昨日は、今年初めての雪らしい雪が降り、里山がうっすらと雪化粧しました。田んぼも一面白くなり、山々の木々には雪の花が咲く静かな一日でした。
雪が積もった木々の根元では、オモト(万年青)が緑の葉隠に赤い実をつけて冬枯れの世界に彩りを添えていました。
四季を通じて万年緑色をしたオモトは、不老長寿の縁起の良い植物とされているようです。
クルミの木
裸になったクルミの木に積もった雪は、クルミの樹形を際立たせ、個性的な枝ぶりを強調していました。
クルミ木の枝先の葉痕は、動物が眠りに入ったような顔ですが、褐色のコートをまとった冬芽が春を待ちわびているようです。
カキノキ
たくさん残っていた柿の実は、鳥たちに食べられ今ではすっかりなくなりました。ホオジロやシジュウカラ、エナガ、シロハラ、アカゲラといろんな野鳥がやってきました。中でもカラスの大群には閉口しました。食べ方が粗いのか下手なのか、集団でやってきては実をつついて落としてしまいあれよあれよと言う間に柿の実がなくなっていきました。地に落ちた柿の実はシカやタヌキの餌になりました。
ヤマユリの咲殻にも雪の花。
夏に大輪の花を咲かせ、秋にたくさんの実を結んだヤマユリの種は、風に誘われ飛んでいき今は、地中で深い眠りについていることでしょう。
雪の里山は、すべての生命活動が止まってしまったかのような静けさですが、足元に目をやると緑の葉を広げ寒さに耐える草花や春を待ちわびる小さな冬芽、あるいは土に埋もれて冬を越す種と、静まり返った雪景色の中にも命の灯火は息づいています。