こんばんは。今日のツールは日本人選手も多く活動しているピレネーですね。8王子もミディピレネーのトゥールーズ近くで活動してました。
2006、7年かな。
この地で初のフランス、ナショナルカテゴリーのレースを勝ったり、交通違反をフランス語が分からないフリして見逃してもらったりw
とにかく充実した自転車選手生活を送っていたあの頃を回想した2009年7月のブログ、かなり反響があったのでまたこの時期にコピーしてみます。
以下
←前にも紹介した、兄貴こと長沼隆行(ブリッチェン)←現在は群馬グリフィン
同級生だけど(笑)
兄貴は本当にすごい!!
機内持ち込み用のスーツケース1つで三か月の遠征をこなすのだ。
その兄貴は2006年にBS所属でスペインのトップアマチュアチームで走っていた。
当時、フランスの南、ピレネー地方で活動していたオレ8とともに日本に一時帰国することになった際の奇跡の実話がある。
フランスからの飛行機だったので、オレ8達はどこかで兄貴を回収する必要があった。
兄貴はマネーの節約のために電車とバスを乗り継いで今日のツールのゴール地点のアンドラ公国と言う、スペインとフランス国境のピレネー山脈にある小さな国に行き、オレ8達はレンタカーでそのアンドラを目指した。
二人の合言葉は「アンドラのバス停で12時に集合ね!」
これだけ…
200キロの山岳ドライブ、税関とパスポートチェックを受けてアンドラ公国に突入!!
超山岳地帯のその国は神秘的であり、とても綺麗な場所であった。
さて、バス停はどこか?
…
…
…
いや、バスだらけよ?!
てか、どの町のバス停よ?
てか何よ、これは?(笑)
国よ?アンドラは?
オレ8はフランスの携帯しか持っていない…圏外だ。
合言葉は「アンドラのバス停で!」
「日本のバス停で集合で!」
「台湾のバス停で集合で!」
「イギリスのバス停の集合で!」
「アンドラのバス停で集合で!」
この流れは完全に無理でしょ??
集合時間はとっくに過ぎている。。
とりあえず諦めた(笑)
相棒の相川将と諦めムードで観光(笑)
兄貴はもう飛行機には乗れない(笑)
ちなみに兄貴はほとんど現金をもっていない(笑)
そんな中、オレ8運転でアンドラlaVELLAの中心のロータリーを走っていた時、助手席の将が叫んだ!
「あっ、長沼さんです!」
輪行バックと小さいスーツケースを持ったクライマーが「トボトボ」と歩いていた。
完全に「たまたま」である。
小さい国だが、国は国。
出会えたのは奇跡である。
話を聞いてみると、彼は家から出て、どうやっても駅まで荷物を運べず、日が出る前のスペインでヒッチハイクをして来たそうだ。
それも完全に「たまたま」である。
あそこで出会わなければ兄貴は今頃スペイン人になっていただろう…
「凄いっすね!さすが兄貴です。会えなければヤバかったっすね?」とオレ8。
兄貴「まぁそれも乙(おつ)な話だよね」
って。。
さすがや。
アンドラ。面白いところだよ。お勧め。綺麗だし。たまたまもあるし(笑)
今日のゴールも奇跡が起きないかな?
まぁ、兄貴ほどのやつはそうそういないけどね。
以上
やばくないっすか?
当時、インターネットがそんなに簡単には繋げられない時代だったし上記の様な事態はしばしば。
オレ8も空港で必要な50ユーロを持ってなくて、最後のレースで賞金稼いでどうにか帰国したり、結構無茶でしたよ…
あれがよかったとは言わないけれど、なんか楽しかったかも…
今日のゴールはアンドラでは無いですね。
オレ8がおばさんを転したと濡れ衣をきせられたcol de Portでは無く、ひとつ南のPort de Lersを登って、タラスコンからの登りゴールですね。
オレも走りたいなぁ…