連休がとれて、一日は山に登りたいと思い、この日は天気予報では、晴れマークだった。
行きやすい大山にしようと、朝、多摩川に出ると、富士山がよく見えて、奥多摩方向は澄み渡っている。しかし、丹沢方向は雲がかかっている。そこで、奥多摩にしようかとも頭にかすめたが、地図も持っていないので、やはり大山にした。前夜雪が降ったようで、伊勢原駅から大山行きのバスに乗り、終点で降りると、雪景色であった。大山寺の本堂はもともとは阿夫利神社下社にあったが、明治初年の廃仏毀釈によって破壊される。明治18年に全国の 信者たちの寄進によって再建された。大山は、古代の山岳信仰を母体に社寺を中心とする神仏混合の信仰拠点として形成され、近世は僧侶集団による運営がなされ、明治の神仏分離以降は神道組織と仏教組織がそれぞれ別々の運営を行い現在に至っている。大山は、またの名を「あふり山」という。あふりの名は、常に雲や霧を生じ、雨を降らすのでこの名が起こったといわれる。この日は、晴れ予報だったが、山の上は雲が多く、段々雪も降るようになってきた。下は晴れていた。実際、大山は関東平野に突き出すように延びている丹沢山地の東端にあり、相模湾からの吹き込む湿った空気があたる関係で一年中雨が降りやすいとのことであるらしい。頂上の登山口から登り始め、粉雪交じりの雪が降り始めて、富士見台に着くと、富士山は見えず。雪景色の道を歩くことになり、山頂は人が少なかった。ガスっていて、景色はあまり見えなかったが、東京方向のスカイツリーや相模湾、江の島などはかすみながらも肉眼では見えた。下りも同じ道をたどる。だんだん人がたくさん登ってきて、雪道も解け始めていて、ぬかるみ始めていた。途中、鹿の親子に出会う。下社に下りてきて、大山阿夫利神社下社「参集殿」で、きのこカレーを食べる。ご飯が三角に盛られていたので、大山を形作っているのかなと思った。テラス越しに雪が舞っていた。下りは、無理をしないで、ケーブルカーに乗ることにした。帰りは伊勢原駅から東海大学前駅まで電車で行き、「さざんか」に入って、汗を流し、帰路についた。