こんにちは。
今は串本からの帰路の途中です。
和田力選手にお別れをしてきました。
彼とは一緒のチームで走った事は無かったですが、彼の人を寄せ付ける性格でチームの枠を超えての付き合いをしていました。
彼との出会いは13のツアーオブジャパンです。
ジャパンチームとして参戦していた彼は私の前で失敗をしてバランスを崩しました。私が怒鳴ると「すいません」と言っていました。
学生は危ない!と言う感覚と同時に、よくこの位置で走っているなと感心したのを覚えています。
それ以降、顔を会わすたびに頭を低くして「おつかれさまです!」と挨拶してくれる彼。私や当時のシマノレーシングの面々も話しやすい彼と打ち解けるのに時間はかかりませんでした。
14年、彼がマトリックスに移籍してからは更に交流がありました。
レースでは懸命にアシストを務める彼、ゴール後おどけながらレースを振り返る時の楽しい話。
この選手は皆から愛され、そして強くなると信じて疑わなかったです。
突然の訃報、頭が真っ白になりました。
彼の為にもこれから頑張る!
良い考えかと思いますが、私の場合少し違います。
危険なスポーツに身を置く事を考えなくてはなりません。
私は大事な人を2人自転車の事故で無くしています。
一人目は父で、サイクリストでした。
事故はサイクリング中では無かったのですし、私がまだ未就学児の頃でよく分からずにいました。
その後自転車を始めた私に周りの人はどう思ったでしょう?
二人目は自転車を始めるきっかけになったショップの店員さん。
お兄ちゃんの様な存在で、よく一緒にトレーニングをしていました。
頑張る事、努力する事を教えてもらいました。
飲酒運転の事故の巻き込まれました。
若かった自分はよくわからずにここまで頑張ってきました。
でも今は手放しに「彼らの分も頑張ります!」とは言えません。
結婚して子供も生まれた私は今までも人一倍気をつけてきたつもりでしたが、どうにもならない事もあると思うと簡単には再スタートできません。
分からないけど、とにかく和田選手に会いにいかなければ何も決められないと思い、行ってきました。
もし「自転車なんてやってなければこんな事にならなかった」そんな空気が流れていたらダメだったかもしれません。
でもそれはありませんでした。
志半ばで無念だったと。
言葉にするのは難しいけど、自転車に乗ろうと決めました。
和田力、忘れません。
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