じていきていかなければならないかがわからなくなり、結果、身近な人たちにも騙すことになり、疑心暗鬼になっていく。結局何を頼りにいきていくかがわからなくなり、生き方自体も欺瞞に満ちてくることになる。それが国家という名の下に行われ、一人一人の人間も犠牲になっていくことが恐ろしい。