裏庭にやってきたカワラヒワの中の群れに、一羽だけ違う色をした鳥が混じっていることに気づきました。
アトリ(アトリ科)です。
翼は褐色と黒色が混じり、 胸から脇にかけては赤褐色、腹部は白色で雪の白さにひときわ目だっていました。
アトリは、カワラヒワの一群と自分が違うことを意識しているかのように、周りに気づかいながら行動しているようです。
正面上から見た顔は、頭巾をかぶったようなユーモラスな表情です。冬羽は頭と背の黒が薄くこげ茶色になるそうですが、まだ夏鳥のような濃い色合いです。
カワラヒワと一緒になって、雪に顔をうずめて草の実を探していました。
大群で渡ってくる冬鳥のアトリは、古くには、ツグミと並んでカスミ網でとらえられ、食用鳥として焼き鳥などで食べられていた時期があったそうです。
越冬のためにはるばる海を渡ってきたアトリが、同じアトリ科の仲間と行動をともにしながら、雪原で草の実を探し出し、厳しい冬を乗り越えて生きようとする姿に声援をおくりたいと思います。