復路:7月29日(土) →大阪:関空快速 大阪→尼崎:新快速姫路行 尼崎→野洲:新快速野洲行 野洲→米原:普通米原行 米原→大垣:新快速豊橋行 大垣→東京:快速ムーンライトながら92号 東京→ 運賃:青春18きっぷ2回分+¥510+¥750
本日は土曜日。明日も休日ではあるが、色々と野暮用もあるので、一日早く帰京することにした。
移動手段は、例によって、青春18きっぷ+臨時ムーンライトながらである。せっかく一日早く帰るのだから、最初は、もっと奇抜なルートで帰ることを考えていた。例えば、富山まで普通のきっぷを購入して、きたぐにの自由席で一夜を明かし、翌日、大糸線、中央線経由で上京するとか...
しかし、この夏の18きっぷシーズン全体の計画を考えた時、休日の関係で、下手をすると、数回分余りそうな気配だったので、残念ながら、この計画は次の機会に回すことにした。
今回乗車するのは、大垣発23時00分の臨時ムーンライトながらなので、定期ながらに比べて、30分早く行動を起こさないといけない。
大垣まで向かうのに、いつもネックになるのは、混雑する新快速と米原での乗換である。臨時ながらに乗るためには、大阪発20時30分の米原行きの新快速に乗れば、米原でたった1分の接続で、大垣方面の列車に連絡しているのであるが、これは、かなり危険な掛けである。ここ数年の傾向では、JR西日本区間の列車が遅れた時でも、米原で大垣方面の列車は接続を取る場合が多いようであるが、それでも、保証の限りではない。
それで、いつものように、確実に着席することも兼ねて、15分早い野洲行きの新快速に狙いを絞る。野洲で連絡する普通米原行きに乗り換えると、米原での乗換時間は15分程度確保でき、さらにほぼ間違いなく着席できる。
もちろん、野洲行きの新快速とはいえ、大阪からだと、着席は保証されないので、尼崎まで逆行することになり、ここでも15分余分に時間がかかる。
結局15分+15分で、ノーマルな乗り継ぎに比べて、30分余分に時間がかかってしまうことになり、大垣発23時の臨時ながらに乗るために、19時過ぎには、自宅を出発することになる。なんとも、非効率な話であるが、それぞれ確実に座って行くためには致し方ない。それに、30分の余裕があれば、突発的な人身事故でも無い限り、通常の遅れには対応できると思われる。
幸い、今宵は、アーバンネットワークの各線とも、遅れなく運行されているようであるが、土曜日といえども混雑する時間帯ゆえ、大阪駅や尼崎駅で数分以内に乗り換えるのは、かなりきわどいものがある。
土曜日ということもあってか、逆行の大阪→尼崎でも補助席に着席でき、また、尼崎から乗った野洲行きの新快速も、尼崎で着席できた。が、いつも通り、大阪からは大勢の乗客が乗って来る。やはり、大阪から乗って着席するのは難しいだろう。
野洲で乗り換えた普通米原行きも、乗車率は高いが、それでも立ち客が出るほどではない。近江八幡、能登川といった主要駅を過ぎるとだんだんと閑散としてくる。やはり、時間は掛かるが、野洲乗換ルートを選択するのが、賢明と思われる。
さて、米原到着、いつもながら緊張の一瞬である。
豊橋行きの新快速はすでにホームに入線している。軽く走って、跨線橋を渡り8番ホームに移動する。豊橋行きに乗り継ぐ乗客はそれほど多くはなく、余裕で着席できる。
大垣に到着。ここで降りて臨時ムーンライトながらを待つ。
小生にとっての大垣駅は、単なる乗換駅という印象しかない。しかも、人混みをかき分けてダッシュすることを余儀なくされる不便極まりない乗換駅。
相変わらず、構内を移動する時の速度制限票が掲げられている。制限時速10kmということは、小走りは許可ということである。
さて、この駅は、18きっぷシーズンには、多くの乗換客で賑わう駅であるにも関わらず、トイレは1箇所しかなく、旅人にとっては不便極まりない。
もし、トイレの待ち行列が我慢の限度を超えている時には、一度改札を出て、近鉄大垣駅改札の裏手にある公衆トイレを利用するのが良いだろう。ここは空いている。
また、大垣駅前は綺麗に整備されているのであるが、ムーンライトながら出発前23時前ともなると、開いている店もなく、時間を持てあまし気味になってしまう。これが、大阪圏内なら、ムーンライトながらの乗客を当て込んで、おでん、たこやき、ラーメンといった軽トラックの屋台が軒を連ねること請け合いなのだが、公安が厳しいのか、商売気が無いのか分からないが、ここ大垣では、そのような風景は全くない。従って、遠方から東京へ向かって旅する者は、この待ち時間を使って、大垣駅裏側にあるコンビニまで、食料を求めて延々歩くことを余儀なくされる。
今宵の宿は、臨時ムーンライトながら92号である。
大垣を出発した頃は、空いていた車内ではあったが、いつものように名古屋でほぼ満席に近くなる。それでも、恒例の"...指定券は売り切れです..."というアナウンスが無かったものだから、若干の空席が有ったのかも知れない。事実、名古屋を過ぎても小生の隣は空席のままであった。
何度か、車掌が車内を巡回して座席のチェックをするが、検札では無い。刈谷まで来ても検札は無かったものだから、今宵は、検札は省略するものと思い、2席使って、所謂、海老寝の体制をとって眠ることにした。
丁度、寝入り端に入った頃に、安城到着のアナウンスが大音響で流れてきたため、目が覚めてしまう。小生は寝入り端で起こされると暫くは眠れない習性なので、これほど迷惑な話は無い。何のためのアナウンスか。安城で降りる乗客なぞ、居るわけないのに。
それ以降、岡崎、蒲郡、豊橋と悶々と過ごす。この車両は冷房の効きが悪く、やや暑いため、寝付きは一層悪くなる。姿勢を色々と変えるが、どれも今ひとつフィットしない。
浜松を過ぎて、何とか仰向けの体制を取ったところ、これが、すごく心地よく、程なく眠りに落ちた。
余程眠りが深かったのだろう。次に気がついたとき、周囲には誰一人として居ない。そして、小生の傍らには車掌が立っている。一瞬、何が起きたのか分からなかった。
情けない話である。終点東京で車掌に起こされるまで、全く気がつかなかったのである。あわてて、荷物を抱えて、列車から降りようとする。おっと、めがねを忘れた。危ない危ない。
今朝は、このまま素直に中央線に乗って八王子まで行くのではなく、ちょっと寄り道をして戻る予定である。急いで東京駅地下ホームへ向かう。
【後編に続く】