もう昨年末のことになりますが。
スーパーでこんなものを見かけたので、買ってみました。
【アピオス】(ほどいも)という名のこのマメ科の野菜は、
昔ネイティブアメリカンが戦闘の前に食べたと言われているそうで、
カルシウムはジャガイモの30倍、鉄分4倍、エネルギーは2.5倍、
他にもビタミンE、イソフラボン、繊維質を豊富に含むのだとか。
日本へは、明治時代、輸入されたリンゴの苗木に種がくっついて、
青森県へ伝わってきたという話で、当時から東北の農家では、
産後や病後の栄養補給に食べられていたらしいです。
スーパーへ入り、周りを見回せば。
20年前、30年前と比べて、手に入るようになった食材の、
なんと豊富なことよ。
『かつては、まだ改良されておらず存在そのものがなかった野菜』が、
今は手軽に手に入り。
『昔は名前こそ知っていたものの、手に入らなかったあこがれの果物』
『または、専門店で売ってはいても、高価すぎて手が出なかったもの』
なんてものが、
今ではちょっと大きな店へ行けば、
庶民の手の届くお値段で売っていたりする。
【アピオスときのこと蕪のバター醤油炒め】
端っこのとがった部分を包丁で落し、皮のままレンジでチンしてから、調理します。
お味と香りはそう、ちょうど、茹で落花生とジャガイモを合わせたような。
とても美味しく、食べていても栄養価が高いのがわかる感じがします。
ちなみにアピオスは、花も美しく香りがいいそうで、
観賞用としても植えられていたのだとか。
インターネットでぽちっとすれば、
たいがいのものは手に入る時代。
そんな消費社会は、不景気ではあっても、
まだまだぐんぐん色んなものを店頭に押し出してくる。
「あら、これなあに?」
「なんだこりゃ、初めて見た!」なんて、
新しい野菜や果物が、日々、見かけられるおもしろさ。
こちらはデパ地下の青果店で見つけた、三重県産【メイヤーレモン】6個で280円。
普通のレモンより糖度が高い、オレンジとの自然交雑で誕生した品種とか。
防カビ材を使ってないので安心して皮まで使え、マイルドな酸味が魅力。
言ってみればちょっと和風というか...
個人的にはきんかんのような風味がごく僅かに感じられた気がして...
果汁もすご~くたっぷり、すごく美味しい。
もしかすればこの中のいくつかは、
さまざまな理由であまりウケもせず、
定着もせずに、消えていってしまう運命なのかもしれないが。
それでも食いしん坊の私としては、
一応、それが手の届く値段である限り。
一度はチェックしてみたいと、
好奇心丸出しで、そっと手を伸ばすのである。