東京-大阪 単身赴任 旅物語

2003年10月1日から2012年9月30日まで経験した単身赴任。帰省旅行の思い出と、お得情報を綴っています。

北陸廻り-避けるべき選択肢

2005-11-25 23:53:00 | 寝台列車
往路:11月25日(金)
八王子→川越:八高線普通
川越 →大宮:埼京線通勤快速
大宮 →長岡:Maxとき339号
長岡 →大阪:寝台急行 きたぐに
大阪 →  :関空快速


当初は、2回続けて能登+サンダーバードで帰阪するルートを考えていた。しかし、所用のため11月26日(土)朝8時頃までには帰宅することなり、そのため、北陸廻り2周目は上越新幹線→きたぐにB寝台と、かなり贅沢に? 帰阪することにした。周遊きっぷアプローチ券(行き券、帰り券)を大回り切符にして、運賃をコストダウンしたからこそ、可能になった方法である。

今宵は、予定していた会議が珍しく早く終わったため、切符の額面通り八高線、川越線経由というローカル線に乗って大宮に向かう。

東京で暮らし始めて2年以上経過するが、このルートで大宮まで行くのは初めてである。鉄道ヲタクではないので、未搭乗路線を征服しようという気持ちなど、さらさらないし、できるだけ、さっさと行きたいところだが、何せ、今は、夕方のラッシュアワーである。この時間帯、中央線なら辛うじて座れても、新宿から大宮の帰宅ラッシュは避けることはできないだろう。それを考慮すると、空いているローカル線というのは、それほど悪い選択肢とは思えない。

しかし、最初の八高線は、東飯能までは立ち席となる。もうすこし、早く空くかと思っていたが意外だった。首都圏のラッシュを侮ってはいけない。まぁ中央線や、新宿大宮間を立ち続けることを考えると、充分許容範囲内であるが。

今回は、大宮から新幹線に乗る。前回、きたぐにに乗車した時には、新宿から湘南新宿ラインで高崎まで乗り通したが、正直、疲れてしまった。快適さを目指すなら、普通車グリーン車という選択肢はあるが、グリーン料金を払うくらいなら、大宮から新幹線に乗っても料金は変わらない。

そこで、今回は、大宮でMAXときに乗車。予定では1本遅い臨時のときに乗車する予定だったが、前回と全く同じ新幹線に乗るのも芸のない話である。そこで、あえて、悪評の高い2階建て新幹線に乗り、実態を確かめようと思った。

2階席は特に酷いというのは知ってはいたが、1階席は既に埋まっていたので、仕方なく階段を昇る。2階席も混んでいたが、かろうじて、先客一人だけのシートの通路側を押さえることができた。一応、3人掛けのシートを2人で使ったことになるので、それなりにゆったりとはできたが、車内を見渡すと、3人がけのシートに3人びっしり座っている箇所が殆どである。東京~高崎間はそれなりに需要があるのだから、JR東日本は、殿様商売をするのではなく、編成を長くするか、列車本数を増やすべきであろう。

子供受けを狙ったように思われる外観とは裏腹に、2階席の3+3、センターアーム無し、リクライニングもしないシートは、高度成長期の日本を彷彿させる詰め込み具合である。さすがに、シートピッチはそこそこあるが、シート下が塞がっているので足が伸ばせない。そして、一番困ったのは、ペットボトルの置き場が無いことである。背面には雑誌を留めているベルトしかなく、これでは役に立たない。普通、網袋くらいあるでしょう。3+3のシート配列が悪いと言わないが、新幹線特急料金を取る以上、せめて、飛行機並の設備にしてもらいたいものだ。

とはいっても、高崎以遠は比較的空いてきたので、まぁ許そうかなぁという気分になる。前回高崎から新幹線に乗車したのは実に正解だった。しかし、大宮~高崎の混雑や、チンタラチンタラ時間をかけてゆっくり進む普通列車での移動を考えると、どっちもどっちである。

結局、平日夕方はどのような手段を使っても、高崎まで移動には苦痛が伴う。とすれば、いっそのこと、クロスシートの八高線ディーゼルカーで高崎まで行くのが、時間はかかるが、一番安くて快適なのかもしれない。



長岡で新幹線を下車。

今宵の宿は、寝台急行きたぐにである。

列車の到着まで1時間近くあるので、新幹線待合室で過ごす。在来線のそれに比べると、随分ときれいである。しかし、新幹線最終列車が発車した後は、いつ、追い出されるか分からないので、連絡通路のベンチに移ってきたぐにの到着を待つ。

到着5分ほど前に、ホームに降りる。今宵は、自由席乗車口に5、6人の列ができている。前回より、乗客が多そうである。そういえば、サーバーステーションで、今宵のきたぐにの予約状況を何の気なしに見てみると、グリーン車△、禁煙B寝台△となっていた。今宵は乗車率が高そうである。また、本日は12両で運転とのアナウンスも流れている。入線する時に自由席4両の混み具合を観察したが、通勤客に混ざって、旅行客とおぼしき人々も結構いる。ほとんどのボックスが2名乗車、1人だけのボックスは少なく、空ボックスは1つしか確認できなかった。

実のところ、金銭的な面から、今回は、寝台を利用すべきかどうか、かなり迷ったのであるが、空いていたとしてもボックス占領までは難しいと踏んでいたので、結局、寝台で帰阪することにした。もちろん、8号車のお得な中段を押さえている。また、寝台の造りは前回の旅で把握しているので、鞄やコート、上着の置き場に迷うことはなかった。

長岡を発車して、おやすみ放送があった。前回と異なり、後で検札にいくと明言していたので、直ぐに眠らずに検札を待つ。

検札後、アイマスクと耳栓をして眠る。通路を人が通る時に、どうしてもカーテンに触れてしまい、蛍光灯の光が寝台に入ってくることがあるので、アイマスクはあった方が良いだろう。

その後、気が付くと、直線区間を快調に走っているようなので、東海道線に入っているのかな?と思ったら、案の定、大津到着手前のおはよう放送が流れてきた。あと、30分は眠れるので、寝返りを打ったものの、

...本日は、自由席混み合いまして、ご迷惑をおかけします...

という放送に聞き耳を立ててしまった。やはり、こういうこともあるのだ。もし、自由席を選んでいたら、どうなっていたことか?? 長岡では、一応2席占有して着席できただろうが、真夜中の金沢か福井あたりで、席の一つを明け渡す羽目になり、そして、停車駅毎に立ち客で混雑していく中、熟睡できず憂鬱な気分で帰阪することになっただろう。高くはついたが、寝台を選んで本当に良かった。金曜日のきたぐに自由席で大阪入りするのは、ちょっとリスクがあるように思える。少なくとも、グリーン車が△になっている時は、避けた方が良さそうだ。

京都を出てから、再び眠ろうとするが、結局、眠れないまま終点大阪に到着。

ところで、大阪到着前に流れた車内放送...本日もJR線をご利用下さいましてありがとうございました...で、JR線という言い回しが非常に気になった。

そうか、JR東日本の車掌が夜通し勤務しているのか、だから、JR西日本をご利用下さいまして、とは言わないのだ。そういえば、JR西日本が車掌をしている寝台特急北陸では、上野を発車した後に...本日もJR線をご利用下さいましてありがとうございます...と言う。それと丁度、逆の関係だな。きっとJR各社間で申し合わせがあるのだろう。と、つまらないことに妙に納得して、列車から降りる。

ビルの谷間から陽が射し込む、清々しい朝である。

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