おじさんの映画三昧

旧作を含めほぼ毎日映画を見ております。
それらの映画評(ほとんど感想文ですが)を掲載していきます。

ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い

2023-01-30 09:44:12 | 映画
「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」 2009年 アメリカ


監督 トッド・フィリップス
出演 ブラッドリー・クーパー エド・ヘルムズ ザック・ガリフィナーキス
   ヘザー・グレアム ジャスティン・バーサ ジェフリー・タンバー
   マイク・エップス マイク・タイソン ケン・チョン

ストーリー
2日後に結婚式を控えたダグは結婚前夜を祝う独身パーティのため、友人のフィルとステュ、婚約者の弟アランとともに、婚約者の父から借りたベンツでラスベガスに向かう。
高級ホテルのスイートを確保して酒を浴びるように飲み、バカ騒ぎする4人。
翌朝目覚めるとメチャクチャになった部屋の中には何故か赤ん坊と一頭の虎がいて、さらに歯科医のステュの前歯が1本なくなっていた。
それから3人は、花婿のダグがいないことに気づく。
ひどい二日酔いで昨夜の記憶が全くないために、自分たちの陥った状況が皆目理解できないフィルたち。
フィルは自分の手首に巻かれた病院の腕章を見つけ、ホテルマンが持ってきたパトカーで病院に行き、事情を聞くと、病院の前に教会にいたと言うことが判明。
教会に向かうとステュがジェイドというストリッパーと電撃結婚していたことがわかり、ホテルにいた赤ん坊は、ジェイドの子供だった。
3人はジェイドのアパートを訪ね赤ん坊を返すが、アパートに来た警官にパトカーを盗んだとして逮捕され、免罪の条件としてスタンガン講習に実験台にさせられる。
こうして3人は乗ってきたベンツを引き取るが、そのトランクから全裸の東洋人が飛び出してきて、3人はその男にめった打ちにされる。
3人がホテルに戻ると、部屋に元世界チャンピオンのマイク・タイソンがいた・・・。


寸評
ハングオーバーって何のことかと思ったら二日酔いのこと。
二日酔いになるほどの飲み過ぎで、前夜の出来事を覚えていないことから起きる騒動を描いている。
なんでこれがゴールデングローブの作品賞なのかとは思うが、ここまでハチャメチャにやれば、それはそれで評価の対象になるということか。
兎に角、何でもありのドタバタ劇で、次から次へとありえないようなエピソードを持ち出してくる。

車を要求したら持ってこられたのはパトカーで、結局パトカーを盗んだとして捕まり、留置場に入れられそうになりながら、フィルの機転でなんとか釈放してもらうことになるのだが、愉快なのはフィルの機転エピソードではなく、腹の虫がおさまらない警官たちがこのバカトリオにする仕返しの方。
小学生たちにスタンガンをガンガン撃たせたのには包括絶倒で、こんなバカげたシーンのオンパレードがこの映画の特徴だ。

そもそも、翌朝目覚めたらトラと赤ちゃんがいたシチュエーションなんて、どう想像したって思いつかない。
やがてその理由が解き明かされていくのだが、その過程でもすったもんだのドタバタ劇を繰り返す。
面白いのは本物のマイク・タイソンが出てくることで、これが単なるゲスト出演と言うわけではなく、重要な役割を演じていたことだ。
このマイク・タイソンの話は笑える。
絶賛するほどではないけれど、コメディとしてここまでやるっていう思い切りの良さは買える。
賭博場のエピソードや、車のトランクから飛び出す全裸の東洋人に係わるエピソードなどは、シリアスコメディのしても十分に成り立つ要素だと思うが、この作品は徹底的にドタバタにこだわって処理している。
ただし、このドタバタ喜劇は日本人の感覚には合わないだろうから評価を得るのは難しいだろうなあ・・・。

色々とすったもんだを繰り返すだけの話なのだが、見終わると「友達って、いいよなあ~」の気持ちが湧いてきたのは僕が男だから?
自分のために、あそこまでやらかしてくれる友人がいるという羨ましさがある。
そしてベンツを貸してくれた婚約者の父親はいい奴だよなあ。
あんな物分りのいい義父がいたらいいよな。

そして、これは男の世界の話なのだから、嫁は知らない方が幸せと言うこともあるんですよと言いたげでもあった。
愛嬌ということかな。
最後の写真も笑える。